次世代の2.5次元アーティストが魅せる新境地がここに! 「AR performers 1st ALIVE」レポート
2017年1月14日(土)、15日(日)、ディファ有明にてAR performersのライブ「AR performers 1st ALIVE」が開催されました。1日3公演、2日間で合計6公演と異例の規模で行われ、AR技術で表現された“拡張現実アーティスト”AR performersが圧巻のパフォーマンスで会場を魅了しました。
また、千秋楽では、AR performersのシンジ、REBEL CROSS(レイジ&ダイヤ)、レオンの3組のアーティストがエイベックスからメジャーデビューすることも発表されました。本稿では、14日3公演目の模様をレポートします!
【AR performersとは?】
AR performersとは優れたスキルを持つプロフェッショナルが集結、 魅力ある「AR【拡張現実】performer」を造り上げるプロジェクトです。キャラクターデザイナー、CGクリエイター、ミュージシャン、ボイスアクター、 アクター、ダンサー、ゲームクリエイターなど多種多彩な才能が集い、 得意分野を存分に活かしながら現実世界ではまず存在し得ない、 圧倒的な魅力を持つ1人のアーティスト、「AR performer」を作り上げていきます。
開演時間、ステージ上のモニターにオープニングムービーが上映されると、MCの紹介を受けてAR performersのシンジ、REBEL CROSS(レイジ&ダイヤ)、レオンが姿を現しました。優雅に登場したシンジや、颯爽と登場したレイジ&ダイヤに対して、この日が初ステージとなったレオンは気合が入り過ぎたのか、勢い余って転びそうになりつつ登場。
ステージに登場した彼らは、想像していた以上に生き生きと動き回り、ファンの呼びかけに対して手を振ったり、視線を向けたりと、リアルタイムで反応を見せます。
この日、3公演目となるAR performers。「今日は凄く調子がいい!」と、テンションが高まったシンジがステージでジャンプすると、その動きに合わせてバックスクリーンに映る影も動き、ジャンプの着地音もしっかりと会場に響きます。こうしたモーションの一つ一つからも、彼らは単なるCGではなく、そこに生きている1人のキャラクターなのだと感じさせられます。
また、AR performersのVcast(声優)やAcast(モーションアクター)は、「キャラクターそのもののファンになってほしい」という製作陣の思いから、あえて公表されていません。VcastもAcastもクリエイターも、ステージに関わる全ての人々が、AR performersというキャラクターに命を与えるために、裏方に徹しているのです。
そんなAR performersを通してプロの技工を感じられるのも、AR performersの魅力を高めるためのスパイスとなっています。もちろん、「もしかしたらあの人かもしれない……」と気づいた人もいるかもしれません。しかし、それは気がつけた人のちょっとした楽しみに留まっており、そんなファンの気遣いもAR performersがステージで輝くための秘訣なのかもしれません。
ライブパートではAR performersが歌って踊る!
最初のライブパートでは、シンジが『A Song For You』、REBEL CROSSが『D.O.A』を熱唱。シンジは曲中、幼い頃から習っていたというバレエのグランパドゥシャを披露。まるで王子様が舞踏するような、気品溢れるダンスで会場を魅了しました
対するREBEL CROSSは、インディーズバンド出身ならではのエモーショナルなコンビネーションダンスと、ソウルフルな歌声で会場を圧巻。レイジとダイヤの火花散るような激しいダンスに、会場の熱気もヒートアップしていました。
パフォーマンスを披露した後のMCでは、涼しげな表情を見せるシンジに噛みつくレイジとダイヤ。同じステージに立つアーティスト同士、尊重しながらもバチバチと火花を散らす場面も。
そして、そんなステージに自分の出番を待ちきれなかったレオンがフライングで登場……と、自由気ままな姿を見せるAR performers。くるくると表情を変え、リアクションを起こす姿に、会場からは微笑ましい笑みが起こっていました。
その後、レオンがデビュー曲『Logical Dreamer』をパフォーマンス。ダイナミックかつキレのあるダンス。そして、フレッシュながらも色気のある歌声で、会場を華々しく飾り立てていきます。その姿には初めてのステージだと感じさせない、自然体にステージを楽しもうという彼のナチュラルな姿勢が表れていました。
パフォーマンス後には、ファンからレオンへの質問タイムへ。「好きな女性のタイプは?」「私服はどんな感じなの?」と、デビューしたばかりでベールに包まれたままのレオンのプライベートな姿が明らかに。少し恥ずかしげな表情を見せたレオンは、「いきなりの質問に緊張して、本当は上手く話せるんですけど」とコメント。先ほどのキレのあるステージとは打って変わって、等身大の男の子としてのレオンの姿が垣間見えた一コマでした。
ダンスバトルではサビ&プロデュース権をかけてレオンとダイヤが勝負!
続いてはバトルソングのコーナーへ。AR performersの醍醐味の一つであるバトルソングは、AR performersライブアプリである「ふれフレ」を用いたファン参加型の企画。「ふれフレ」は、スマートフォンをサイリウムに見立てて振ることで、アーティストを応援することができるAR performersライブ専用のアプリです。
バトルソングは、2組のアーティストが同時にパフォーマンスを披露し、より「ふれフレ」で応援を集められたアーティストの勝利となる、ファンの応援が肝となったバトル。3公演目の対戦カードは、1・2公演目の勝者であるダイヤとレオン。今回のバトルソングの勝者は次回の新曲でセルフプロデュース権を与えられることもあり、両者とも始まる前から気合十分です。
バトルソングの課題楽曲は『Eyes on Me』。ファンの応援が多い方はサビの歌唱権を勝ち取ることができ、1サビ、2サビともにレオンがゲット! ダイヤも負けじとパフォーマンスの激しさを増し会場の熱気を高めていました。
そして、バトルの結果レオンが勝利。見事バトルに勝利したレオンは「僕が遅れて加入したから、そういうのも含めて応援してくれたのかもしれません」と謙虚にコメント。セルフプロデュースのイメージを尋ねられると、「許されるならば僕をセンターに、3人をバックコーラスに……」と願望を語りました。
後半戦では、REBEL CROSSがワイルドな色気を全面に打ち出した1stシングル『THE KISS』を披露。続けてシンジが1stシングル『The World Is Mine』を通して、華やかな空間を会場に展開しました。ここでも、「ふれフレ」を用いてアーティストを応援することができ、上位に入るとアーティストへの応援コメントがバックスクリーンに表示されます。加えて、ライブ終了後にアーティストが名前を読み上げてくれるご褒美も。
アーティストを応援したいという気持ちが、実際に名前を呼んでもらえるという形で反映されるのはAR performersのライブならではの新しい試みの一つではないでしょうか。また、スクリーン上のキャラクターから名前を呼んでもらえることで、一時的とはいえ、2次元の世界に入り込めるような感動を味わうことができることでしょう。
そして、本編ラストでは学生服に着替えたAR performersがステージに登場。会場全体で『最高のGood-bye』を合唱。アンコールでは、『Show Must Go On』を披露し、笑顔のままに締めくくられました。
アーティストのアドリブ、リアルタイムなコミュニケーション、この日会場に集ったファンとアーティストとが生みだす一体感……二度と同じ公演は見ることができない、他に変えようがない思い出をAR performersは与えてくれました。
エイベックスからのデビューが決定し、さらに活躍の場を広めていくAR performers。彼らの今後の活躍から目を離すことができません!
[取材・文/河内香奈子]
>>AR performers公式サイト
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