
「呪い」を断ち切り、すべてを壊す。禪院姉妹の“魂”は最期まで美しかった――TVアニメ『呪術廻戦』第3期「死滅回游 前編」連載インタビュー第6回:禪院真希役・小松未可子さん×禪院真依役・井上麻里奈さん
TVアニメ『呪術廻戦』第3期「死滅回游 前編」が、2026年1月8日(木)より放送中です。
放送にあわせ、アニメイトタイムズでは連載インタビューを実施。第6回は禪院真希役・小松未可子さん、禪院真依役・井上麻里奈さんの登場です。第51話では、ふたりに訪れる残酷な運命が描かれ、SNSでも大きな反響を呼びました。
「禪院家」という特異な環境の中で、互いを支えながらも、すれ違い続けた真希と真依。ふたりのこれまで、第51話のアフレコ、小松さんと井上さんは姉妹の愛をどう受け取り、どう演じたのか? おふたりがそれぞれの言葉で語る「禪院姉妹の美しさ」とは?
「渋谷事変」で感じた真希の限界
禪院真依役・井上麻里奈(以下、井上):(小松さんへ)あとはよろしくお願いします。
禪院真希役・小松未可子(以下、小松):いやいや!
井上:だって真依は……。
ーー視聴者も急展開に驚いたのではないでしょうか。
井上:「急だな!」と思いますよね。「一方その頃」という感じで、とんでもない状況からスタートしましたから。
小松:驚きますよね。
井上:サイドストーリーというか、いつか京都校側のお話も見てみたいです。
ーー第1期「京都姉妹校交流会編」で真希と真依の邂逅が描かれてから、約5年が経過しました。
井上:世の中の盛り上がりも凄いですし、もっと長くやっているような感覚があります。第1期は分散収録の時期だったので、真希の声も知らないまま演じていました。
小松:声を知らないキャラクターが沢山いましたよね。
井上:普段からネットやSNSでも作品のニュースをよく見かけますね。「知らない間にこんな所やあんな所とコラボしてるんだ!」とか(笑)。
小松:意外と真希も出ていない期間がありますからね!(笑)
ーー(笑)。小松さん演じる真希は「渋谷事変」にて、重症を負ってしまいました。
小松:なんとか生還できて良かったです。「渋谷事変」では、キャラクターたちが意外な組み合わせで共闘していたことも印象的でした。真希もナナミン(七海建人)や禪院直毘人と同じチームで。
ーー特級呪霊・陀艮との戦いですね。綺麗な海でロケーションも良かったです。
小松:良いロケーションでボコボコにされ、甚爾(禪院甚爾)まで乱入して、禪院家総出みたいな状況になっていました。真希にとっては、何度目かわからない絶望というか。「自分ひとりの力ではこれ以上強くなれない」という挫折を味わったと思います。
瀕死の状態から復活できて良かったとは思いつつ、退場したメインのキャラクターたちも多くて、個人的にも衝撃が大きかったです。
井上:私はメカ丸をずっと応援していました。彼の最後を看取ることができなかったのは、京都校の一員としても苦しかったですね。
複雑なようでシンプルな姉妹関係
ーー姉妹であるふたりの複雑な関係性について、お聞きしたいです。
井上:複雑と思いきや、実はシンプルなのかもしれません。お互いが唯一無二で、相手のためを思って行動している。単純な姉妹愛というか。
ーーたしかに。
井上:もちろん禪院家の因習によって、捻じれに捻れてしまった関係ではあります。ただ、根本は「お互いが一番大事」に尽きるのかなって。最後の最後でそう思えるようになりました。それは、第1期で2人が対峙した際から察していたことでもあります。真依は真希に対して憎まれ口を叩いていて、「大っ嫌い」とまで言っていますが、私の中では「大好き」という想いを込めて演じたつもりでした。
皆さんに伝わっているかは分からないですが、私としてはあの時から言いたくて仕方なかったと思っていて。そこから姉妹の関係が描かれることはなかったですが、その間もお互いのために生きていることは変わりません。だからこそ、いつか姉妹の終わりがくることも分かっていた気がします。
いつかは真希に"託す”という想いで、真依は生きてきた。一方の真希はそれをずっと拒んで、ふたりで生きられる未来を作り上げようとしていました。真希の望む世界にならなかったのは、やっぱり辛いですが……。
ーー真依の「なんで一緒に落ちぶれてくれなかったの?」に対する真希の「きっと私達の正解だったんだろうな」というモノローグも印象的でした。
井上:真依にとっては、それが1番幸せだったかもしれないです。「術師としての未来がなくても、ただふたりでいられれば」って。でも真希は、自分や真依が不当に扱われることを拒み、より良い未来を作るために戦い続けてくれました。
小松:双子に生まれてしまったが故に、愛が“呪い”に変わってしまったというか。真希は家や血筋に抗うことが、生きる目標になっていた部分もあったと思います。唯一家族だと思えるような存在が真依で、自分と彼女のために全てを壊して、しがらみから抜け出したい。一方で、それよりも一緒に逃げ出したいという気持ちもあって。そのすれ違いが巡り巡って、最後は“託す”しかなくなってしまった。結果的には呪術や家の“あるべき形”になっているのも皮肉ですよね。でも、だからこそ壊せたのかなと。
ーー全てを壊すために、天与呪縛(フィジカルギフテッド)である真希に託すしかないというのは辛いですね。
小松:今の真希では無理で、真依の力がないと壊せない。それが分かっているからこそ、真希はずっと辛い戦いをしてきたのだと思います。真依の遺体を桃ちゃん(西宮 桃)に預けるシーンで真希は何を思ったんだろうと考えてしまいました。自分の使命を終えたというか、呪いを断ち切ること自体はできたと思うんです。ただ、何が今後の彼女の幸せになるのかは難しいですね。


















































