映画
『百日紅~Miss HOKUSAI~』初日舞台挨拶レポート

原監督「原作者の杉浦日向子さん、自分に対して誠実に作った」と作品に大きな自信! 監督、杏さん、松重さんが作品に対する愛を熱く語った『百日紅~Miss HOKUSAI~』初日舞台挨拶レポート

 2015年5月9日(土)に、テアトル新宿にて映画『百日紅~Miss HOKUSAI~』の初日舞台挨拶が行われた。舞台挨拶では声優を務めた杏さん(お栄役)、松重豊さん(葛飾北斎役)、濱田岳さん(池田善次郎役)、立川談春さん(萬字堂役)、清水詩音さん(お猶役)という豪華キャスト陣に加え、原恵一監督が登壇した。

 『百日紅~Miss HOKUSAI~』は『河童のクゥ』や『クレヨンしんちゃん』シリーズなどでおなじみの原恵一監督が、杉浦日向子さんの同名漫画の長編映画化作品。キャストには杏さん、松重 豊さん、濱田 岳さん、高良 健吾さんなどの演技派俳優に加え、入野自由さん、矢島晶子さん、藤原啓二さんといった実力派声優といった豪華な面々が結集した。主人公のお栄は、父であり師匠である浮世絵師の葛飾北斎と共に絵を描いて暮らす浮世絵師の女性。本作はそんな彼女を中心に、江戸の四季を通して自由に生きる人々を時を越えて描いた浮世エンターテイメントだ。

 早くもフランスやイギリスでの配給が決定するなど、海外からの注目も高い『百日紅~Miss HOKUSAI~』。そんな本作の初日舞台挨拶の模様を速報レポートにてお届けしよう。
 
■松重さんは3時間の収録に多くの愛を注いだ!

原作者の杉浦さんの大ファンだという原監督。MCの方に初日を迎えた気持ちを聞かれ「原作者の杉浦日向子さん、そして自分に対して誠実に作った作品です。そして、堅苦しくなくエンターテイメントに楽しめる作品に仕上がっていますので、早く皆さんに見てもらいたいです」と語った。

 原監督同様、杉浦さんの大ファンだという主演の杏さんは、仕事を依頼された時の事、そして初日を迎えた今の気持ちを聞かれ、「大好きな杉浦さんのアニメーション映画に関われて光栄だと思いました。この1年間、制作で色々ありましたが、気がつけばあっという間でした。許されるならこの後お客さんと一緒にこの映画を見て行きたいくらい、良い作品です」とコメントした。

 原監督の作品のファンだという松重さんは本作の意気込みを聞かれ「子どもと『クレヨンしんちゃん』を見て原監督の作品にどっぷりハマりました。なので、今回の葛飾北斎役というやりがいのあるオファーを頂いた時は本当に光栄でした。とても気合を入れて準備してアテレコ現場に臨んだのですが、2日を予定していた収録が3時間で終わってしまいました(笑)。ですが、自分がこの作品にかけた愛は並大抵のものではありません」と、作品に対する意気込みを語った。

 原監督作品に前作から2作品連続の出演となる濱田さんは「声優に挑戦するのは初めての経験でしたので、嬉しかったのと同時に、とても緊張しました。アフレコの収録日、先に録られていた松重さんと一緒で、”自分は3時間で終わったよ”と、プレッシャーをかけられ、負けないぞと気合入れて収録に入りました」と当時を振り返った。

 MCの方に落語と声優業の違いについて質問された立川さんは「落語と違い、自分の後ろに皆さんが控えているんです。これが普段お客さんを前に話している自分には妙なプレッシャーに感じました」と落語家ならではのコメントを残した。

 アフレコで大変だったことや気をつけたことについて聞かれた清水さんは「私の演じるお猶は、目が見えないため、目が見える視点の演技にならないように気をつけました。監督からアドバイスを受けつつ、自分なりにお猶の気持ちになりきった演技をすることが難しかったです」と語った。

 今作の主題歌である椎名林檎さんの主題歌「最果てが見たい」について杏さんは「葛飾北斎という人物は、90歳近くまで生きた上で、あと5~10年生れば本当の絵描きになれたかもと遺言を残したという、クリエイターの”業”のようなものを感じる人物です。北斎の娘であるお栄も同じ“業”を持っているのではと思うのですが、「最果てが見たい」は、“(業を)本当に見たいのか、どこまでも永遠に追い続けるのか”という部分でリンクしていると感じました」と語った。

 現在、海外10カ国での配給が決定している本作を、海外の方にどうやって見てもらいたいかという質問に対して、原監督は「自分の経験上、海外の方と日本の方の印象は大きくは変わりません。ですが、今回は江戸時代という事で、海外のメディアの方からよくインタビューを受けました。どうも江戸時代というのは女性がすごく虐げられていた印象があるようで、よくそういう質問も受けました。しかし、杉浦さんの描いていた江戸時代の女性は、すごく大事にされていて、その辺りの認識の違いがありました」と、海外との観られ方の異なる部分についても話していた。

 最後に主演の杏さんは、「私が生まれた年は、江戸時代に生まれた最後の人が亡くなった年でもあります。ここで江戸時代が途切れない為にも、観て感じていくことが、現代を生きる私達の使命でもあり楽しみでもあるのかなと感じています。知らないけど知っている、心の奥底から呼び起こされるような気がする江戸の景色が沢山詰まっています。皆さんにぜひそれを感じていただいて、それを共有していただければと思います」と述べ、初日舞台挨拶を締めくくった。

■『百日紅~Miss HOKUSAI~』

5月9日(土)全国ロードショー

<STORY>
満ちあふれる喜怒哀楽、浮世はこんなにも美しい

活気あふれる江戸の街、両国橋の夏の昼日なたを真っ直ぐ歩いて来る意志の強そうな女ーーお栄、23歳、浮世絵師。
移りゆく四季とともに、父であり師匠の葛飾北斎や仲間たちと浮世絵を描いて暮らす日々。
そして、今日もまた浮世の街を歩いていく―。
本作は、天才浮世絵師・お栄が父・葛飾北斎や妹、仲間たちとともに自由闊達に生きる姿が、江戸の四季をとおして描かれる浮世エンターテインメント。日本が誇る最高のキャスト、スタッフが集結し、この5月美しく咲き誇る<百日紅(さるすべり)>を日本中にお届けします。

<STAFF&CAST>
監督:原 恵一(『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』、『河童のクゥと夏休み』、『カラフル』)
原作:杉浦日向子「百日紅」
制作:Production I.G
配給:東京テアトル
出演:杏、松重豊、濱田岳、高良健吾、美保純、清水詩音、麻生久美子、筒井道隆、立川談春
入野自由、矢島晶子、藤原啓治



>>『百日紅~Miss HOKUSAI~』公式サイト
>>『百日紅~Miss HOKUSAI~』公式ツイッター(@sarusuberi_mov)
>>『百日紅~Miss HOKUSAI~』公式フェイスブック

(C)2014-2015杉浦日向子・MS.HS/「百日紅」製作委員会
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