マンガ好きが選ぶ『マンガ大賞2010』表彰式開催！　大賞はヤマザキマリさんの『テルマエ・ロマエ』に決定!!

　全国の書店員を中心にした各界のマンガ好きが選ぶ『マンガ大賞2010』の表彰式が3月17日、東京・ニッポン放送・イマジンスタジオにて開催され、ヤマザキマリさんの『テルマエ・ロマエ』（エンターブレイン刊『月刊コミックビーム』連載）が『マンガ大賞2010』に決定した。
　今年で3回目となる『マンガ大賞』は、読者の視点でおもしろいマンガを多くの人に知ってもらうためにスタートした。今回は2009年1月1日～12月31日までに出版され、最大巻数が8巻の条件にあった候補作から選考員が最大5作品を推薦。上位10作品が最終ノミネート作から、各選考員が1位の作品に3ポイント、2位に2ポイント、3位に1ポイントを加算する方式で決定する。
　プレゼンターで、昨年、『ちはやふる』で『マンガ大賞2009』を受賞した末次由紀さんが「以前から読んでいる作品で、外でネームを書いたりする時に持ち歩き、気晴らしに向いてる作品だと思っていたので嬉しい」と話した、ヤマザキマリさんの『テルマエ・ロマエ』が『マンガ大賞2010』受賞作に決まった。
　ポルトガル・リスボン在住のヤマザキさんに代わり、『テルマエ・ロマエ』を連載する『月刊コミックビーム』の奥村勝彦編集長が記念品を受け取った。ヤマザキさんもスカイプ（インターネット通信）の生中継で「ありがとうございます。心臓がドキドキして涙が出てきました」と受賞の喜びの声を伝えた。
　『テルマエ・ロマエ』は古代ローマの風呂技師・ルシウスが現代の日本風呂にタイムスリップし、感銘を受けたことを機にローマの風呂革命を目指すという奇想天外な作品。「うちに浴槽がなく、日本のお風呂への渇望感があって。マンガにしちゃおう」と作品を生み出すきっかけを語った。またご主人はイタリア人で「古代ローマおたくで、まじめな性格はルシウスそのもの。でも作品を読んでも意味がわからないみたい」と笑顔で話した。
　またこの日、司会を務め、実行委員と選考委員を兼ねる、ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記さんから来年の『マンガ大賞2011』の開催も発表された。

マンガ大賞最終選考ノミネート作と投票結果　※（ ）内はポイント数
『テルマエ・ロマエ』ヤマザキマリ（94）、『宇宙兄弟』小山宙哉（89）、『バクマン。』大場つぐみ・小畑健（60）、『アイアムアヒーロー』花沢健吾（55）、『甥の一生』西炯子（48）、『虫と歌 市川春子短編集』市川春子（47）、『海月姫』東村アキコ（46）、『モテキ』久保ミツロウ（44）、『高校球児 ザワさん』三島衛里子（25）、『アオイホノオ』島本和彦（23）

>>『マンガ大賞2010』公式サイト

奥村勝彦編集長