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- まりも
- ゾロとONE PIECEを偏愛するフリーライター。アニメ、推し活、恋愛、結婚、睡眠など、幅広く執筆しています。

海賊王を目指し海へ出た主人公モンキー・D・ルフィとその仲間たちの活躍を描く、週刊少年ジャンプで連載中の漫画『ONE PIECE』(原作:尾田栄一郎氏)。
エルバフ編のストーリーが続くなかで、大きな注目を集めているのが神の騎士団のひとりである軍子と、麦わらの一味のブルックの過去です。現在は世界政府と海賊で完全に敵対する立場にあるものの、かつて2人には親交があった模様。
軍子とブルックはどんな関係にあったのか? 今後彼らは戦うことになるのか? それとも……?
現在までにわかっている情報と、巷で囁かれる考察をまとめました。
※本記事には『ONE PIECE』最新話(第1172話)までのネタバレを含みます。コミックス派やアニメ派の方等、ジャンプ未読の方はご注意ください。
じつはソウルキングファンである軍子。食事のあとには“NEW WORLD”のTDを聴くのが日課のようです。
“NEW WORLD”に聴き入る様子をソマーズに「食後の儀式」と揶揄われていることから、常時かなりの頻度で聴いているお気に入りの曲であるとうかがえます。軍子自身はこれに対し「儀式ではない…好きなだけだ」と言い返しており、“好き”と言いきるほどにファンだということでしょう。
さらにその後、軍子は捕えたブルックを足蹴にしながら「おい貴様 生涯私の為に曲を作れ......!!」「私の奴隷(もの)になれ!!」(『ONE PIECE』第1147話より)と命令します。見方によっては不器用なプロポーズにも思えるような物言いで、敵でありながらファンとしての思いがダダ漏れ。思っていた以上に愛が重めの大ファンだったのです。
もちろん、一味加入時よりルフィに忠誠を誓っているブルックは即座に拒否。軍子はそんなブルックに蹴りをお見舞いしますが、その直後苦しそうに呻きながら胸をおさえます。大好きなソウルキングを蹴ってしまい、心が苦しくなったかのように。
ミュージシャンとそのファンである一方で、軍子は「ニカ」がこわいと自称する神の騎士団。そしてブルックはニカの能力を有するルフィを船長とする四皇の一味。真っ向から対立する立場がなんとも皮肉ですが、ブルックの音楽は身分など関係なくソウルフルで魂に響くという証でしょうか。
しかし、軍子とブルックの関係は“ミュージシャンとファン”“敵”というだけに留まりません。
どうやら2人には面識があり、それなりに関係の深い間柄であったようなのです。
ブルックは軍子から奴隷命令を受ける直前、彼女の姿を見て「んーしかしあの女性…いやーそんなワケないか…」(『ONE PIECE』第1147話より)と呟いています。軍子に攻撃を受けたあとも、「似てるんですよね〜……」(『ONE PIECE』第1149話より)と軍子を気にしており、彼女が知り合いかもしれないことが示唆されています。
一方軍子は、コロンの「父ちゃーーん!!」(『ONE PIECE』第1148話より)と泣き叫ぶ声がトリガーとなり、昔の記憶を断片的に思い出します。
コロンと同じように「お父さま〜〜〜!」と泣き叫ぶ軍子と思しき女の子、続いて長身アフロの人物と手を取り音楽を楽しんでいる様子の軍子と思しき女の子。「ヨホホ!!」「私はね 海賊になるのが夢なんです」と話しているアフロの人物はブルック確定でしょう。
「何だこの記憶は…!!」(『ONE PIECE』第1148話より)と戸惑う軍子でしたが、すべてをはっきり思い出したのか「ブルック……!?」「ブルックなのか!?」と走り出します。しかし、残念ながらそこでイム様に思考を支配されてしまい、2人の関係の答え合わせはお預けとなりました。
軍子はブルックとの過去を思い出す以前からソウルキングのファンだったということになりますが、ずっと近くで聴いていたブルックの音楽だったからこそ、自然と聴き心地がよく好きになったのかもしれませんね。
軍子とブルックには親交があったとわかったところで、肝心なのはそれがいつごろ、どこで、どんな関係だったのかというところ。
軍子の記憶のなかで、ブルックは“海賊になるのが夢”と語っていました。つまり当時のブルックはまだ海賊ではなかったということになります。
ブルックは麦わらの一味加入前、生前にルンバー海賊団で活動していた経歴があります。ルンバー海賊団とラブーンが出会ったのが52年前なので、軍子と一緒にいたのはそれよりさらに前のこと。
ルンバー海賊団加入以前のブルックは、西の海(ウエストブルー)のとある王国で護衛戦団の団長を務めていたそうなので、2人はその王国で面識があった可能性が高いと考えられます。軍子の記憶のなかのブルックはいかにも騎士らしいシルエットのコートをまとって剣を携えており、しっかり護衛戦団っぽさがありますね。
多くの読者の考察では、軍子は西の海(ウエストブルー)のとある王国の姫君で、ブルックはその王家を守る護衛戦団の団長だったのはないかと予想されています。
軍子はブルックとその音楽を気に入り、ブルックはそんな彼女のためにたくさんの音楽を奏で、世話を焼いていたのかもしれません。たとえるなら、2人はアラバスタのビビとペルのような関係だったのではないでしょうか。
話は変わりますが、エルバフのハラルド王は強く国を愛し、国の未来を思うがゆえに世界政府もといイム様に騙され、志を果たせぬまま最悪と言っても過言ではないかたちで亡くなっていきました。
それと同じようなことが、軍子とブルックのいた西の海(ウエストブルー)のとある王国にも起こったのではないかと考えられているのです。
エルバフはロキのおかげで国が乗っ取られて滅びるような事態は免れましたが、“とある王国”はそうではなかったとしたら……。
その国名が明かされていない理由、ブルックが神の騎士団について知っている理由、護衛戦団団長の地位を持っていた彼が政府に敵対する海賊になりたいと思った理由の裏に世界政府とイム様の影が見えてくる気がします。
幼い軍子が「お父さま〜〜〜!」と叫ぶ先には、イム様の支配に抗えず死にゆく父の姿があったのかもしれません。
エルバフの惨状に自身の境遇が重なったからこそ、軍子も奥底に眠っていた記憶が蘇ったのかもしれません。
軍子が神の騎士団になった背景にも、イム様に唆された、シャンクスのように潜入していつか復讐するつもりだったなど、じつはままならぬ理由が隠されていそうな気さえします。
軍子とブルック親交があったのが50年以上前のことなので、まだ若く見える軍子を見たブルックが“似ているけどそんなワケない”となるのも自然な反応ですよね。
くわえて、“とある王国”が世界政府の手に堕ち、軍子の身にもなにかが起きていた、または行方がわからなくなっていたなどの事実があるならば、ブルックが悶々とするのにも余計納得感が出てきます。
生前のことや苦労話をあまり語らず、仲間を失った辛い経験も一人で乗り越えたブルック。だからこそ、そんな重い経験を秘めていても不思議ではありません。
軍子とブルックの関係はかつての“とある王国”の姫と護衛戦団の団長という説が濃厚ですが、一方で2人が親子ではないかという説も浮上しているようです。
その主な理由は2人の目。
軍子は左右の瞳の色が違うオッドアイであることが明らかになっています。
一方、ブルックはその瞳が描かれたことがありません。現在はガイコツなので目玉がなく、生前の姿はサングラスをしており、どんな目元なのかわからない状態。
もしかするとブルックも軍子と同じオッドアイで、生前はその特殊な瞳をサングラスで隠していたのではないか=つまり2人が親子関係にあるのではないかという意見が囁かれはじめているのです。
実際にそうであれば、ブルックの十八番である“私、目玉ないんですけどー!!”というスカルジョークが、じつは大きな伏線だったということになりかねないですね。
軍子はブルックのことをそのまま“ブルック”と名前で呼んでいて、父のことは“お父さま”と呼んでいるので、個人的には2人は血縁のある親子ではないと思っています。でも、ブルックが軍子の育ての親のような状況だった可能性は大いにありそうですね。
また、本作でオッドアイのキャラクターが登場したのは軍子がはじめて。これがもし、バッカニア族やルナーリア族のような希少な種族の特徴であるとしたら……“とある王国”がイム様に狙われた理由にも繋がってきそうですよね。
そして、最新話(第1172話)では、なにか思い立ったようにどこかへ行ってしまったというブルック。彼が仲間たちが捕われている状況でなにも告げず勝手に単独行動をするとはよっぽどのことでしょう。軍子についてなにか思うところがあり、行動にでたと考えるのが自然です。
ここであらためて軍子とブルックが再会し、お互いを認識して丸く収まれば万々歳ですが、軍子はイム様の支配により暴走状態。戦いは避けられなさそうです。
しかし、ブルックが音楽を奏でれば、彼女を止めることができるかもしれません。軍子がソウルキングを攻撃して胸を痛める様子や記憶のフラッシュバック、そして“とある王国”が世界政府に支配されていた可能性などを考慮すると、軍子は自ら進んでなりたいと願って神の騎士団入りをしたわけではないようにも感じられます。
だからこそ、ブルックの音楽がイム様に支配され続けている軍子の魂を救い、結果彼女の矢印攻撃を止めることにつながるかもしれません。偶然にも(?)とにかくパンツを見たがるブルックとなぜかパンツスタイルの軍子。2人の間には、音楽で結ばれた強い絆がありそうです。
[文/まりも]
