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『FAIRY TAIL』新OPを歌う米倉千尋さんにインタビュー!

『FAIRY TAIL』新OP主題歌「フェアリーテイル~約束の日~」を歌う米倉千尋さんにインタビュー!

「ストレートに、夢と絆と勇気を歌えるのが最高に幸せ」FAIRY TAIL新OPを歌う米倉さんを直撃!

 圧倒的な実力とキャリアを兼ね備えながらも、常にフレッシュな音楽を届け続ける米倉千尋さんが、テレビ東京系アニメ『FAIRY TAIL』の新OP主題歌を歌うこととなった。
 この新OP『フェアリーテイル~約束の日~』は、クールなサウンドと前向きな歌詞で駆け抜けるエネルギッシュなナンバー。米倉さんのキャリアをまた更新させるであろう名曲だ。アニメイトTVではシングルリリースに先駆けて一足先に米倉さんを直撃。新曲のことから、新年の抱負、瑞々しさを保つ秘訣(!)まで、貴重な話を教えてもらった。

●「アニソンがわたしの心のなかにあることが大きい」

──2012年は初の舞台や1年半振りとなるワンマンライヴ、ドイツへの遠征などさまざまなトピックスがありました。ブログでは「新しい挑戦にチャレンジしたり深く向き合うことで新たな自分を知ることができ、成長することが出来た一年だったと思います」と綴られていましたが、改めて振り返ってみるといかがですか?
米倉千尋(以下、米倉):はじめてのことにたくさん挑戦した年になりましたね。なかでも一番印象に残っているのは舞台『喝采』(アニソンミュージカルバージョン)に出演させていただいたことで。セリフがふんだんにある(米村)先生役で、怒るシーンも多いんですよ。でも人生のなかで怒りをあらわにすることがほとんど無かったので、初めて「怒る」という感情と向き合う作業をして……「怒鳴る」ってこんな感じだったんだと(笑)。
 そういう初めての感情を知れたことも大きかったですし、セリフを覚えるという今までやったことのない経験もできましたし……やっぱり歌詞を覚える作業とは全然違うんですよね(苦笑)。わたしのセリフが止まってしまうと全員が止まってしまうから、プレッシャーがすごくあって……まるで、アニサマ(Animelo Summer Live)の1回目の緊張感というか(笑)。それが1か月半、まるまる続いているような状態でした。1か月半も音楽以外の一つのことに集中したのは初めての経験でしたね。

──舞台にふたたび立つことは考えられてますか?
米倉:う~ん……お声をかけて頂けたら有りがたく…という感じです。ミュージカルへの憧れは強いですが、そんなに甘い世界ではないということが本当によく分かりました(苦笑)。歌に専念しながら、そういうお話を頂けるならば、ぜひまた挑戦させて頂きたいですね。

──また昨年は渋谷Egg-manでのバースデーライヴ『Chihiro Yonekura Birthday Eve Live 2012~華麗なるThank You ?思えば遠くに来たもんだ...ここらでいっちょ原点回起!~』もありました。原点となった場所でのライヴはやはり特別なモノでしたか?
米倉:そうですね。ワンマンライヴをやりはじめた場所であるEgg-manに立ってみて……あの時とは違う成長した自分で帰ることができたのをすごく感じました。本当にやってよかったです!

──ところで渋谷Egg-manからスタートして(近隣にある)渋谷AX、渋谷公会堂……というステップアップを目標にされるアーティストが多いですよね。米倉さんはそのすべてのステージを経験されていますが、当時それを考えることはありましたか?
米倉:まさに! ずっとそういう思いでやってきたんですよ。当時はまさかその2つの舞台を踏めるとは想像もしていませんでしたけどね(笑)。
 2009年にはわたしが自分で企画をしたクリスマスライヴ(「Chihiro Yonekura Presents X'mas Party Live 2009 "FRIENDS" ~あなたのハートにクリスマChu!!(^2^)-☆~」)でSHIBUYA-AXに立たせてもらって、そのあとの2011年のクリスマスライヴ(「Chihiro Yonekura Presents X'mas Party Live 2011 "FRIENDS" ~あなたのハートにDing Dong Rock On!~」 )で渋谷公会堂のステージにも立てて。そのときに「わたしEgg-manでライヴをやっていたときは、いつかこの場所に立ちたいってずっと思ってたな」ってすごく考えて……そこに行った自分でEgg-manに帰りたいなと思って、今回ワンマンを開催させてもらったんです。Egg-manのステージから今どんな世界が見えるのかなって、すごく興味深くて。
 スレてしまっていたらイヤだなというか……当時のような、純粋な気持ちで音楽と向き合えている自分でいたいなって。もちろんその時に比べたら、いろいろなステージを経験させてもらったので成長はしてると思うんですが……気持ちの部分はピュアでいたいなと思っています。

──それってすごいことですよね。音楽の仕事に限らず、最初の気持ちをそのまま維持するのってすごく難しいと思うんです。瑞々しさを保つ秘訣みたいなものはありますか?
米倉:……原点を見つめなおす機会が多いから純粋な気持ちのままでいられるのかもしれません。特に私はデビュー曲の『嵐の中で輝いて』を歌う機会が多いんですが、この曲は自分の応援歌でもあるので、歌うたびに原点に戻るというか──歌っていると当時のレコーディングの風景まで思い出すくらい(笑)。
 <嵐の中で輝いて/その夢をあきらめないで>って歌うことで、自分も励まされるし、それを全身全霊で受け止めてくれているみんなの顔も見ることができるので……。そういう曲をずっと歌い続けているので、スレないでいられるのかもしれません。
 アニソン全般に言えることかもしれないんですけど、わたしの楽曲には愛・夢・勇気・元気……というポジティブなメッセージが多いんです。それは私自身の人生のテーマでもあるんですよ。アニソンが常に私の心のなかにあることが大きいんでしょうね。

──今回の曲には、まさに今おっしゃったワードが散りばめられていますよね。
米倉:そうなんですよ! だから本当にうれしくて……この言葉たちは、私がテーマにしているモノでもあり、私自身がアニソンに求めているモノであり、きっとアニメサイドからも私に対して求めているモノだと思うんです。そういう意味では、お互い導かれた感じがあって。こんなにもストレートに、夢と絆と勇気を歌うことが出来るのは最高に幸せですね。

──歌詞はポジティブなんですけど、意外にもサウンドはすごくクールですよね。でもその組み合わせがすごくグッとくるというか。
米倉:マイナーなメロディだからこそ言葉が胸に強く響くんですよね。『嵐の中で輝いて』もマイナーなメロディですよね。切ないメロディと前向きな言葉の組み合わせって密かに最強だと思っています。
 でも実は、もっと明るいアッパーチューンがくるのかなと勝手に思っていたんですよ。ただこのメロディがいい意味で想像を裏切ってくれて……予想以上に、素晴らしい曲でした。

──やっぱりストレートなものって響きますよね。
米倉:どれだけ着飾って格好つけたりしても、ストレートには叶わないと思うんですよ。私はストレートなものを恥ずかしげもなく歌うひとでいたいので……この歌詞が届いたときは本当にうれしかったですね。

──え!この歌詞って米倉さんが書かれたんじゃないんですか!?
米倉:はい(笑)。じつは今回は作詞も作曲も私じゃないんですよ。でも変な話、私が書いているような気分というか、まったく違和感がなくて(笑)。もう共感どころの話じゃないんですよね。この曲のいちファンであり、作品のファンでもあるので、歌うことがとても嬉しかったです。

──作者の真島ヒロさんも、新主題歌の情報が発表になるときに「アニメの新OP、ED主題歌も発表されます。特にOP...すごい運命を感じる方です」とツイートされていましたね。
米倉:本当に嬉しいかぎりです!歌わせてもらうまでの経緯も運命を感じるところがあったんですが、『RAVE』から干支一周してまた真島さんの作品を歌えることが感激でしたし、届いた楽曲がこんなに素晴らしくて……本当に光栄でした。
 実は去年の『喝采』の舞台には、今回の新エンディングテーマを歌う愛美ちゃんも出演していたんですよ(寺川愛美名義で出演)。この間スタジオでこの曲をレコーディングしていたときに、愛美ちゃんがいて「アレ!? 久しぶり~!」なんて話をしたんですけど……そのときエンディングを歌う話を聞いてビックリして(笑)。不思議なご縁を感じましたね。

──米倉さんは、デビューのときも不思議なご縁があったとか……。
米倉:そうなんです。デビュー前に作った『未来の二人に』(※後に『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の挿入歌になる)を聴いて、当時のディレクターが『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の主題歌に声をかけてくださって。……その時も「本当にご縁ってあるんだな」と思っていたので、今回のお話をいただいたとき当時のことをすごく思い出しました。まさに原点回帰というか……こんなにもキャリアがあるのに、レコーディング前日に気持ちが高ぶりすぎて寝れなくなっちゃったんですよ(笑)。「私どうしちゃったんだろう?」って不安になりました(苦笑)。
 でも「寝れなくてもいいや!」って。そのままの自分で臨もうと思って、その気持ちのままマイクの前に立ちました。そういう意味では、デビューのときのような緊張感もありましたね。

──確かにフレッシュな緊張感が全体的にありますよね。とくに<ぼくらは知ってる/悲しい涙を>という言葉がすごく印象的で。悲しい涙を知っているからこそ、ただ底抜けに明るいだけじゃない深みがこの曲にはあるのかなと。
米倉:そうだと思います。痛みや涙を笑顔で隠すというのは、私の人生哲学とまったく同じなんです。米倉千尋としては悲しい部分はなるべく見せず笑顔でいたいので、自分のことのような気もするし──FAIRY TAILの世界観も伝えられたんじゃないかなって。

──また<絆の力/溢れているから>というワードには特に力が入っているように感じたんですが、どんな気持ちで歌われたんでしょうか。
米倉:そこはすごく気に入っている歌詞なので、歌うときは心に力が入りましたね。FAIRY TAILの仲間たちの絆をしっかり伝えたいなと思っていたんですよ。特にここ最近……3.11の震災以降、絆って何よりも大切だなと痛感していて。いろいろなことを私なりに考えていたところに、この歌詞に出会えたので……この曲に、私を選んでもらえて嬉しかったですね。その喜びも、この曲には溢れていると思います。
 ……そんなことを考えていたから寝れなくなっちゃったんですけどねぇ(笑)。

●アニソンシンガーとしての夢は「ずっと歌っていくこと」

──改めてこの曲を聴いたときはどんな印象を持ちましたか?
米倉:すごく好きだなぁと。本当にこの曲のファン一号というか。……そう言うと、自分のファンになってる危ない人みたいな感じがあるかもしれないですけど(笑)、それくらい大好きで。アニソンシンガーとして、FAIRY TAILという作品を歌でも表現出来たという達成感があるので、自信を持って自分でも聴けているんだと思います。
「これがオープニングで流れるんだ!」と思ったら自然とニコニコしちゃいますね。どんな絵がくるんだろうっていうのを自分なりに想像したりして……ナツとルーシィはどんな表情なのかな、とか(笑)。ライヴで歌ったらすっごく盛り上がるんだろうな。

──この『フェアリーテイル~約束の日~』は2/27にシングルとしてリリースされますが、c/wやジャケットも楽しみです。
米倉:ハイ。c/wがもう1曲収録される予定なので、それも期待していただけたら。ジャケットはアニメ仕様ジャケットになる予定です。実は私自身がそれをいちばん楽しみにしているんです。どんなジャケットになるのかなぁとワクワクしています。

──では最後に……2013年はどんな年になりそうですか?
米倉:歌詞の通り<夢に描いた理想郷/夢のまま終わらせない>という感じで、このままいきたいなと思います。自分のアニソンシンガーとしての夢は「ずっと歌っていくこと」なんですよね。こういう大切な作品とまた新たに出会うことができたので、日本のみならず世界中のみんなにしっかり届けたいな、と。FAIRY TAILという世界中から支持されている作品のOP主題歌なんだ!という使命感も自分の中にありますし……ファンのみんなの想いがプラスされてこれから曲の力がどんどん強くなっていくと思うので、わたしも120パーセントの万全な状態で胸を張ってこの曲を歌っていきたいですね。

──ライヴも楽しみにしています! ありがとうございました。

◆テレビ東京系アニメ『FAIRY TAIL』新OP主題歌「フェアリーテイル~約束の日~」
発売日:2013年2月27日(水)
価格:1,250円(税込)
歌:米倉千尋
発売元:ポニーキャニオン

>>『FAIRY TAIL』公式サイト
>>米倉千尋公式サイト
>>米倉千尋公式ブログ

[インタビュー&文・逆井マリ]

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