声優
『牙狼〈GARO〉』、アルフォンソ役の野村勝人さんインタビュー

幼いころに観ていた特撮ドラマは……? テレビアニメ『牙狼〈GARO〉-炎の刻印-』連続インタビュー企画3人目は、アルフォンソ・サン・ヴァリアンテ役・野村勝人さん!

 いよいよ放送がスタートした、テレビアニメ『牙狼〈GARO〉-炎の刻印-』。特撮ドラマとして不動の人気を誇る『牙狼〈GARO〉』シリーズが、初めて手がけたアニメーション作品として注目されている。

 これを受け「アニメイトTV」では、先週から主演キャストへのインタビュー記事を掲載中。レオン役の浪川大輔さん、ヘルマン役の堀内賢雄さんに続き登場するのは、アルフォンソ役・野村勝人さんだ。物語の主な舞台となるヴァリアンテ王国の王子であるアルフォンソ。アニメ本編を観る限りでは、かなり爽やかな役どころだが……演じる側の野村さんはどう感じているのか?

■ 「その場の“会話”で自分の中のアルフォンソを作り上げる」

――ついにアニメがスタートしたということで、まずは第一話の感想を伺いたいなと。迫力たっぷりの第一話でしたね。

野村勝人さん(以下、野村):壮大なBGMからはじまりますからね! 僕もあれを観て「おおーー!!」って感動しました(笑)。この作品の中世のような世界観にぴったりというか。あれを聴いたことで一気に入り込めました気がします。プロデューサーさんと「すごいBGMつけましたね!」って話したくらい、印象に残っています。あとは、鎧もすごかったですよね。

――確かに!

野村:アニメだと、実写以上に自由に鎧を動かせますから。牙狼の鎧が吠えたり、表情が変わったりするところは、今後もみなさんにじっくり観ていただきたいところです。

――そんなアニメ版『牙狼〈GARO〉』(以下、牙狼)で、アルフォンソ役を演じていますが、野村さんから見てアルフォンソってどういう人物ですか?

野村:僕と一緒で、真っ直ぐな人間ですね(笑)。嘘をつけないところも似ているなと。違うところといえば……王侯貴族っていうところだけです(笑)。

――(笑)。そう、とっても清らかで、欠点を探すのが難しいくらいの人物なんですよね!

野村:絵に描いたような白馬の王子様ですからね。でも、王族であるばかりに下々の暮らしを知らないという面もあって。誰かと接するときは、自分は意識してなくても多少威圧感は与えてしまうところもあるんですよ。そういうところは、「もうちょっと国民のことを考えてやって欲しい!」と思いますね。勉強して欲しいなと。第一話あたりだとそういう面などはまだ見えづらいですが、回を追うごとに「アルフォンソにはこういうキャラクターなんだな」というのが見えてくると思います。

▲アルフォンソ・サン・<br>ヴァリアンテ(CV:野村勝人)

▲アルフォンソ・サン・
ヴァリアンテ(CV:野村勝人)

 
――では、そういった性格をふまえて、どのように演じていますか?

野村:そうですねえ……僕、実はあまり考えて役を演じる人間ではないんですよ。

――感覚で演じるタイプ、というか。

野村:はい。監督からも「そのままで演じてほしい」「あまり“芝居”をしてほしくない」と言われているんですよ。だから考えるにしてもアルフォンソの性格のみ。あとは、周りの役者さんたちとの“会話”に溶けこむような感覚で演じています。

――すると、事前に「こういう言い回しでいこう」と芝居を固めていくことは……?

野村:もちろんある程度は作っていきますけど、形が固まってしまうほどには作っていかないですね。固めてしまうと、収録のときに相手が何を言っても似た返ししかできなくなってしまうので。なるべく周りの声をたくさん聞いて、その場の“会話”で自分の中のアルフォンソを作り上げるようにしています。

 
――その演技を見て、監督からはどんな指摘がありますか?

野村:それが、今のところあまり言われてないんですよね。やっていてちょっと不安になるくらいです(笑)。よく考えれば、イメージ通りのキャラクターになっているんだと思うんですけど、何も言われないと不安になる人間なので。正直、「もうちょっとなにか言ってください!」って思っていたりはします(笑)。

■ 幼少期は『仮面ライダーBLACK RX』にドはまり!!

――今回役を演じるにあたり、特撮版の牙狼は観ましたか?

野村:実は、「できるだけ観ないでくれ」って言われてるんですよ。

――えっ! そうなんですね……!

野村:初のアニメ版ということで、アニメから入るかたも多いと思うんです。なのでそういうかたたちと一緒に物語を進めてもらいたい、引っ張っていってもらいたいという気持ちがあるみたいです。本当は観てみたいんですけどね。まだちょっとお預けです。

――ならば、牙狼以外の特撮の話を。昔観ていた特撮作品で好きなものとかありますか?

野村:『仮面ライダーBLACK RX』ですね! ちょうど世代だったこともあってすごく好きな作品です。RXには「リボルケイン」っていう武器があって、これが出てくると勝利確定なんですよ。「あー出てきた! 勝利確定だー!」なんて幼いながら思うくらい(笑)。僕、先の見える展開ってあまり好きじゃないんですけど、この安心感はたまらなく好きでした。ただ、ある回で「シャドームーン」というすごく強いキャラが出てきて。リボルケインでも勝てなかったんですよ。あのときはもう「リボルケインが、負けた……!」って絶望したりして。これもすごい記憶に残っています。

――リボルケインがかなり印象深かったと。

野村:あ、もちろんほかにもありますよ! 敵を倒したときの爆発シーンや決めポーズもカッコ良かったですし。あと、なくてはならないのが日常シーン。主人公の南光太郎が喫茶店に行ってマスターと話している場面も好きでした。今思えばですけど、こういう日常があるから、ヒーローたちも「世界を守ろう」「戦おう」と思ってたんじゃないかなって思います。

――なるほど……! お好きなだけあって、とってもアツいですね。

野村:あははは! そうですねえ。

――現場でも、共演者のかたたちとそういったお話ってしますか?

野村:いやいや、現場ではいつも浪川さん(浪川大輔さん/レオン・ルイス役)と堀内さん(堀内賢雄さん/ヘルマン・ルイス役)がじゃれあっているので、それを見て笑うばかり、みたいな感じです(笑)。実は僕、浪川さんも堀内さんも朴さん(朴ろ(王路)美さん/エマ・グスマン役)もご一緒するのが初めてなんですよ。だから実はまだ……慣れてなくて……(笑)。これから仲良くなっていけたらいいなと思ってます。

▲レオン・ルイス<br>(CV:浪川大輔)

▲レオン・ルイス
(CV:浪川大輔)

――それに今作の声優さんはベテラン揃いですし、学ぶことも多そうですね。

野村:はい。やっぱり、人の芝居を見て勉強できるっていうのが一番楽しいです。僕自身、前もって全員のセリフを読んで「こういう芝居をするんじゃないかな」って予測はしていくんですけど、僕なんかとは全然違うやり口で芝居を持ってくるので。「こういうふうにやるんだ!」と毎回刺激を受けています。とくに、ヘルマンのようなキャラは、僕の引き出しにはなかなか無かった役なんです。なので、堀内さんの芝居はすごく勉強になります。キリッと決めたかと思えば、次のシーンにはもうだらーんとしていたりと、メリハリがすごいんですよ。「同じ回でこれだけ違うのか!」と。ヘルマンの魅力も伝わってきますし。やっぱりすごいですね。ケタが違います。

――全話の収録が終わるころには、かなりの成長を遂げられそうですね。では最後に、読者へメッセージをお願いします。

野村:『牙狼〈GARO〉-炎の刻印-』は、アニメから入ったかたも実写から入ったかたも両方が楽しめるものになっています。最初にも言った通り、鎧のシーンはとくに注目してもらいたいですね。躍動感とか表情といったところは、やはり実写にはないところなので。アニメ版ならではの魅力を感じてもらえたらと思います。アルフォンソについては……まだ言えないことも多いのですが、これからどういう環境に置かれて、どう育っていくのかというのを注目していただきたいです。

 ひとつひとつの質問に、丁寧に答えてくれた野村さん。ちなみに、「(アニメ版牙狼を)甥っ子たちにも勧めたいんですけど、刺激が強いシーンもあるので『見てよ!』とは言いづらい……(笑)」という葛藤もあるそうだ。

 このインタビュー企画は、今後朴ろ(王路)美さん(エマ・グスマン役)に加え、主要スタッフ陣のインタビュー記事も公開する予定。引き続き要チェック!

[取材&文・松本まゆげ]
 

<「牙狼〈GARO〉-炎の刻印-」とは>
 テレビアニメ「牙狼〈GARO〉-炎の刻印-」は、監督に期待の新鋭・林祐一郎氏、シリーズ構成・脚本にはTVアニメ「進撃の巨人」などでお馴染みの小林靖子氏を起用し、声優陣も主人公のレオン・ルイスに浪川大輔さん(『Persona4』主人公/鳴上悠)、父親のヘルマン・ルイスに堀内賢雄さん(『ガンダムZZ』マシュマー・セロ)、王子アルフォンソ・サン・ヴァリアンテに若手の野村勝人さん(『I"s Pure』瀬戸一貴)、謎の女魔戒法師エマには朴王路美さん(※朴 王路美さんの「王路」は、正しくは王へんに「路」。以下同)(『鋼の錬金術師』エドワード・エルリック)といった豪華声優陣を起用。
 これまでのファンはもちろんのこと、初めて『牙狼<GARO>』を見る方でも楽しんで頂ける新しい『牙狼<GARO>』です!

<牙狼<GARO>とは>
 2005年にテレビ東京系列で放送開始された特撮シリーズ「牙狼<GARO>」。最新のCG/VFX技術を駆使し、雨宮慶太監督が生み出す独特の筆文字を取り入れたスタイリッシュな映像で、大人のための特撮ドラマとして独自の歴史を築き続けている。
4月からはテレビシリーズ第4弾『牙狼〈GARO〉-魔戒ノ花-』が放送中。10月からは初のアニメシリーズが放送開始。

<放送スケジュール>
★10月3日からテレビ東京系6局、スターチャンネル(BS10ch)【無料放送】、CSチャンネル・ファミリー劇場にて放送START!

[テレビ東京]10月3日より 毎週金曜深夜1時23分~
[テレビ大阪]10月3日より 毎週金曜深夜2:10~
[テレビ愛知]10月3日より 毎週金曜深夜2:05~
[テレビ北海道] 10月3日より 毎週金曜深夜1時23分~
[テレビせとうち] 10月3日より 毎週金曜深夜1時53分~
[TVQ九州放送] 10月4日より 毎週土曜深夜1時55分
 ※第1話~第2話のみ土曜深夜 2時25分
[スターチャンネル(BS10ch)【無料放送】] 10月10日より 毎週金曜20時15分~
[CSチャンネル・ファミリー劇場] 10月17日より 毎週金曜23時00分~

<STAFF>
原作:雨宮慶太
監督:林祐一郎
シリーズ構成:小林靖子
キャラクターデザイン協力:武井宏之
アニメーションキャラクターデザイン:菅野利之
美術監督:橋本和幸
撮影監督:淡輪雄介
CG監督:金本真
音楽:MONACA
音響監督:久保宗一郎
アニメーション制作:MAPPA/東北新社
製作:東北新社

<キャスト>
レオン・ルイス(CV:浪川大輔)
ヘルマン・ルイス(CV:堀内賢雄)
アルフォンソ・サン・ヴァリアンテ(CV:野村勝人)
エマ・グスマン(CV:朴王路美)

>>TVアニメ「牙狼〈GARO〉-炎の刻印-」公式サイト
>>TVアニメ「牙狼〈GARO〉-炎の刻印-」公式ツイッター(@anime_garo)

(C)2014「炎の刻印」 雨宮慶太/東北新社
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