百瀬と八代が、突然の受け攻め逆転！　会場はテンションアップ！――映画『宇田川町で待っててよ。』ワールドプレミアレポート

女装男子と一途な男子高校生がお互い惹かれていく様を繊細に描き、「このBLがやばい！2014年版」で5位に輝いた人気ボーイズ・ラブコミック『宇田川町で待っててよ。』が実写映画化。本作のワールドプレミアが2015年7月11日（土）、サイエンスホールにて行われましたのでその様子をレポート。

　

■ 本作を見て、２人共「不思議な気持ち」に

ワールドプレミアに登壇したのは、百瀬役の黒羽麻璃央、八代役の横田龍儀、そして本作で商業映画デビューを飾る湯浅典子監督の３人。

本作の感想を聞かれ、黒羽さんは、昨日ご飯を食べながら本作を観賞したそうで、自分がキスをしている姿をまじまじと見て、不思議な気持ちになったそう。

一方、横田さんも同じく不思議な気持ちになったようで「女装しているので自分じゃない人を見ている感覚」と語っていました。また横田さんは今回が初キスシーンで、まさか男の人が相手だとは思っていなかったと心境を告白。

また、オススメのシーンを聞かれ、「川を挟んで八代を説得するシーンは半日かけて撮影したので、想い入れのあるシーンでした。あと、謝るところ。…なんか教室で謝るんだよね？」という黒羽さんに、「忘れたでしょ？」と横田さんがナイスタイミングでツッコミ。会場は笑いの中に。

また、横田さんのオススメの部分は、「八代の心の変化」で注目してほしいとのこと。「役作りは、なりきることが重要で、実際に百瀬を好きになって演じました。その心の変化を観てほしいです」とBLファンには嬉しい発言も飛び出した！

　
■ ２人の共通点は“ジュノン・スーパーボーイコンテスト出身の人見知り”

その後、黒羽さんと、横田さんの初対面の時の話題に。2人はともにジュノン・スーパーボーイ・コンテスト出身。

黒羽さんは、横田さんがジュノン・ボーイコンテストを受けている最中に父親から「福島出身の子がファイナルに残っている！」と聞かされ、同じ東北人としてすごく嬉しくなったそう。横田さんのことを以前から知っていたということもあり、初対面では同じ東北出身ですぐに距離が縮まり、壁を感じる事がなかったそうです。

また、横田さんは、人見知りなので、黒羽さんが話題をリードしてくれて嬉しかったと心境を告白。一方、黒羽さんも実は人見知りだそうで、緊張を隠すためにすぐふざけてしまうのだとか。

　
■ 女装姿の横田さんは、母親そっくり！

劇中の写真を見ながら女装した横田さんの女子力チェックするコーナーでは、撮影裏のエピソードが紹介された。

スカートをはいた感想を聞かれ、撮影時は2月で寒かったので、女性はこんな寒い思いをして頑張っているんだな。改めて女性って凄いなと思ったそう。また、メイク後の自分を見て、母親にそっくりだと思ったのだとか。そして後ろ姿の写真では、「びっくりした！　俺、こんなに足綺麗なんだ！（笑）」と横田さん自身もびっくりするほどの美脚。登壇者、会場全員が絶賛していました。

　

■ 渋谷で好きな場所は「ハチ公」

来場者からの質問コーナーでは「渋谷で好きな場所はどこですか？」と聞かれ、横田さんは「ハチ公前……ですかね？　ぼくは田舎者なので、ハチ公前しか知らないんです」とのこと。春に渋谷を訪れた際、桜が綺麗でな印象を受けたのだとか。

黒羽さんもよく待ち合わせ場所に使用されるハチ公前が「出会いの場所」という感じで好きだとか。

また、横田さんは渋谷が怖いそう。撮影でスクランブル交差点で待機していた時、「戦国時代のようだ！」と感じたと当時の心境を語り、会場は再び笑いに包まれました。

　
■ キャスティング逆の方がよかったかも！と監督

出演が決定した時、横田さんは感情的に百瀬に似ていると思い、黒羽さんもマンガの表紙で八代を見たとき、「これ俺が演じるのか！」と思い、お互い逆の役が来ると思っていたと心境を紹介。

「逆の役を演じるとしたらどう演じますか？」という質問に、即興でポスターにもなっている名シーンを演じる事に。２人がキスしそうなシーンでは会場全体のテンションが、急上昇！　即興演技を見た監督は「やっぱり逆のほうが良かったかなと思いました（笑）」とコメントしていました。

　
■ なぜかダチョウ倶楽部でおもてなし

最後にプレゼント抽選会が行われ「何が当たるんだろう……車かな？」という黒羽さんに「なんでハードル上げるんですか！」とまたナイスツッコミをする横田さん。２人の息のぴったり具合に、再び会場が笑いで包まれました。プレゼントはサイン入りポスター。当選者に手渡しはできないものの、気持ちを送るという意味で、なぜか「ヤー！」とこれまた息ぴったりのボケを当選者全員にプレゼント。２人のおもてなしサービス精神が目に見えました。
また、最後に監督は「原作と共に愛していただけると嬉しいなと思います。」とコメント。終始息ぴったりだった若手注目株のイケメン２人が演じる繊細なボーイズラブストーリーにはやくも大ヒットを予感させるイベントでした。

　
【作品情報】
原作：秀良子「宇田川町で待っててよ。」（祥伝社オンブルーコミックス）
監督：湯浅典子
脚本：金杉弘子
出演：黒羽麻璃央、横田龍儀
配給：日本出版販売
2015/日本/カラー/ビスタサイズ/65分
7月25日（土）より渋谷HUMAXシネマにてロードショー



【ストーリー】
　高校生の百瀬（黒羽麻璃央）が人通りの多い渋谷で、“タイプの女の子”と凝視したのは、クラスメイトの八代（横田龍儀）の女装姿だった。見てはいけないものを見てしまった後悔と妙に魅かれるこの感情で、百瀬は学校でも八代のことを一途に考えてしまう。一方八代は、そんな百瀬の様子に戸惑いつつも、百瀬から渡された女子高の制服に袖を通し、彼の前に立つ。臆病ながらも自己顕示のある女装男子と、思春期の無常な欲望を背負った男子高校生の不器用で青いラブストーリー！

>>映画『宇田川町で待っててよ。』公式サイト