
「それぞれ自分なりのゴールや答えを見つけていく」複雑に絡み合う想いの行方ーー『氷の城壁』第2期、氷川小雪役・永瀬アンナさん×安曇美姫役・和泉風花さんインタビュー
阿賀沢紅茶先生による漫画を原作としたTVアニメ『氷の城壁』第2期が、毎週木曜よる11時56分~TBS系28局にて全国同時放送中です。
悩み、すれ違いながらも、互いを大切に思う高校生たちの繊細な感情が描かれる本作。第2期では恋愛模様が大きく動き出し、それぞれが自分の気持ちと向き合いながら、自分なりの答えを見つけていく姿が描かれます。
本作の放送を記念して、アニメイトタイムズでは氷川小雪役・永瀬アンナさん、安曇美姫役・和泉風花さんにインタビューを実施。第1期を振り返って感じたことや、第2期でのキャラクターの心情の変化、注目してほしいキャラクターについてお話を伺いました。さらに、登場人物たちへの向き合い方や、和やかなアフレコ現場でのエピソードもたっぷりと語っていただいています。
「目の前にいる相手との関係性に集中するようになった」
ーー第1期の放送を振り返って、改めて感じたことや印象に残っていることをお聞かせください。
氷川小雪役・永瀬アンナさん(以下、永瀬):個人的な話で恐縮なのですが、第1期が放送されて友達からたくさん連絡が来たんです。『氷の城壁』が好きだと言っていた小中学校時代の同級生がアニメを観て、「もしかしてアンナが出てるの?」って訊いてきて(笑)。みんな「すごく面白かった」と言ってくれていました。同い年くらいの子たちをはじめ、たくさんの人が作品を観て感動したと伝えてくれたことが、純粋にすごく嬉しかったです。
それに、感想が人によってまったく違うことも印象的でした。私は小雪にすごく感情移入しながら観ていたのですが、知り合いの中には「小雪は自分勝手でウザい」と言う人もいたんです。人によって見え方が全然違うんだなと感じました。第2期では人間模様や登場人物たちの関係性も変化していくので、それがまたどう受け止められるのか、個人的にも楽しみにしています。
安曇美姫役・和泉風花さん(以下、和泉):第1期の放送期間は本当に楽しかったですね。もともと原作の読者だったので、一視聴者としてもすごく楽しく観ていましたし、「めっちゃ面白いじゃん!」と改めて思いました(笑)。
第1期は第2期に比べて登場人物たち自身の悩みが丁寧に描かれていたので、私も共感したり、もどかしく感じたりしながら観ていました。それと、放送がすべて終わった今だからこそ言えますが、第1期の最後はしんどすぎますよね(笑)。
あの終わり方をして、視聴者をそんな気持ちのまま待たせるんだ、と思っていましたが、しんどいシーンがあってこその『氷の城壁』とも思います。個人的にもずっと放送を楽しみにしていた作品なので、第2期の放送が始まってとても嬉しいです。
ーー第1期の映像や演出面で印象に残っている部分はありますか?
和泉:アフレコのときは完成形を知らないので、放送を観て初めて「ここからこういう音楽がつくんだ」と気づくこともありました。特に印象に残っているのが、エンディングのイントロが先行して流れ始める演出です。
次の展開の怪しさを匂わせたり、少しコミカルな雰囲気になったりと、いろいろな見せ方ができる演出になっていて面白かったです。まさか第1期最終話の美姫が陽太の告白を断るシーンでイントロが流れ始めるとは思っていなかったので、意外な演出に驚きました。
ーー役作りにおいて、第1期から変化したことはありますか?
永瀬:小雪について言うと、第1期では周りのことを含めて自分自身のことも俯瞰しながら、物事の全体像を見ているところがありました。でも第2期では雨宮くんのことをどんどん意識するようになり、広く見渡していた世界が次第に狭まっていくんです。それが良い意味でも悪い意味でも、小雪を成長させてくれるんですよね。
何かひとつのことにしか集中できなくなっているからこそ、予想もしなかった方向から不幸が舞い込んできたりすることもあって。例えば、雨宮くんと桃香ちゃんが付き合うことになるなんて、小雪はまったく予想していなかったと思います。第1期よりも嬉しいことも不幸なことも色々な出来事が起こるようになったと感じていました。
ーーそうした変化を踏まえて、演じ方にも意識的な変化があったのでしょうか?
永瀬:そうですね。周囲を含めた全体像というよりも、一人ひとりの相手を強く意識するようになりました。雨宮くんとのシーンなら、雨宮くんを演じる千葉(翔也)さんとのやり取りを大切にする。桃香ちゃんと一対一で話すシーンなら、桃香ちゃんを演じる鬼頭(明里)さんとの時間を大切にする。そういうふうに、目の前にいる相手との関係性に集中するようになったんです。意識して変えたというより、自然とそう切り替えられていた感覚ですね。
ーー和泉さんはいかがですか?
和泉:第2期では湊と小雪の恋愛模様が大きく動き始めるので、第1期の最終話であれだけしんどい展開になったあとも、美姫はしばらく宙ぶらりんな状態が続くんです。その間には美姫の中でも少しずつ心境の変化があったと思います。私としては、第1期よりも努めて明るく演じることを意識していた気がします。
美姫が登場するのは小雪と湊が落ち込んでいるシーンのあとが多くて、そこに「イエーイ!」と元気に出てくるんです(笑)。そうした雰囲気のギャップを担う役割でもあると思っていたので、“明るさ”を意識して演じていました。
また、小雪と湊が苦しい展開を迎える一方で、美姫はだんだんハッピーになっていくんです。かと思えば落ち込んだり、また浮上したりと、感情が上がったり下がったりしています。
ただ、美姫はあくまで美姫なので、いつだって彼女らしく過ごしているんです。自分の感情に振り回されることはあっても、小雪や湊のように深く落ち込んでいくタイプではないんですよね。特別にそう意識していたわけではないのですが、美姫として演じていると自然とポジティブな方向に気持ちが向いて、結果的にそこまでネガティブにはならなかったです。
「気づいてしまった感情には、もう嘘をつけない」
ーー第1期のラストに続き、第2期では湊と小雪の恋愛模様も辛い展開を迎えます。小雪や美姫の気持ちを見てきたお二人は、こうした物語の展開をどのように受け止めましたか?
和泉:とにかく暗い!(笑)第1期のラストも、第2期の第1話も暗い雰囲気です。
永瀬:暗い~!(笑)雨が降っていたりして、演出もだいぶ暗かったです。
和泉:第1期も暗いなとは思っていましたけど、特に第2期の第1話はそう感じました。
永瀬:第2期はさらに踏み込んでいました。
実は、第2期は第1期の収録から3、4か月ほど空いてから始まったんです。第2期の1話では、そんな前回の最終話から続く感情をきちんと意識して演じられるのか、みんなで話していたのですが……完成した映像を観たら、みんなちゃんとしんどそうで(笑)。
和泉:ちゃんと地続きになっていたよね。
永瀬:そうなんです。ただ、第2期の第1話では苦しさだけでなく、なんとか前向きになろうとする姿も描かれているんです。小雪も美姫も湊も簡単には割り切れない状況の中で、自分をどう納得させようかとぐるぐる考えている。その姿がものすごくリアルで、本当に等身大の高校生だなと感じました。演じていても苦しかったですし、視聴者として観ていてもずっと胸が苦しかったです。みんな幸せになってほしい(笑)。
和泉:私も「そんなに悩まないでよ!」とずっと思っていました(笑)。もちろん彼らが悩む気持ちはわかるのですが、自分が高校生の時はこんなに悩んでいたかなと思うくらい、みんな人の気持ちを真剣に考えているんです。だからこそ思いもよらないところまで考えを巡らせて、身動きが取れなくなったり、悩みが深くなったりする。第2期の第1話では、そうした姿が第1期以上に描かれているように感じました。
和泉:そんな中でも、第2期では小雪と美姫が久しぶりにじっくり話す場面があって。美姫が小雪からあんなふうに恋愛相談をされるのは初めてだったんですよね。二人が話せたことで、第1期からずっと続いていた勘違いの連鎖が終わるんです。
永瀬:あのシーン、面白いですよね(笑)。
和泉:女子同士でちゃんと話せたことで、意外とあっさり勘違いが解決するんですよね。「あ、そうだったんだ!」くらいの軽いやり取りで済むところが、親友らしい解決の仕方だなと思いました。
男子同士も、陽太が湊にしっかり踏み込んで意見を伝える場面があります。そういう友情の部分は、第1期から培われてきたものが第2期にも続いていると感じました。
ーーもし、第2期の小雪や美姫が目の前にいたら、お二人はどのような言葉をかけますか?
和泉:えー、かけられないかも!(笑)
永瀬:かけられない!
和泉:彼女たちには彼女たちなりの悩みがあるので、私は口を出していい立場ではないと思うんです。ただ、もし二人の方から私たちに助けを求めてくれたなら、「人に頼ってもいいんだよ」とだけ伝えたいです。
永瀬:私は逆に、何を言えばいいのか全然思いつかなくて……。「うんうん」とうなずくことくらいしかできない気がします。
特に恋愛感情って、自分の気持ちを理路整然と説明することはできないですし、論理的に分析しようとしても納得できないじゃないですか。
和泉:できないよね。
永瀬:気づいてしまった感情には、もう嘘をつけない。小雪も同じことを言っていたと思うのですが、本当にその通りだと思います。だから、私が何かを説明したところで、結局は本人たちが自分の見たいように物事を捉えてしまうと思うんです。そう考えると、私が何かを言ってもな……と思ってしまいます。見守ることしかできないですね。







































