Starmarie大特集!第2弾 最新アルバム『ファンタジーワールド2』全曲解説・Part.2 『賢者のローブ』~『名もなき星のマイホーム』篇
ファンタジーをコンセプトに、高森紫乃(写真 中央)、青木栞(写真 右)、木下望(写真 左)の3人からなるアイドルグループ「Starmarie(スターマリー)」。そのアルバム、『ファンタジーワールド2』全曲解説の第二弾です。
5曲目 『賢者のローブ』から、11曲目までの『名もなき星のマイホーム』を紹介です。
(※ 前半の4曲の紹介記事はこちら。)
■ 『ファンタジーワールド2』全曲解説、後編スタート!
5曲目 『賢者のローブ』
紫乃:これも昔からズッとある曲で。わたしは一番の落ちサビの♪やがてくる悲劇に♪というパートを歌わせていただいてるんですけど。この落ちサビに至るまでの歌詞が悲しすぎて、歌ってて泣きそうになるから、『賢者のローブ』のイントロが流れたとたんに胃が痛くなります。
望:いっつも、「のんも一緒に唄ってよ」と言ってくるもんね。「でも一番の落ちサビは紫乃の見せ場だから、一人で唄いなよ」って、わたしは言ってます。
紫乃:わたしが入ってからの音源化は初めてだから、そこも嬉しいんです。
――この歌でも、旅に出た男(彼氏!?)は、旅先で命を落としてしまいます。
紫乃:これも人が死んでしまう、悲しい歌なんです。
栞:テンポがゆっくりの歌って、Starmarieの中では『賢者のローブ』だけなんです。この楽曲は、ワンマンなどで唄うことが多いんですけど。歌詞がすごく切ないから、この歌を聞きながら、お客さんが泣いてくれたりもしています。
Starmarieの場合、激しい踊りの歌が多いから、これは、たっぷりと歌に感情を込めて唄えるのが嬉しいし、それを聴いて感動していただけることが、とっても嬉しくって。わたしは♪旅の果てに尽きた♪と、二番の落ちサビを歌わせていただいてるんですけど。やっぱしこの歌は、紫乃が唄う一番の落ちサビがすごくいいんです。
望:これは、ホント泣ける歌です。
6曲目 『Mr.クリスのプレゼント』
紫乃:これは、クリスマス時期のライブのときだけ唄う、Starmarie唯一のクリスマス・ソングです。曲調はクラブ・サウンドのような、ガンガン音が響いてゆくアップテンポ・ナンバーなんですけど。歌詞がすっごく感動するんです。とくに、落ちサビへ向かうほどに感動がジワーッと来て、最後にワーッときちゃいます。
――Mr.クリスはおもちゃ会社の社長さん。あんなに繁忙を極めていた会社なのに、それが倒産してしまいます。
紫乃:会社が倒産してしまう歌詞を唄うアイドルって、普通いないと思うんですよ。
――普通は、ないよね。
紫乃:Starmarieの歌は、ホント現実的過ぎるんです。この歌でも、Mr.クリスの会社がクリスマス時期に倒産しちゃうんですよ。普通クリスマスの歌って言ったらハッピーなイメージがあるじゃないですか。
望:でも曲調は盛り上がる系だし。間奏も長いように、ライブでは、そこでのダンスも見どころになっています。
栞:「すごく格好いいなぁ」と思える曲調だから、大好きなんです。歌詞にも、クリスさんのバックグラウンドがちゃんと書いてあるんですけど。
クリスさん自身、もともと孤独な子供だったんですよ。だからすごく愛情に飢えていたはずなのに、仕事へ一生懸命になるあまり、自分の息子のことを冷たく扱ってしまうんです。そんな寂しい想いをしていた男の子が、すべてをなくしたお父さんに向かって、クリスマスの夜に「プレゼントはハートがタイセツ☆」って言うんですね。そのセリフが、わたし大好きなんです。
のんも言ってたけど、ダンスも特徴的だから、ぜひその姿を見ながら、一緒にライブで盛り上がってください。
――みなさん、「プレゼントは何が大切」ですか!?
3人:ハートです!!
望:その人が選んでくれたものなら、何をプレゼントされても嬉しいです。
紫乃:プレゼントを選ぶときって、贈る人のことを考えてくれてるじゃないですか。「プレゼントを選んでもらってる時間」をもらえてるってだけで、すごく嬉しくなっちゃいます。
7曲目 『モグラミステリーツアー』
紫乃:この曲の踊りが、とにかくすごいんです。頭も振れば、サビではモグラ叩きの振りまで出てきますからね。ライブ中「脳震盪を起こすんじゃない!?」っていうくらい、唄い踊るたびにフラフラになっちゃう曲です。でも、ライブではすっごく盛り上がってくれますし。私たちがモグラ叩きのダンスをしている間、客席では(観客たちが左右へ駆けだす)大移動が起こるんですよ。個人的には、みんなで指さししていく始まりの振りが大好きです。
栞:Starmarieの場合、「ダンスが変!!」「とにかく変わってる!!」のが特徴の一つなんですけど。モグラ叩きやモグラっぽいダンスって、動きがすごく変なんです。それを私たちは真剣にやっています。その「変なことをものすごく真剣にやっている」ところにも、ぜひ注目してください。
望:でも、なんでモグラなんだろう!?
プロデューサー高谷:人生は先の見えない旅だから、なかなか前へ進む勇気を持つのって難しいんだけど。モグラはまったく先が見えないのに、何処へ辿り着くかもわからないまま何時も夢中になって土を掘ってくじゃない。その姿を、人の人生にだぶらせたわけ。
望:ということです(笑)。
8曲目 『疾風のKENZI』
紫乃:あんまりライブでは唄わないけど「好き」と言ってくれる人が多い、これもレアーな楽曲です。ダンスで扇子を用いたのも初めてなんですけど。扇子=和な曲調でも、和な衣装でもない。でも、ひたすら踊りまくる、いろんなミスマッチさが面白い歌なんです。この歌は、ライブで観てもらったほうが、より楽しめると思います。
――歌に出てくるヒーローのケンジくんは、大好きなユメコちゃんのために戦いを挑み、ボコボコにされてしまいます。
望:その姿がすごく可愛いんだけど、でも面白い子なんです。
紫乃:こういうヒーロー物な歌って初めてのように、面白い歌だと思います。
栞:ケンジ君って、まるで昭和のヒーローのような男の人なんです。わたしが唄いだしの♪誰がつけたか知らぬが 人はアイツをこう呼ぶ"疾風のケンジ"は正義のヒーローだ♪のところを歌ってるんですけど。そこのパートをみんなの前で唄うのが面白すぎて、ドヤ顔とニタニタした顔の間くらいの表情でライブでは歌っています。他にも♪怪しいオヤジ登場!!♪という歌詞も、アイドルとしてはあり得ないですよね(笑)。
紫乃:だって「オヤジ」ですよ、「オヤジ!!」。
栞:そういうアイドルのライブではあり得ないようなことをやっちゃうのがStarmarieだからね。
紫乃:そう。アイドルらしからぬ歌詞は、Starmarieの特徴です!!
9曲目 『グランチャイルズグラデュエーション』
紫乃:これは最近出来た楽曲で、わたしは一番と言っていいほど好きな歌なんです。相変わらず振りは激しいんですけど、ピョンピョン飛び跳ねてゆく振りがポイントになっています。
歌詞では、「孫の卒業式へ二人で出席するのが夢」という物語が描かれています。これまた死んでる人の歌なんですけど。なんで死んでしまったのか、この物語の結末にどう繋がっていくのかを考えてくと、「あっ、そういうことかっ!?」とわかっていく、聴けば聴くほどはまっていく歌なんです。
栞:歌詞を読んだとき、いまいち物語の意味を呑み込めず、自分の心の中で消化しきれなかったんですけど。歌ってくうちに、「あっ、そういう想いなんだ」というのが見えてきました。
『グランチャイルズグラデュエーション』は、孫の卒業式に出るのが夢だった老夫婦のファンタジックな物語なんですけど。じつは、割と重いお話ではあるんです。
望:わたしも最初に歌詞をもらったときは、内容をぜんぜん理解できていなかったんですけど。唄うにつれて、だんだん自分なりに理解できるようになりました。
Starmarieってシリアスな内容の歌が多いから、ライブで唄うときは「笑っちゃいけない」と言われながら、でも、歌ってるうちに楽しくなってきて笑顔でいることが多いんですけど。この歌は、さすがに歌詞が重すぎて笑えないです。
10曲目 『友達ロボットカノン』 (モバイルゲーム「おかえなさいご主人様!!」テーマソング)
紫乃:これも、すごく可愛い曲なんですよ。これはモバイルゲーム「おかえなさいご主人様!!」のテーマソングになっているように、ブリブリとした曲にメイドさんのセリフが入ってそうなイメーシを持たれると思うんですけど。相変わらず、そこはStarmarieらしさが出てる歌なんです。
この歌では、メイド型のロボットなのに、持ち主の男の子に恋をしちゃったあまり、流行りの洋服を着てアピールしたりとか、メイド型ロボットのカノンがすごく可愛らしい面を見せていくんです。しかも、最後には感動を覚える歌。一見スーッと言葉が入ってくんですけど、じつはメイド型ロボットの深ーい感情を書いた歌だから、これも、しっかり歌詞を読んで欲しい曲ですね。
――中にトリセツという言葉も出てきますが。トリセツは読むほうですか?
紫乃:わたし、あんまし取説って読まないんですよ。それで、すぐに壊しちゃうタイプです(笑)。
栞:わたしも読まないほう。この歌を最初に聞いたとき、「Starmarieには珍しい、すごくアイドルっぽい、ルンルンした曲だなー」って印象を受けました。
歌詞では、物心のついた頃にメイド型ロボットに出会った主人公の男の子が、小学校6年生や高校2年生と、どんどん大人に成長していくにつれ、だんだんロボットと接していく態度も変わってく歌なんですね。最初は自分のことを大事にしてくれていたのに、外の世界が広がり、友達や彼女ができるにつれ、ご主人様の気持ちがどんどん自分の心から離れていく。その気持ちが悲しいって思えてるロボットの感情って、わたしもわかるんです。そういう相手が大人になっていくことの寂しさってところには、すごい共感しました。あと、このカノンというロボットが、ご主人様の恋を邪魔しちゃうところも、「可愛いなー」と思いました。
紫乃:歌詞に、「遊びに来た友達に私のことを紹介してくれなかった」と書いてある部分があるんですけど。わたしも小さい頃、ズーッと好きで集めてたポポちゃんという人形を友達に見せるのが恥ずかしくて、ベッドの下に隠した経験があったんだけど。きっとあのときも人形は、このロボットと同じ感情だったのかなぁ!?と思ってしまいました。
望:なんか「トイストーリー」みたいで、泣けるー。望は、5歳のときに買ってもらったぬいぐるみを、今でもズッと持ってるよ。わたしは卒業する気はないです(笑)。
――望さんは、この歌についてどう思いました?
望:この歌詞ってすっごく可愛いなーと思ったのと、中で♪ね!?♪と歌ってるパートがあるんですけど、そこのパートがマジ可愛くて好きなんですよ。
2人:望の歌声がね(笑)
望:違いますよー。ここの部分の歌の雰囲気が超可愛いくて好きなんです、わたし!!
11曲目 『名もなき星のマイホーム』 (モバイルゲーム「ただいまっ!うちカノジョ」テーマソング)
紫乃:これは、アルバムの最後を飾るのに相応しい素敵な歌です。『名もなき星のマイホーム』の歌詞がね、全体的にすごーく温かいんですよ。「今までのStarmarieが歌ってきた楽曲とはぜんぜん違うなー」とわたしは思ってて。すっごい夢のある歌ですよね。
この歌の作詞をしたyusuke.tさんが、最近結婚をしたんですよ。だから、ここにはyusuke.tさんの夢がつまってるんだと思う。
望:超ハッピーな歌なんです。これって、『アンドロメダプロポーズ』の続編らしいんですけど。アンドロメダで結ばれた2人が幸せになって、わたしは良かったと思ってます。
歌詞に♪わざとだよ少し小さいベッドで♪というところが出てくるんですけど。ベットが小さいと、自然と2人はくっつくじゃないですか。そんなことって、普通考えもしない発想ですよ。自分だったら絶対にダブルベッドを買うと思うし。だから、「その可愛らしさや夢がこの歌にはいろいろと詰まってていいなー」と思いました。
栞:そこの歌詞もいいんですけど。その前に出てくる♪カウンターキッチンだといいな♪も、素敵なんです。カウンターキッチンだと、相手と向かい合えるじゃないですか。お互いに話をしながら料理をしてって、そういうことが大事なんだなーと勉強になったし。それくらいyusuke.tさんは、奥さんのことが大好きなんだろうなーと思いました。
紫乃:こういう男性っていいですよね。
栞:こういう人と結婚したい!!
紫乃:幸せな家庭……遠い話ですけど(笑)。でも、わたしも結婚したときは、この歌を家で流したいなぁと思います。
■ 『ファンタジーワールト2』(限定版/通常盤)。そして海外へ向けて…。
――今回のアルバムは、キュートなゴスロリ系衣装に身を包んだ「通常盤」と同時に、3人の姿をイラスト化した「限定盤」も発売になります。
紫乃:ジャケットが2パターンっていうのも、初めてだよね。今、Starmarieは海外展開もしているので、Starmarieの姿を絵にしたのは、より海外の人たちにも伝わりやすいという理由からなんです。
――2013年のStarmarieは、海外へしっかりと視野を向けた活動をしていくんだ。
紫乃:海外もそうですけど。もっと日本中の人たちにStarmarieのことを知ってもらいたいので、今年は地方へも足を運びながらと、全国を舞台にしたライブ活動も積極的にやっていきたいんです。
――そんなStarmarieの今年の野望とは?
紫乃:まずは、昨年海外展開も発表したように、国内はもちろん、海外にも直接足を運びたいんです。それに、今のStarmarieが好きな人たちにも、もっともっと新しいStarmarieの魅力を伝えていきたいし。でも一番は、今いるファンの人たちが一人も減ることなく。さらに新しい仲間を増やしながら、今年の年末頃には、今の仲間たちと一緒に、また同じ風景を観てたいことなんですね。だからぜひ、Starmarieと一緒に突き進んでください!!
――ちなみに、みなさんパスポートは?
紫乃&栞:持ってます!!
望:わたし、そろそろ更新時期だから、早く更新しなきゃ。だって一人だけ海外行けないなんて嫌だもん!!
【Starmarie大特集】
>>【第1弾】 『ファンタジーワールド2』全曲解説・Part.1
>>【第2弾】 『ファンタジーワールド2』全曲解説・Part.2
>>【第3弾】 Starmarie&オペラ座☆ドリームハウス代表ミルクティーヌ・ティアラ・対談 Part.1
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【第4弾】 Starmarie&オペラ座☆ドリームハウス代表ミルクティーヌ・ティアラ・対談 Part.2
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