犬に転生した少年とドSな天才女性作家の奇妙な物語を描いたテレビアニメ『犬とハサミは使いよう』7月放送スタート！　和人役・櫻井孝宏さん＆夏野役・井上麻里奈さんインタビュー【前編】

　更伊俊介さん原作の人気ライトのベル『犬とハサミは使いよう』(ファミ通文庫 /エンターブレイン刊)が7月からテレビアニメに！　犬に転生した読書好きの少年・和人と、ハサミを常携するドS天才作家・夏野との奇妙で不思議な物語を描いた作品で、ギャグあり、推理あり、ラブあり、動物あり……と気になる要素が盛りだくさん。

　そんな『犬ハサ』のテレビアニメ化を祝して、和人役の櫻井孝宏さんと夏野役の井上麻里奈さんにインタビューを敢行！　前後編に渡ってお届けします。前編では作品の印象と演じるキャラについて語っていただきました。

春海和人(CV:櫻井孝宏)

●犬に転生した和人と変わったヒロイン・夏野との会話劇が軽妙な作品

――まず原作を読んでみての印象は？

春海和人役・櫻井孝宏さん(以下、櫻井)：わかる人にはわかる、いろいろな引用があって面白いなと思いました。ノリとテンポがよくてスラスラ読める作品ですね。バカバカしいのにシリアスで、怖くて可愛くて、痛くて優しい、そんな作品です。

夏野霧姫役・井上麻里奈さん(以下、井上)：普通のラブコメディではなく、犬と人間との恋模様……と言っていいのかな(笑)、そんな不思議な関係性が描かれた斬新な作品だなと思いました。演じるにあたって、どう犬に恋したらいいんだろうと考えたりして(笑)。

●アニメ化決定で体力勝負と腹をくくる？

――お二人はドラマCDから参加されていますが、アニメ化が決まった時の感想は？

井上：ドラマCDでは珍しいオーディションがありましたね。

櫻井：その時から現場のテンションが高くて。

井上：夢と展開に希望を抱きながら演じさせていただきましたが(笑)、いざアニメ化のお話をいただいた時はうれしかったです。

櫻井：ただジェットコースターみたいな収録だったので、アニメになったらもっと大変だろうなって。

井上：ドラマCDの時から櫻井さんはすごいテンションで、汗をかきながら収録していたので、これが毎週となるとハードな戦いが……。

櫻井：アフレコは体力も精神力も必要ですが、この作品は極端な発想が沢山あるので覚悟を決めました(笑)。

●猫系の櫻井さんが和人を演じる時の工夫とは？

――演じるキャラのご説明をお願いします。ご自身と比べて似てる点と違う点も。

櫻井：本が大好きな和人はある事件に巻き込まれて、なんと犬に転生してしまいます。説明はそれで十分かなと。僕は猫っぽいとよく言われるので、似てないかも(笑)。

井上：いつも履いているズボンはダックスフントを意識されているのかなと。犬の気分になれるように。

櫻井：なるほど。じゃあまずは服装から(笑)。

――和人は犬になってしまった後、心は人間、体は犬という部分を演じるのが難しそうですね。

櫻井：他の人には犬の鳴き声で聴こえるけど、夏野にだけは人間の言葉として聴こえます。一種のテレパシーみたいなものですかね。だから完成版でどう聴こえるのかが楽しみです。

●夏野と井上さんは似てる？　似てない？

井上：夏野は和人が巻き込まれた事件の当事者の一人で、犬になった和人と唯一コミュニケーションがとれる女性です。性格的にはドSキャラですが、根っからの極悪人にはしたくなくて。垣間見える乙女らしさや弱い部分、ふとした時に見せる、かわいい表情もあったりするので、かわいく見えたらいいなと意識して演じています。でも監督から「もっとキツく」、「もっとSで」という指示があって……。

櫻井：「普段の井上さんで」と（笑）。

井上：本当はツライんですよ(笑)。やりたくないけど、やらなきゃいけないといつも心を痛めているんです。「私、こんなんじゃないし」って(笑)。

――井上さんと夏野はまったく正反対であると。

井上：そうです！　

櫻井：否定すればするほど怪しい(笑)。●お互いに演じる様子を賞賛!?

――お互いが演じているのを見て、聴いての感想は？

櫻井：ぴったりですよね。夏野は物書きらしいエキセントリックな天才で、荒唐無稽なんですけど無理なく聴こえるんです。井上さんの素晴らしいお芝居に毎回感動して、トイレでひそかに涙を流しています。

井上：ウソでしょ！

櫻井：結構、難しいキャラなのですが、それを難なく演じられるのはやっぱり似てるからかなって。

井上：無理に演じてるんですよ！　自分自身に対して心を鬼にして、Sになってるんです(笑)。和人も難しい役ですよね。モノローグだったらテンションを落としてみたりなど普段は演じているんですけど、心の声が聴こえてしまう設定で、さらに会話としてつながっていて。無理なく普通に会話として聴こえるのは櫻井先輩の長年培われてきた技術が……。

櫻井：どうしても出ちゃいますね(笑)。いやいや、必死ですから！

井上：あと櫻井さんは犬感をこっそり出して演じてらっしゃるんですが、そこもひしひしと伝わって。

櫻井：なけなしの犬感を。

井上：「わ～ん」と言ってるところも「ワン！」と掛けたり。

櫻井：浅いな、オレ(笑)。

●作中の気になるキャラは？

――個性的なキャラばかりの作品ですが、気になるキャラは？

櫻井：新稲葉はまともな人がいないですよね。その中で(本田)桜さんは数少ない常識人でほっとします。

井上：特殊な人が多いから安心感があります。やっと会話ができる、みたいな。

櫻井：個人的に気になるのはペットショップのオーナー、アフロこと潔です。和人にとってオアシスのような存在。ちょっと意地悪になれる相手なので(笑)。

井上：いつも攻められるばかりですもんね(笑)。聴いてて楽しいのは夏野の担当編集の柊さん。(伊藤)静さんの楽しそうな幸福感がこちらにも伝わってきて。もっといじめてあげなきゃと(笑)。

櫻井：ド変態ですけどね。

井上：より喜ばせてあげたい気持ちになります。あとは井口裕香ちゃんが演じている、ピョンピョン言ってる人がすごく気になっています。

櫻井：深追いはしたくないけど(笑)。知り合い程度で済ましておきたい人ばかりです。

（後編へ続く）

◆『犬とハサミは使いよう』

【放送時期】
TOKYO MX：7/1（月）スタート　毎週月曜日深夜1:00～
サンテレビ:7/2（火）スタート　毎週火曜日深夜1:30～
テレビ神奈川:7/2（火）スタート　毎週火曜日深夜1:00～
BS日テレ：7/4（木）スタート　毎週木曜日　深夜2:30～（初回のみ深夜3:00～）
AT-X：7/5（金）スタート　毎週金曜日 21:30～
※リピート放送　毎週日曜日 8:30～／毎週火曜日深夜3：30～／毎週木曜日 15:30～

【スタッフ】
原作：更伊俊介(ファミ通文庫「犬とハサミは使いよう」シリーズ／エンターブレイン刊)
制作スタジオ：GONZO
監督：高橋幸雄
キャラクター原案：鍋島テツヒロ
キャラクターデザイン：佐藤陽子
シリーズ構成・脚本：根元歳三

【キャスト】
春海和人：櫻井孝宏
夏野霧姫：井上麻里奈
春海円香：阿澄佳奈
柊鈴菜：伊藤静
大澤映見：加隈亜衣
秋月マキシ：芹澤優
犬飼潔（アフロ）：羽多野渉
本田桜：内田真礼
本田弥生：五十嵐裕美
森部佐茅：斎藤千和

【あらすじ】
ある日突然、強盗に殺された春海和人。
だが本バカゆえの執念で奇跡の生還を果たした。
――ダックスフンドの姿で。「こんな姿じゃ本読めないじゃん!!」
悶える彼の前に現れたのは、ハサミが凶器のサド女、夏野霧姫。
でも、犬である和人の声が分かるし、
しかもその正体は彼が大ファンの作家。
そんな犬生（人生?）、いったいどうなるの！？

＜商品情報（Blu-ray＆DVD）＞
◆『犬とハサミは使いよう 1』
発売日：2013年9月20日(金)
価格：
[DVD] 6,300円(税込)
[Blu-ray] 7,350円(税込)

【収録内容】
・第1話＆第2話

【Blu-ray Disc & DVD 初回限定生産版仕様・特典】
・原作：更伊俊介書き下ろし小説「犬とロボットは使いよう」(40P超)同梱
・原作イラスト：鍋島テツヒロ描き下ろし三方背BOX
・キャラクターデザイン：佐藤陽子描き下ろしデジパック仕様
・特製ブックレット(20P)同梱

[映像特典]
・ノンクレジット・オープニング
・ノンクレジット・エンディング

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