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- まりも
- ゾロとONE PIECEを偏愛するフリーライター。アニメ、推し活、恋愛、結婚、睡眠など、幅広く執筆しています。

海賊王を目指し海へ出た主人公モンキー・D・ルフィとその仲間たちの活躍を描く、週刊少年ジャンプで連載中の漫画『ONE PIECE』(原作:尾田栄一郎氏)。
未知の島での心躍る冒険や強敵との痛快なバトルを通して仲間たちと絆を深め強く成長していく様は、まさにジャンプの三大原則「友情・努力・勝利」のど真ん中。その一方で、消された歴史や差別・奴隷制度などをめぐる世界の闇をも緻密な伏線と壮大な世界観で描き出す本作は、最終章へ突入した連載28年目の現在も怒涛の展開で読者の心を掴んで離しません。
6月29日(月)発売の週刊少年ジャンプに掲載された『ONE PIECE』第1186話“もう一度”では、ブルックの額にある傷の理由やシュリ出生の秘密が明らかに。本記事では、SNSでの反響とともに、最新話のポイントを振り返っていきます。
※本記事には『ONE PIECE』最新話(第1186話)のネタバレを含みます。コミックス派やアニメ派の方など、ジャンプ未読の方はご注意ください。
大恩人ルーヴェンの死と、悪魔化によって豹変したシュリ。2人を助けに向かったはずのブルックは、あまりに信じがたい惨状を目の当たりにし、現実を受け止めきれず取り乱してしまいます。「ぐわんぐわん」と目の前の世界が歪んでいくような描写や、キャンデルらの教育によってきっちり身につけたはずの言葉遣いが荒くなる様子から、ブルックにどれだけのショックと絶望が襲いかかっているのかが残酷なほどに伝わってきます。それでもなお、最後までシュリを信じようとしているのが言葉の節々から伝わってくるのがより切ない……。
しかし、シュリは完全に悪魔化しており、ブルックがどんなに諫めても宥めても、その声は届きません。むしろ、自身が本来は天竜人の血を引いていたことを知り、ルーヴェンを“コイツ”“ダメな王”呼ばわり。
さらにあろうことか、ブルックから教わったであろう「革命舞曲(ガボット)ボンナバン」で彼の頭を貫きます。骨になってもなおブルックの額に残る特徴的な傷は、シュリからつけられたという衝撃の事実が、あまりにもつらい形で判明することに。
一連のシーンでは、シュリ出生の詳細も見えてきます。
まず、前話で首領・ムーロン説が高まっていた謎の男ですが、その正体は神の騎士団のマンマイヤー・グロウ聖であると判明。彼は、キャンデルとの繋がりをさらりと口にします。
一方、シュリは「私…天竜人だったの」「この人 私の実の父親じゃなかったんだ」といった発言を繰り返し、自身が天竜人の子であると主張。
これだけでもシュリがマンマイヤー家の血を引いて生まれたという真実を察するのには十分ですが、決定的だったのはグロウ聖の瞳。シュリと同じ、特徴的なオッドアイを持っていたのです。
グロウ聖によると、この“双極の瞳”は生まれること自体とても珍しく、さらに覚醒することもあるのだそう。つまり、シュリはキャンデルとグロウ聖の間に生まれた子で間違いないでしょう。
シュリの覚醒した“双極の瞳”を欲するイムの命令により、グロウ聖がエスペリア王国まで連れ戻しにやってきたというのが、この戦争の真相というわけですね。
“双極の瞳”にはどんな力があるのか、どういった条件のもとに生まれるのか。イムが欲するというからには強大な力を秘めているに違いありません。ブルックがシュリの稽古をつけていた際、「姫は時折 未来でも見たかの様な動きをなさいますね!!」という発言がありましたが、これは覚醒した瞳の伏線だったのかもしれません。イムが軍子(シュリ)を側近にしていることや、彼女に不老の力を与えた理由もここに絡んでいそうですね。
ブルックにとっては、大恩人の娘として大切に慈しみ育ててきたシュリが悪魔化しルーヴェンを殺害、あわせて彼女の出生の秘密を知り、キャンデルが天竜人の毒牙にかかっていた事実までわかってしまうという状況だったわけです。突如これでもかというほど酷な現実が降りかかり、SNSの反応も阿鼻叫喚。
「ブルックが相当混乱してるのがわかってキツい」「ブルックが何したっていうんだ」「悲しすぎるよ……」「尾田っち、もうやめてあげて……!」「本当に幸せになって」「もう誰かパンツくらい見せてやってほしい」とブルックの気持ちを慮るコメントが相次ぎました。
また、今回判明したシュリの出生が、ボニーの出生エピソードと重なるという声も多く挙がっています。シャンクスとシャムロックの出生も同様ですが、一般市民の女性が天竜人の子どもを生むことになるケースは、じつは読者の想像以上に多いのかもしれません。イムがビビを欲しがるのにも、リリィだけではなくこういった血筋の秘密や秘めたる力といった理由があるのかも……?
絶望感が立ち込める重苦しい前半パートと打って変わって、後半は希望が見える展開に。
恩人や祖国を一気に失った日のシュリの姿と“黒転支配(ドミ・リバーシ)”が重なり、さらにエルバフで見た軍子(シュリ)のうっすら自我が覗くような言動に、彼女が操られていると感じはじめるブルック。あんな目に遭ってもなお「シュリ姫を…!!お助けしたい!!!」と、涙ながらに仲間に協力を仰ぐ彼の優しさと忠誠心に心を打たれます。
当時は絶望のなかで一人どうすることもできなかったブルックですが、今回は心強い仲間が一緒。70年の時を経て決行されるシュリ救出劇に、勝利の兆しが見えてきました。
さらに、ロキvsイムサイドにはルフィが到着! 現れるやいなやイムの顔面に強烈パンチをお見舞いするというまさかのラストシーンが描かれます。世界の王が直々に降臨するという絶望的な空気感を変えた痛快な一撃でした。
ルフィが復活を果たし、いよいよ各々のバトルが本格化していく予感。巨人族は800年前に子どもを救うために敗北した種族というイムの発言から、知られざる「空白の100年」の歴史もまた一つ明らかとなりそうです。
[文/まりも]