「古谷徹、47都道府県、行きまーす！」アドリブ満載のミニライブでも沸かせた！デビュー50周年記念サイン会・横浜イベントレポート

　2016年9月24日(土)、アニメイト横浜店にて、声優・歌手として活動する古谷徹さんがイベントに出演しました。「古谷徹50周年ANNIVERSARY『THANKS ─感謝─』発売記念イベント」と銘打たれた通り、声優デビュー50周年を祝して制作されたファンブックとミニアルバムの発売に合わせ、今回はトーク、ミニライブ、サイン会でファンと交流しました。

　古谷徹さんといえば、『巨人の星』星飛雄馬役、『機動戦士ガンダム』アムロ・レイ役、『ドラゴンボール』ヤムチャ役、『聖闘士星矢』ペガサス星矢役、『名探偵コナン』安室透役、『ONE PIECE』サボ役など、数々のキャラクターを演じてきました。

　時代を超える活躍ぶりもあってか、会場には10代の学生と思しき女性から、長く古谷さんの声を聞き育ってきたであろう男性、さらには海外からの留学生まで、まさに老若男女のファンが詰めかけました。

　今回のイベントは、47都道府県のアニメイトで順次開催されるサイン会の初日。古谷徹さんの地元である横浜が幕開けになることに、自身のTwitterでも喜びをにじませていました。

■「古谷徹、47都道府県、行きまーす！」

　スペース後方までいっぱいに、およそ140名の参加者が待つ中、ドラゴンボールのテーマをバックに古谷徹さんがステージに登場！

　開口一番には「古谷徹、47都道府県、行きまーす！」と、アムロ・レイの名台詞にかけて叫ぶと、観客からは大きな拍手が贈られました。「せっかくのガンダムなのに、どうしてBGMがドラゴンボールなの？(笑)」と古谷徹さんが司会に突っ込むと、大きな笑いが巻き起こります。

　聖闘士星矢のロゴやキャラクターのイメージカラーがあしらわれた「世界でひとつ」の特注のジーンズを身に着け、ファンブックの表紙にも通ずる爽やかな出で立ちで登場した古谷徹さん。

　47都道府県サイン会のきっかけについて聞かれると、昨年11月に高知で出演したイベントで「来年は（デビュー）50周年ですね」と声をかけられたことだそう。

　「海外のコンベンションでサイン会をしたとき、ポスターやガンプラとか彼らはいろいろ持ってきて、サインをすると飛び上がって喜んでくれたんです。その笑顔が僕にとってエネルギーになるし、いい仕事をこれからもやろうというモチベーションになる。でも、よく考えたらずっと応援してくれた日本のファンの人たちへ感謝を伝えないとなと思って、このサイン会を企画しました」と古谷徹さん。

　47都道府県をめぐってファンに会えるのはもちろん、古谷徹さんは他にも心待ちにしているよう。「北海道や沖縄、宮崎にはいいゴルフ場もいっぱいあるからね(笑)。あとは温泉と、グルメと、日本酒……来週は温泉だ！おいしい日本酒もあるぞ！と(楽しみを増やして)頑張っていきたいですね」と笑顔で話しました。古谷徹さんのTwitterでそんなワンシーンに出会える日も近いのかもしれません。

■ 台本はさて置いて、ファンからのリクエストコーナー開始！

　司会から「この50周年を振り返っての感想を……」と振られると、古谷徹さんは「取材でその話はしちゃっているし、せっかく来てくださって直接お会いすることもなかなかないんだから、質問とかやってほしいセリフをみなさんに聞きましょう！」と、台本をさておいてスペシャルコーナーを宣言。これには会場が感嘆と大きな拍手でいっぱいに。

　アムロ・レイの「僕が一番ガンダムをうまく使えるんだ！」や「殴ったね…二度もぶった……親父にもぶたれたことないのに！」をはじめ、星飛雄馬、安室透、タキシード仮面と、古谷徹さんは演じてきた歴代キャラクターを熱演。

　アムロ・レイに続いて安室透をリクエストされた時、古谷徹さんはうつむいて「安室になるには、そうか、そうか……」と確認するようにつぶやいてから、「焦りは最大のトラップだったな、松田」とピシリ。テンションや年齢の異なるキャラクターであっても瞬時にモードチェンジをして演じる様には、第一線で活躍し続ける声優の姿を見ました。

　セーラームーンが大好きという女性ファンからのリクエストに、タキシード仮面の声で「今だ、セーラームーン！」と答えると、会場からは黄色い声が上がっていました。

■ 聖闘士の必殺技ポーズも披露したミニライブ

　続いてはミニライブのコーナーへ。まずは『聖闘士星矢』の後期OP曲でもある影山ヒロノブさんの『聖闘士神話～ソルジャー・ドリーム～』をカバーすると、力強く歌い上げながら、最後には5人の聖闘士の必殺技ポーズも披露しました。

　お次は『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』の主題歌、井上大輔さんの『めぐりあい』をカヴァー。こちらもしっかりした声量と芯のある歌声を響かせながらも、古谷徹さんだからこそ歌える一曲に仕上げました。

　ライブ後のトークでは、ミニアルバムにも収録されている『めぐりあい』について、「井上(大輔)さんは自分の呼吸で歌っているというか、譜面の通りに歌うと全然ちがうものになっちゃうんだよね。真似するのも無理だから、メロディーに忠実に、自分らしく、アムロの気持ちで歌えば、みんなの心にグッとくるのではないかな」と制作の裏側も語りました。

■ 47都道府県のファンには「思いの丈をぶつけてほしい」

　古谷徹さんは、今後続くサイン会ツアーの意気込みを聞かれると、「いろんな地方でファンのみなさんと会うのを心から楽しみにしています。みなさんの笑顔を見ると、僕の仕事をしていくエネルギーになるものですから。マンツーマンで、目の前でお話しできる機会はないですし、限られている時間ではありますが、思いの丈を僕にぶつけてほしいです。できる限り、お答えしたいと思いますから」と話しました。

　会場のファン全員と記念写真を撮影した後、その言葉を体現するかのように、古谷徹さんはひとりずつにしっかりと時間を取り、会話をしながらサインをしていました。

　古谷徹さんは以前に、このサイン会ツアーについて、アニメイトタイムズのインタビューに「もっと純粋に、自分の感謝の気持ちを伝えるのなら、無料で、無条件で、サインしてほしいものに書いてあげるというのが一番喜ばれるんじゃないかと。直接会って、目の前でサインして、『ありがとう』って言いたい」と語っていました。ファンブックとミニアルバムのタイトルにもなっている『THANKS─感謝─』を伝えに、古谷徹さんは今回のイベントを皮切りに、全国47都道府県のアニメイトをめぐっていきます。

　年内の開催については日時と場所が告知されており、来年についても順次発表の予定です。

［取材・文＝長谷川賢人］

■ 古谷徹 47都道府県サイン会ツアー

9/24（土）アニメイト横浜
9/25（日）アニメイト津田沼

10/8（土）アニメイト宇都宮
10/9（日）アニメイト郡山
10/15（土）アニメイト仙台
10/16（日）アニメイト秋田
10/22（土）アニメイト札幌
10/23（日）アニメイト青森

1１/5（土）アニメイト奈良
11/6（日）アニメイト和歌山
11/12（土）アニメイト岡山
11/13（日）アニメイト広島

12/3（土）アニメイト高松
12/4（日）アニメイト松山
12/10（土）アニメイト那覇国際通り
12/17（土）アニメイト熊本
12/18（日）アニメイト長崎

◆古谷徹 50TH ANNIVERSARY「Thanks♡ -感謝-」
古谷徹の声優活動50周年を記念したファンブックが発売決定！　古谷氏のプライベートショットや、同日にエイベックス・ピクチャーズから発売されるCDのレコーディング風景、ジャケット写真撮影時のアザーカットなどのレアな写真に、ファンから募った「古谷徹に聞きたい50の質問」、古谷氏の親しい声優、スタッフ、作家などからのお祝いコメント、歌手・影山ヒロノブ氏との対談、出演作品アーカイブなど充実の内容です。

発売日：2016年9月23日(金)
価格：1,000円(税込)
サイズ： A5変形判（横142㎜×縦180㎜）
発売：株式会社KADOKAWA

◆古谷徹 50TH ANNIVERSARY「Thanks♪ -感謝-」
　50周年を記念したミニアルバムが発売決定！出演アニメの主題歌を歌い上げます。「めぐりあい」（『機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編』より）・「聖闘士神話～ソルジャー・ドリーム～」（『聖闘士星矢』より）・「CHA-LA HEAD-CHA-LA」（『ドラゴンボールZ』）の3曲を古谷徹自らが選定、アレンジを加えたスペシャルCDをお届けします。