
光のスケートに対する貪欲さ。そして異質な部分が描かれていくーー『メダリスト』リレーインタビュー第4回:狼嵜光役・市ノ瀬加那さん
毎週、最新話が放送される度に大きな話題を集めている『メダリスト』第2期。ノービスA女子全日本選手権の出場が懸かった中部ブロック大会もいよいよクライマックス。第17話(第2期第4話)では、滑走順が14番目だった主人公・結束いのりの演技が描かれました。
アニメイトタイムズのリレーインタビュー第4回は、いのりのライバルで、ノービスB女子の全日本選手権を2連覇した「天才少女」狼嵜光を演じる市ノ瀬加那さんが登場。第1期を振り返りつつ、第2期での光の変化などについても語っていただきました。
第2期では、光ちゃんの異質な部分も少し描かれている
──第1期最終回で第2期の制作が発表されてから、放送が始まった1月までの約9か月間は、どのような心境でしたか?
狼嵜光役・市ノ瀬加那さん(以下、市ノ瀬):『メダリスト』は原作も大好きですし、アニメの第1期もものすごいクオリティで、ありがたいことに本当にたくさんの方に反響をいただきました。そんな中での第2期制作決定ということで、きっと大勢の方が楽しみにして下さっていたと思うのですが、私もいち視聴者としてすごく楽しみでした。それに、また『メダリスト』の世界で光ちゃんとして歩むことができるんだっていうワクワク感と、原作でこの先の展開を知っているからこそのドキドキ感もあって。本当にいろいろな感情がありました。
──第1期の放送中や放送後、『メダリスト』の人気の高まりを実感した出来事はありましたか?
市ノ瀬:他の現場で「『メダリスト』好きです」と言ってくださる方もいたし、学校の同級生だった子からわざわざ連絡があって、「『メダリスト』面白いね」って言ってくれたり。普段アニメをあまり観ないような方にも『メダリスト』はしっかり届いている実感はありました。
──第1期から第2期までを演じる中、市ノ瀬さんの光に対する印象は、どのように変化していきましたか? あるいは、ずっと変わらなかった?
市ノ瀬:第1期のアフレコが始まった頃は、まだ原作も今ほど出ていなかったので、光ちゃんについての情報も天才少女であることなど限られたものしかなくて。それらの中で、どう捉えるかを考えて、お芝居をしていく形でした。(元五輪金メダリストで)コーチの夜鷹(純)さんと会話をするシーンが、第1期(の第10話)で1回だけあるんですけど、「見た」「はい」「覚えて」「はい」っていうだけのやり取りで、一気にその場の空気が冷たくなるような緊張感のあるシーンです。なのに、2人のやりとり自体の温度感は、すごく熱くて。
──まさに天才同士の会話という空気が伝わってくるシーンでした。
市ノ瀬:その2人の関係性も第1期では、そこまで描かれてはいなくて。そういうところからのスタートでしたが、第2期は光ちゃんのスケートに対する貪欲さと言うか、突き詰めていく姿勢や探求心、スケートに対する思いの怖さ……って言うと少し違うかもしれないし、言葉にするのがすごく難しいんですけど。例えば、(第1話の)「私は……シンデレラじゃなく、魔法使いになりたい」と言うシーンのように、第2期では、光ちゃんの異質な部分も少し描かれている印象です。
──第14話の開会式前、中部地区の有力選手の多くが「光ちゃんには勝てない」と諦め気味になっている場面が描かれていて、その強さがより伝わってきました。
市ノ瀬:光ちゃんがいると、もう2位か3位の争いになってしまうんですよね。金メダリストになるのが当たり前という環境に身を置いているなんて、相当強い精神力がないとやっていけないだろうし、シンプルにすごいなと思います。
──情報が少ない中、狼嵜光というキャラクターを掴むまでは、試行錯誤もあったのですか? それとも、最初からスムーズに掴めましたか?
市ノ瀬:光ちゃんは、(第1期の)第2話が初登場だったんですけど、最初にテストをやった時、私の光ちゃんの捉え方は、「天才少女」ということが、もっと大きく出てしまっていて。ちょっと達観して、(他の選手とは)目線が違うような感じだったんです。光ちゃんもそういう瞬間はあるとは思うのですが、それを前面に出してお芝居をしていたら、テストの後、本番に入る前のディレクションで、「もっと子供っぽく。年相応のお芝居で」というディレクションをいただきました。特に、第2話はいのりちゃんと光ちゃんの出会いのシーンだったので。
お洋服や髪を褒めてもらって、素直に喜んでいるシーンでは、ちょっとした子供らしさや等身大の部分はもっと出して良いんだと思って。リンクを降りた時は、可愛い部分や等身大の女の子であることを、より意識するようになりました。
──さまざまな魅力を持っている光ですが、市ノ瀬さんの中で特に魅力的に感じるのは、どのようなところですか?
市ノ瀬:底が読めないところも光ちゃんの魅力の一つですし、あの夜鷹さんと一緒にコーチと選手という関係を築けていること自体がすごいことだと思います。夜鷹さんは、多くを語るタイプじゃなくて、「見て」と言って(手本を)見せてから、それをできるかどうかで判断するというか……。ライオンが子供を谷に落とすみたいに、とりあえずやらせて、這い上がって来られるのかを見ているので(笑)。それに着いていける光ちゃんは、ものすごく精神力があって頭の良い子だと思います。でも、光ちゃんの魅力について深く話せるのは、たぶん、もっと先なんですよね(笑)。
──アニメではまだ描かれていないけど、原作では描かれている魅力があるわけですね。
市ノ瀬:そうなんですよね。(アニメの)今の時点だと、光ちゃんって、やっぱり謎めいた印象が強いと思うんです。みんなが光ちゃんを目標にしているから、光ちゃん自身は出てこなくても存在感はずっとあるので。だから、光ちゃんの魅力は本当にいっぱいありますが、今はまだお話しするのが難しいな思っています。
──この先、市ノ瀬さんも演じるのが楽しみなシーンがたくさんある?
市ノ瀬:はい。原作を読んでいても、「ここは、どう演じよう」と考えるシーンは、この先にすごくたくさんありました。第2期の先には劇場版の公開も控えているので、もしかしたら、まだ見せられていない光ちゃんの新たな一面や魅力は、そこに描かれているのかもしれません。ぜひ、楽しみにしていただけたらと思います。
──第2期に続いて劇場版も制作されることを知った時の心境を教えてください。
市ノ瀬:『メダリスト』は原作もアニメも大人気なので、第2期のアフレコが終わった時、きっと続きはやるだろうなと思ってはいたんです。でも、ずっとテレビシリーズでやっていくのかなと思っていたので驚きました。劇場版ということで、氷の音の臨場感なども増して、皆さんの没入感もさらに増した状態で観ていただけると思いますし、私も楽しみにしています。












































