2ndフルアルバム発売記念・LiSAさんにインタビュー

ライブをすごく意識して作ったアルバム――2ndフルアルバム『LANDSPACE』発売記念・LiSAさんにインタビュー

 2014年1月3日(金)に行う日本武道館ワンマンライブのチケットが、なんと即日完売!! LiSAさんの人気が止まらない!! そんな彼女のパワーを増幅させるに相応しい2ndフルアルバム『LANDSPACE』が2013年10月30日(水)にリリースされる。

 テレビアニメ『ソードアート・オンライン』のオープニングを飾った『crossing field』やテレビアニメ『幻影ヲ駆ケル太陽』のオープニングテーマ『traumerei』、ノンタイアップながらオリコン初登場6位を記録した『best day, best way』と、3枚のシングル曲も収録。中には、LiSAさんみずから作詞のみならず作曲まで担当した楽曲も登場! 彼女がこのアルバムへ込めた想いを、じっくりと伺いました。

●ライブをすごく意識して作ったアルバムです。

――2ndフルアルバム『LANDSPACE』、思いきりテンションを上げてくれる最高にガーリーロックした作品に仕上がりましたね。

LiSAさん(以下、LiSA):今回は「ライブでみんなが楽しめる」「ライブで楽しいことが出来る」など、ライブをすごく意識して作ったアルバム。なので、いろんなスパイス(曲調)を詰め込みました。

――LiSAさんにとってライブは、とても大切な表現の場だ。

LiSA:わたしの場合、CDを聞聴いて気に入った人がライブに足を運ぶという形以上に、ライブを観て気になった人がCDを買ってさらに好きになり、またライブに足を運ぶという活動をしてきたタイプ。なので、本当に大切な場になっていますし、ライブを意識して楽曲を作ることは多いです。

 わたし、ライブのセットリストは全部自分で決めてるんですね。これまでにも、「この流れの中にこういう曲があったらもっと楽しくなれる」「ここでこういう場面があったら、さらにグッとくる」という経験を重ねながら楽曲を作っては、つねに完璧なセットリストの流れを求め続けてきました。今回の『LANDSPACE』にも、その流れをさらに深めていくための楽曲を詰め込ませていただきました。なので、今後のわたしのライブは、このアルバムが生まれたことでさらに楽しさに深みが増していくと思います。

――これまでの流れの中へ、さらに楽しむためのピース(楽曲)を増やしたわけだ。

LiSA:そうなんです。

――アルバムは、何時頃から制作していたのでしょうか?

LiSA:約1年前からです。

――じっくり時間をかけて制作してきたんですね。

LiSA:ただただ時間をかければいいってわけじゃなく、「この歌では何を伝えたいのか?」「どれだけリアルに気持ちを投影していけるか?」など、1曲1曲を大切に作りたかったんです。だからこそ、時間をかけたというのもありました。

――作詞面では、みずから書く場合と作家さんに頼むパターンがありますよね。

LiSA:わたし、本当に信頼している人にしか作詞は頼まないんです。頼んでいる方々も、自分と同じ感覚で歌詞を書いてくれる人というか。わたしと同じ感性を持っているのは、もちろん。わたしよりも言葉のボキャブラリーを持っていて、その言葉を用いて、わたしとは違う角度から想いを書いてくださる人ばかりなんです。

 作詞をお願いするときも、「こういう想いを伝えたい」とあらかじめお話したうえで書いていただくから、どの歌詞も全部嘘じゃない。すべて、わたしから生まれた言葉を綺麗に、楽しく、ポップに書いてくれた想いばかり。このアルバムに詰め込んだ歌たちは、すべてが自分の素直な想いです。

――そういう作家さんと出会うのは、正直大変なことじゃないですか?

LiSA:その点、わたしはラッキーだったと思います。ここへ至るまでにも、いろんな作詞家さんとやり取りをさせていただきました。その中で、「この人と一緒にやりたいなぁ」という、自分の好きな歌詞を書く方を早い段階で見つけられたことは本当に良かったこと。しかもみなさん、自分のことを好きでいてくれたことも強みになりました。

――作家さん方とは、どの辺で波長が合ったのか教えてください。

LiSA:みんな、自分が歌ってて気持ちいいところを気にして書いてくれると言いますか、言葉とメロディとサウンドのはまり具合を大事にしてくれる人たちばかりなんです。それと、わたし自身がそんなに女の子女の子してない、どちらかと言うと「今日もいい日だ、ワーッ!!」とテンションを上げてくような、活発でポップなガールでありたい人。ウーマンではなくてガールでありたい性格だから、あまり女性らしい歌詞を書くのも、唄うのも、「ちょっと違うな」と思ってしまうタイプなんです。それもあるせいか、波長の合う作家さんはみんな男性ばかり。しかも男性が書くガーリーな歌詞だからこそ、わたしはキュンキュンしますし、そこをLiSAとしては大事に表現しています。

――『DOCTOR』では、悶々とした片想いの心情を書いてるけど。歌詞も、曲調も弾け飛んでいますからね。

LiSA:それがLiSAとしてのスタイル。ただネガティブなまま唄うのであれば、そういう楽曲はLiSAとして唄う必要性はないと思いますから。

――そういう精神的にカラッと弾けた楽曲が多い中、みずから作詞/作曲を手がけた『winding road』では、ちょっとセンチメンタルな表情も描きました

LiSA:今回のアルバムのタイトルに付けた『LANDSPACE』は、「LANDSCAPE(景色)」をもじって作った言葉なんです。人の感情には、ポップで明るい部分や楽しい感情もあれば、ナイーブな面など、いろんな感情があります。それらすべての感情が景色として見えてくる曲たちが、このアルバムには詰め込まれています。それこそ、良いことも悪いことも、いろんな気持ちのすべてが景色だと思えるアルバム。だからこそ、この中からは、生々しい悲しさやつらさ、強さ、明るく振る舞う部分や楽しい気持ちなどなど、本当にデコボコな感情たちが見えてくるんです。むしろ、そういう両極な感情があるからこそ成り立っているアルバムなんですよ、『LANDSPACE』は。

――確かに、いろんなLiSAさんの心模様が、このアルバムからは見えてきました。

LiSA:このアルバムでは「山あり谷あり、良いことも悪いこともあっての人生」と言いますか、「どんだけ感情の振り幅を詰め込めるか」を求めていきましたからね。

――『コズミックジェットコースター』は、まさにLiSAさんらしいガーリーロックした楽曲だなと感じました。

LiSA:「デート(ライブ)に来てくれる人たちが思ってる"LiSA像"ってこれでしょ」と、ドンピシャに思える楽曲です。この歌には、わたしがいつもデートのときに言ってる言葉が書いてあるし、ここに書いた想いこそがLiSAとしての姿勢の現れなんです。ちょっと小悪魔的な面も含め、そんなLiSAについてきたら楽しいことがあるよっていうか。みんながデートに求めているのってそこだろうなとも感じているように、本当に等身大のLiSAが、ここには記されています。

――けっこう強気な面も見えてくるように、LiSAさんは相手を引っ張っていく性格の人?

LiSA:そうですね。自分でガツガツいっちゃいます(笑)。

――LiSAさんは2011年の春にデビュー。ここまであっと言う間でした?

LiSA:ここまでズッとガムシャラに。目の前にある課題に対して自分の出せる120%の力を出しながら精一杯走ってきたように、すごく駆け抜けてきた感があるというか、本当にアッと言う間でした。同時に、わたしを支えてくれるファンのみんなやスタッフさんたちがいて、同じ想いを共有しあったうえでの、来年1月3日の日本武道館公演だとも思っているように、その関係をしっかり形にしてこれたのかな?とも実感しています。

――それ、素敵な関係ですよね。個人的には、本当はナイーブなのに、それを見せずに強がってしまうLiSAさんの姿が好きなんです。

LiSA:まさに、その通りでございます(笑)。本当なら、何時だって『コズミックジェットコースター』みたいな人間でありたいんだけど。でも、『DOCTOR』や『僕の言葉で』に書いたような、素直になりたいけどなれない自分もいます。そういう面も含んだうえで、今のLiSAの感情がこのアルバムには現れています。

――『LANDSPACE』は、まさに"LiSA自身"を丸ごと詰め込んだアルバムというわけですね!

LiSA:そうですね。最初から最後までね。

●「みんなのおかげで、憧れの地にたどり着けました。ありがとう」と、ちゃんと自分の言葉で伝えたくて

――現在LiSAさんは、「Road to 武道館企画☆全国行脚47杯いただきますっ」と題した、47都道府県+台湾を巡るキャンペーン活動を行っています。(取材時点では)もう、どのくらいまわりました?

LISA:27県まわったので、半分以上は足を運びました。各地をまわりながら感じているのが、それぞれの地を訪れるごと、そこに住む人たちが、わたしのことを「ようこそ!!」と温かく歓迎してくれることなんです。しかもみなさん、いろんな想いを抱えながら。

 それこそ、何日も前から「何々をしゃべろう」と考えたうえで足を運んでくださるんですね。ときにはたくさん言葉を考えてたのに、出てきた言葉が「がんばってください」のひと言だったりする人もいます。だけど、「がんばってください」のひと言にいろんな想いを詰め込んできたことは、その言葉を聴くだけで強く感じれるんです。そのリアルな想いの数々を受け止めるたびに、「自分の歌はしっかり届いてるんだなぁ」という実感を、身に沁みて感じ続けています。

――なぜ、この企画を立ち上げたのかも気になりました。

LiSA:日本武道館でのライブは一つの大きな目標であったし、そこでライブを行うこと自体が、LiSAにとってもすごく大切なものになるのは間違いのないことです。もちろん、日本武道館という場所へたどり着くことが出来たのも、当日に会場へ足を運んでくれる皆だけではなく、この日の会場には予定が合わずに行けなかったり、遠方にいて足を運べない皆も含めた人たちの応援もあったうえで実現出来たことだとわたしは思っています。だからこそ、日本武道館に足を運べない皆のもとへわたし自身が足を運び、「皆のおかげで、憧れの地にたどり着けました。ありがとう」と、ちゃんと自分の言葉で伝えたくて47都道府県すべてをまわろうと決めました。

 同時に、自分自身、日本武道館公演を行うことにちょっと怖さも感じています。その不安を乗り越えるためにも、応援してくれる皆のハンドパワーをもらいに行きたくて各地をまわることにしたのも、理由の一つとしてありました。

――人と直接触れ合うことが一番心の原動力になりますからね。

LiSA:そうなんです。

――しかも今回のキャンペーンでは"いただきますっ"と記したよう、各地で美味しいものを食べ、それをイラスト化したキーホルダーにする企画も行われています。

LiSA:たとえ1日で3県まわろうと、かならず各県ごとに美味しいものを食べています。いやー、行く先々、食べ物がホント美味しいですね。とくにお水の美味しい場所は、ご飯がとても美味しいし、食材の素材の味自体がしっかりしているんです。ホント、そのままお塩を付けて食べるだけでも美味しいみたいな。そういう美味しい食事を各地で味わっていることもあって、どんどん横に膨らんでるんですけど(笑)。でも、食べ歩きも今回の目的の一つだから(笑)。

――47都道府県すべてをまわれるなんて、ホント羨ましいです。

LiSA:そこは本当に感謝しています。だって、一生を過ごす中、47都道府県すべての地に足を運んだことのある人って、けっして多くはないと思いますからね。しかもわたしの場合、各地に足を運んでいろんなパワーをいただいてるわけですから。もちろん、みんなの期待を背負ってくことにプレッシャーも感じるんですけど。でも、「期待してもらえる人間になれた」ことが本当に嬉しいんです。そのためにも、みんなの想いには応えてかなきゃと思ってます。

●ここには「何時だって楽しめる音楽がある」。そんな1枚になりました。

――アルバム『LANDSPACE』の中、とくに思い入れの強い楽曲はどれですか? その理由も、教えてください。

LiSA:やっぱり『コズミックジェットコースター』ですね。この歌では、「大事なのは愛情ですよ」「ちょっと怖いかも知れないけど、踏み込んでみたら絶対に楽しいから、おいでよ」と、わたしがライブを通してズーッと言ってきたことを、LiSAらしい言葉として歌っています。

 ♪鳴らしてよSTEP いっせーのでJUMP♪という歌詞のように、ライブで『コズミックジェットコースター』を演奏したとき、この歌の歌詞に合わせた動きをしてもらうだけで、きっと「楽しいー!!」ってなれると思う。しかも、それをたくさんの人たちと一緒にやるってライブの場でなきゃ体験できないことだから、ぜひ、みんなと一緒に『コズミックジェットコースター』をライブで楽しめたらなと思ってます。

――「初回生産限定盤」にはBlu-ray・DVDも付いてきます。

LiSA:中には、これまでに発売したシングルすべてのMusic Clipと、そのメイキング風景の映像を収録しています。とくに『traumerei』のMusic Clipは、いっぱい映像的な仕掛けをしてあるから、映像のお仕事をしたい人なら「なるほど、これをこうするとあーなるんだ」というのを知れるし。メイキング映像の数々を観ることで、また違った視点からMusic Clipを楽しめると思います。

――完成した2ndフルアルバム『LANDSPACE』、今のLiSAさんにとってどんな1枚になりましたか?

LiSA:このアルバムは、「みんなが楽しめる音楽は、何時だってここの景色の中にあるよ」という想いのもと作り上げたように、ここには「何時だって楽しめる音楽がある」。そんな1枚になりました。

――では、最後にひと言お願いします。

LiSA:何時だって、みんなを楽しませてくれる音楽がここにはあると思います。なので最初から最後まで聴いて、また最初から聴いて……そうやって、ズーッとズーッと聴き続けて欲しいなと思います。そのうえで、デート(ライブ)に遊びに来てください。そこでは、CDで触れるのとはまた違った景色(LANDSCAPE=LANDSPACE)が見えるはず。ぜひ、一緒に楽しみましょう!!

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<リリース情報>
■2ndフルアルバム『LANDSPACE』/LiSA

発売日:2013年10月30日(水)
レーベル:アニプレックス

【初回生産限定盤(CD+BD+DVD)】
価格: 4,200円(税込)
[仕様]
☆1stシングル「oath sign」含む全てのシングルのミュージッククリップ&ミュージッククリップメイキング映像収録Blu-ray・DVD同梱
※Blu-rayとDVDの収録映像の内容は同じです。
☆三方背スリーブ仕様
☆撮り下ろし豪華フォトブックレット

【通常盤(CD)】
価格: 3,150円(税込)

【収録楽曲】
01.Canvas boy × Palette girl(作詞:古屋 真 作曲:黒須克彦 編曲:akkin)
02.コズミックジェットコースター(作詞:LiSA 作曲:黒須克彦 編曲:黒須克彦)
03.crossing field(作詞:渡辺 翔 作曲:渡辺 翔 編曲:とく)
04.DOCTOR(作詞:LiSA 作曲:カヨコ 編曲:堀江晶太)
05.僕の言葉で(作詞:LiSA 作曲:黒須克彦 編曲:黒須克彦・星野孝文)
06.best day, best way(作詞:田淵智也 作曲:田淵智也 編曲:akkin)
07.ヒトリワラッテ(作詞:wowaka 作曲:wowaka 編曲:wowaka)
08.say my nameの片想い(作詞:LiSA・田淵智也 作曲:田淵智也 編曲:akkin)
09.うそつきの涙(作詞:古屋 真 作曲:清水葉子 編曲:akkin)
10.逆光オーケストラ(作詞:古屋 真 作曲:磯崎健史 編曲:堀江晶太)
11.traumerei(作詞:HIDEO NEKOTA 作曲:HIDEO NEKOTA 編曲:akkin)
12.winding road(作詞:LiSA 作曲:LiSA 編曲:akkin)

<「Road to武道館企画☆ 全国行脚47杯いただきますっ」を展開中!>
 そして8月31日には、2014年1月3日に開催される初の日本武道館のワンマンライブのチケットが何と即日完売! その日本武道館ワンマンライブの為に「全国各地のファンと握手して回り、ファンからパワーを貰おう」という企画「Road to武道館企画☆ 全国行脚47杯いただきますっ」も開始している。全国行脚初日の長野・山梨では、地元のファンを中心に各県200名程の人がLiSAに会いに来てくれたという。残り45都道府県+台湾を回って握手会を行うLiSAさん。各地の訪問予定日や訪問終了都道府県のレポートなどは、特設ページを参照してほしい!


>>LiSA Official Website
>>「Road to武道館企画☆ 全国行脚47杯いただきますっ」 特設ページ

[インタビュー&文・長澤智典]

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