声優
「アドリブ2016」寺島拓篤さんのラップに会場が沸いた!?

寺島拓篤さんのフリースタイルラップに会場が沸いた! 鈴村健一さんが“プレイヤー”に徹した「AD-LIVE 2016」八王子公演【1日目・昼】レポ

 鈴村健一さんが総合プロデュースを務める即興劇プロジェクト「AD-LIVE(アドリブ)」の2016年本公演が9月からスタート。今年は東京2か所と大阪1か所で、6日間12公演が行われました。さらに今回は演出兼出演者に浅沼晋太郎さんを迎え、ますます注目度が上昇! ライブ・ビューイングはもちろん、公演の模様を後日映像でふりかえるアンコール・ビューイング「あとりぶ」まで開催され、大いに賑わいました。

 しかも、昨年は全公演に出演した鈴村さんが、今回は「“プレイヤー”に徹する」と出演を初日の2公演のみに絞ったことも話題に。一体、どんな舞台になったのでしょう? 本稿では、鈴村さんが出演する初日(9月10日・土)昼公演の模様をレポートします!

【出演者/9月10日@オリンパスホール八王子】
鈴村健一さん
寺島拓篤さん

 

今年のテーマは「会いたい人」 研究者の2人は現実でも会えるのか……?
 事故や疾患などで意識不明、もしくは心を閉ざした人の精神に入り込み、記憶を刺激することで意識を回復させる――。

 そんな画期的な治療法「マインドダイブシステム」が開発された世界を舞台とする「AD-LIVE 2016」。初回公演では、鈴村さん演じるサカキが、ヤスダ(演:寺島さん)の精神に入り込み、記憶を蘇らせるべく意思疎通をはかりました。

 
 幕が開き、まず現れたのはクイズ番組のような空間。ここでサカキは、ヤスダの曖昧な記憶を刺激するためヤスダ本人にまつわるクイズを出題していきました。サカキとは同僚だったことや、2人は研究者だったことなど、徐々に素性が明らかになっていきます。

 
 そして、最後の問題として掲げられたのは「ヤスダが今、後悔していることは?」。ここでサカキが神妙な面持ちに。「すごく重要な事なんだ」「今日俺がここに来たのは、それを思い出してほしいからなんだ」と訴えかけます。その言葉を受け、ヤスダも事の重大さを分かりはじめた様子。サカキの言葉にじっと耳を傾けます。

 
 ちなみに、ここまでヤスダの姿はシルエットのみでしたが、クイズが終わってついに解禁。大きめのパーカーとパンツにキャップ&サングラスというラッパーのような格好で、サカキと対面しました。自分のことを「(研究者は研究者でも)フリースタイルラップ研究者でしょ?」と信じて疑わず、事あるごとに自作のラップを披露しようとします。

 
 クイズのときにチラリと見せた雰囲気から一転、どこからどう見ても軽いヤスダ。これにはサカキも「現実のお前と違いすぎてちょっとやりづらいな!」と、声を漏らします。そして、しびれを切らしてか「あるワクチンの研究をしていたんだ」と告げ、またもヤスダの記憶を刺激しました。どうやら、ヤスダは研究の過程で“後悔してしまうほどの出来事”を引き起こしてしまい、心を閉ざしたようです。これはシリアスな展開の予感……。観客は思わず息を呑みます。

 
 というわけで、「後悔していること」を思い出すべく、2人は精神内を移動。突如舞台に現れたバス「メモリーバス」に乗って、2か所の思い出の地「キャンプ場」と「戦場」をめぐりました。バスの中でも思い出の地でも、必死になって思い出させようとするサカキ。

 
 この想いが通じたのか、ヤスダの記憶が少しずつ蘇っていき……戦場では「思い出さなきゃいけないんだろ! 俺は!」と激高する姿も見られました。つまびらかになっていく記憶と、その先にあった悔しさ、悲しみ。見ごたえのあるやりとりに、観客はじっと行く末を見守りました。

 
 ともあれ、「AD-LIVE」名物「アドリブワード」の会話劇では、場内をどっと沸かせました(以下“”内はアドリブワード)。キャンプ場へ向かうバスのシーンでは、記憶が蘇りそうになったヤスダが「あー、きそうきそうきそうきそう……“チェックメイト”」。「(思い出しそうだったのに)終わっちゃったよ!」とサカキが思わずツッコミを入れてしまうといった流れがありました。

 
 また、サカキもラップを嗜んでいたと明かした場面では、「(ヤスダに懐いてた女の子が)俺のラップを見てこう言ったんだ。“一番弟子にしてください”って」という見事な引きもあるなど、場内は幾度となく大きな拍手に包まれました。

 
 さらに「AD-LIVE 2016」では、公演ごとに異なる3人目の登場人物も。この公演では俳優の大堀こういちさん(2人の上司・オオワダ役)が出演し、戦場に向かうバスの中で軽妙なやり取りを見せました。しかも、ここでもアドリブワード大活躍! サカキが「あのギャグやってくださいよ! “一般ピーポー”!」と振ると、オオワダが渾身の一発ギャグを披露。観客はもちろん、2人もお腹を抱えて笑うといった一幕を演出しました。

 
 その後も、“超軽量級”“俺たち最強”とアドリブワードでオオワダにネタ振りし、笑いの絶えない時間に。シリアスな中にも、たっぷり散りばめられた笑い。緩急ある展開が、観客を魅了していました。

 
 こうして、様々な局面を乗り切った2人。「マインドダイブシステム」の制限時間90分をむかえ、サカキはヤスダの精神から姿を消します。再会の場所は、もちろん現実の世界。「後悔していること」と向き合い、打ち勝ったヤスダが、現実のサカキに放ったフリースタイルラップ……。アツいリリックに、場内からはこの日一番の拍手がおくられました。どんなラップだったか気になる方は、ぜひBlu-ray&DVDで確認してみてください♪

 
 エンディングのあとにはトークも。ここで、鈴村さんから「昼公演は、僕が自分とてらしー、2人分の設定を作った」「(寺島さんは)何も知らない状態でそれに乗っかってくれた」という種明かしが。寺島さんは、クイズのシーンで鈴村さんと掛け合うまで、自分がどんな役でどう立ち回ればいいのか全く分からなかい状態で舞台に立ったそうです。

 
 また、通称・Cキャストといわれるゲストキャラ(今回の公演における大堀さん)が誰なのか、どんなキャラで登場するかは2人とも全く知らされておらず、その場のやりとりでキャラクターを固めていったとのこと。まさに即興劇!といえる仕掛けに、観客からも感嘆の声が上がっていました。

 
 昨年とはまた違ったアプローチで“即興劇”の可能性を見い出し、観客を楽しませた「AD-LIVE 2016」。2日目以降は、どんな物語が生まれたのでしょうか? アニメイトタイムズでは、全日の昼公演の模様をレポートする予定なので、ぜひチェックしてみてください!

 
[取材&文・松本まゆげ]


ドキュメンタリー「MATSU-LIVE(マツリブ) -Documentary of AD-LIVE 2016-」放送決定

【TOKYO MX】1月22日(日) 19:00
【MBS】1月22日(日) 25:35
【BS11】1月25日(水) 25:00
※放送日時は変更になる可能性があります。予めご了承下さい。


監督:津田健次郎
制作プロダクション:祭


『AD-LIVE 2015』TV放送スケジュール
★ポイント1:豪華声優総勢13名が織りなす、90分間全てがアドリブで進む、唯一無二の舞台劇。
★ポイント2:決められているのは大まかな世界観と、舞台上で起こるいくつかの出来事のみ。お互いのキャラクターも舞台上で初めて知る!
★ポイント3:全12公演で約6万人(ライブビューイングを含む)もの観客を動員した人気舞台!


【放送日】
2/4(土)スタート毎週(土)19:00~
[再放送]毎週(日)26:30~
(12週にわたって放送)

【出演者】
■出演:櫻井孝宏・津田健次郎・鈴村健一
2/4(土)[東京公演(1日目)昼公演]
2/11(土)[東京公演(1日目)夜公演]

■出演:小野賢章・釘宮理恵・鈴村健一
2/18(土)[東京公演(2日目)昼公演]
2/25(土)[東京公演(2日目)夜公演]

■出演:梶裕貴・名塚佳織・鈴村健一
3/4(土)[埼玉公演(1日目)昼公演]
3/11(土)[埼玉公演(1日目)夜公演]
<以降の放送日は変更になる場合があります>

■出演:岡本信彦・谷山紀章・鈴村健一
3/18(土)[埼玉公演(2日目)昼公演]
3/25(土)/[埼玉公演(2日目)夜公演]

■出演:岩田光央・浪川大輔・鈴村健一
4/1(土)[大阪公演(1日目)昼公演]
4/8(土)[大阪公演(1日目)夜公演]

■出演:下野紘・福山潤・鈴村健一
4/15(土)[大阪公演(2日目)昼公演]
4/22(土)[大阪公演(2日目)夜公演]

【総合プロデューサー】鈴村健一
『黒子のバスケ』、『宇宙戦艦ヤマト2199』、『うたの☆プリンスさまっ♪』など人気アニメ、ゲーム、ラジオなど多くのメディアで活躍中。

特別番組『Document of AD-LIVE 2015』放送情報
 2015年9月~10月に全12公演開催され、実に約6万人(ライブ・ビューイング含む)を動員した大人気舞台劇「AD-LIVE(アドリブ) 2015」。その制作舞台裏や舞台本番映像を通じ、AD-LIVEの魅力に迫る特別番組。

【放送日】1/29(日)、2/3(金)19:30~20:00
【出演】鈴村健一、櫻井孝宏、津田健次郎、小野賢章、釘宮理恵、梶裕貴、名塚佳織、岡本信彦、谷山紀章、岩田光央、浪川大輔、下野紘、福山潤

『AD-LIVE 2015』とは?
 90分間、全てアドリブ!総勢13名の豪華キャストが織り成す、唯一無二の舞台劇! 大まかな世界観と、舞台上で起こる幾つかの出来事(例:電話が鳴る、誰かが来る)が決められているのみで、出演者のキャラクター(役)もセリフも、全てアドリブで紡がれる90分間の舞台劇。お互いのキャラクターも舞台上で初めて知ることに。どう紡がれるのか、何が生まれるのか判らないアドリブ要素と、予め決まっている幾つかの出来事の化学反応により、その日その瞬間に、その場だけの感動と衝撃のドラマが生まれる。


パッケージ情報
■Blu-ray&DVD「AD-LIVE 2016」(全6巻)
発売日:
第1巻 (鈴村健一×寺島拓篤) 2017年2月22日(水)
第2巻 (小野賢章×森久保祥太郎) 2017年2月22日(水)
第3巻 (梶裕貴×堀内賢雄) 2017年3月22日(水)
第4巻 (中村悠一×福山潤) 2017年3月22日(水)
第5巻 (釘宮理恵×高垣彩陽) 2017年4月26日(水)
第6巻 (浅沼晋太郎×下野紘) 2017年4月26日(水)

価格:
[通常版] 各7,500円+税(Blu-ray/DVD共通価格)
本編ディスク2枚組
特製ブックレット
オーディオコメンタリー(夜公演)
特典映像(CM、PV集)

[アニメイト限定版] 各8,000円+税(Blu-ray/DVD共通価格)
●通常版+特典DVD
・AD-LIVE 2016 CAST After Talk
 各公演終了直後の出演者による対談映像
・AD-LIVE 2016 DIRECTOR After Talk
 鈴村健一、浅沼晋太郎、川尻恵太の演出家3人で打ち上げ。各公演を振り返るトーク映像

>>「AD-LIVE(アドリブ)」公式サイト
>>「AD-LIVE(アドリブ)」公式Twitter

(C) AD-LIVE Project
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