
誰かに向けた「好き」の気持ちに寄り添う「青春」と「宝物」──アニメ「霧尾ファンクラブ」三好藍美役・稗田寧々さん×染谷波役・若山詩音さん【連載インタビュー最終回】
「とっても頼りになります、詩音ちゃん」
──藍美と波の息の合った掛け合いが本作の魅力のひとつかと思います。そんな二人の関係にちなみ、稗田さんと若山さんがアフレコ、イベント、ラジオ収録などで「息が合った」と感じた瞬間とそのエピソードを教えてください。
稗田:アフレコの最初に行われるキャラクター性を擦り合わせる工程から、二人とも指摘や修正がなかったんです。掛け合いの空気感もそのときにやったものを使っていただくことが多くて。もしかしたら掛け合いの相性が良かったのかな、なんて思っていました。
若山:良かったんだよ!(笑) 後半になっていくにつれてユニゾンのセリフも増えていたのですが、テストのときからピッタリ合って。
稗田:たしかにあんまり苦戦したイメージないなぁ。「今、ズレました」とも言われることなく。
若山:「尺に入りません」はあったけどね。
稗田:そうだね(笑)。予告とか「霧尾くん観察日記」とかがね……ちょっと早口すぎてね。声優の力を試されているような感覚でした。
若山:早口言葉だったもんね。あと(地球のお魚)ぽんちゃん先生もツッコまれてたけど、なんの「つづく」なんだよって(笑)。
稗田:何も続かないからね(笑)。完成した映像を見ていると、10秒よりもっと短く感じるというか。
若山:情報が詰め込まれてるから、3秒ぐらいで終わっちゃう気がするね。あれも楽しかったなぁ。
稗田:ラジオも初めて二人でやったのですが、無限に喋れちゃうんですよね。ラジオも本編の話はもちろん本編以外の他愛のない話も、ずーっと喋れちゃう。
若山:30分尺のラジオとは思えないぐらい時間かかるもんね。
稗田:この間の生配信のときも本番開始30秒前まで関係ない話をしていて(笑)。
若山:一体何を話していたのか、もはや思い出せません(笑)。
──お話をお伺いしていると、お二人の間には自然と繋がっている信頼感があるのかなと感じます。
若山:そうですね。きっと最初の方は「この趣味が合うね」「これも好きなんだ」みたいな話もあったハズなんです。でももうお話しをすぎて、友だちとなると何が共通の話題だったのかがわからなくなるんだね。
稗田:深まってくると本当にそうかも。
──お二人は今回が初共演とのことですが、その前からご親交があったとか。
稗田:共通の友人を通じまして(笑)。いつかメインでご一緒できたらと思っていたら、今回ダブル主演のような形で叶ったので、もう夢のようで嬉しくて。
若山:私ももちろんずっと前から寧々ちゃんのことは存じ上げていたのですが、ニアミスが続いていたんです。それがまさかこんなに掛け合いのある役でご一緒できるとは! 運命ですね。
稗田:世代が近いこともありますが、ここまでリラックスして話せる関係性というのも多くはないことだと思うんです。とても嬉しい関係値を築けているなと思います。ありがたいです、本当に。とっても頼りになります、詩音ちゃん。
若山:逆です、逆! ラジオから何から、全部回してくださったのは寧々ちゃんです。
──ラジオの第1回、第2回がグミのお話からスタートしたことも印象的でした。
稗田:放課後にだべってる感じですね(笑)。
若山:またグミの話も盛り上がっちゃったからね(笑)。
稗田:グミじゃなければ、花粉の話したり。
若山:毎回、時事ネタで始まってるね。
──ゲスト回でもその雰囲気のままに進んで、ゲストのみなさんのトークも弾んでいて、心地良さを感じていました。
稗田:他のキャストのみなさんも世代が近い分、話のテンション感なども同じくらいの感じがあって。だからラジオでも、毎回楽しく収録ができています。
梶原さんも、初めてこの作品でしっかり共演させていただいたのですが、なんだか……本当に面白い方ですよね(笑)。やっぱり霧尾くんっぽいんです。
若山:霧尾くんって「特徴がないのが特徴」みたいな雰囲気があるじゃないですか。例えば目元が描かれてないからこそ、勝手に味付けをしてはいけないのような、読み手としての意識があったんです。でも梶原さんがおっしゃるには「自分を投影したのが霧尾くん」と。運命だなって思います。
稗田:喋っているトーンも何となくゆっくりめで、ちょっとマイペース。その実、普段はそんな感じだけど面白いことが好き……もう霧尾くんじゃん!と。
若山:本当に! やっぱり関西の血が流れているのもあるのかな。振り切るときはどこまでも振り切るもんね。
──とはいえイベントをした日の「ひらかたパーク」を自由に散策されるのは……。
稗田:あはは! 自由奔放(笑)。
若山:騒ぎになっちゃいますからね! お互いの安全のために控え室にいてください(笑)。
──(笑)。連載インタビューでお話を伺ったみなさん全員が「現場が楽しかった」とおっしゃっていましたが、本当にそのとおりだったんだなと改めて思いました。
若山:本当に楽しかったですね。アフレコの時期も相まって、学園祭の準備をしている気持ちでした。そんな高揚感がずっとありました。
稗田:先ほど「チゲ兄」の話もありましたが、各話で先輩方がゲストで来てくださると、良い意味で引き締まって。
若山:「頑張ろう」って気持ちになったよね。そして先輩方もみなさん本当にお優しくて……!
稗田:先輩方が担当されるサブキャラもまた濃い人たちばっかりなのに、アフレコで一発目に持ってこられたものが毎回大正解すぎるんです。第10話では「デカ長」を白井悠介さん、「橋本」を高木渉さんがご担当されていて!
若山:あれはどなたの意向でキャスティングされたんですか……!(笑)
そして藍美ちゃんのおじいちゃんの立木(文彦)さん! 濃いな〜。
稗田:大好きです、本当に。あと私、霧尾くんの幼少期が日笠(陽子)さんだったことにビックリしたし、感動してさ!
若山:贅沢だよね。あと「男の子」の解像度の高さがとにかくすごくて!
稗田:「オレさぁ(カフェオレのオレの発音で)」!
若山:そう!! 「俺」じゃないの! 本当に感動しましたし、色々なパワーを浴びることができたアフレコでした。
また、スタッフのみなさんの雰囲気作りも、素敵な現場になった要因だったと思っていて。
稗田:スタッフの方々も「霧尾ファンクラブ」への愛が強くて、作品にかけるこだわりが色々なところから伝わってきました。我々の音声をチェックしているときも笑い声が聞こえてきたり。
若山:ブースのドアは閉まってるハズなのにね。笑っていただけて嬉しかったです。
稗田:ダビングに二回ほどお邪魔したのですが、すごく良い緊張感というか、ピリッとした空気がありつつ合間は和気あいあいとした空間が広がっていました。効果音などのセレクトも何回も何回も調整されていて。音もおもしろい「霧尾」のこだわりを感じた瞬間だったので、プロフェッショナルなシーンを身近で見ることができて、私の愛まで深まる良い時間だったなと思いました。




































