声優
『ブラックリスト シーズン3』出演、浪川大輔さんインタビュー!

フラグ立ったな、と感じました(浪川さん)。『ブラックリスト シーズン3』ソロモン役・浪川大輔さんに直撃インタビュー!

 2016年1月26日(火)、海外ドラマ専門チャンネル『スーパー!ドラマTV』にてアクション・サスペンス超大作『ブラックリスト』の最新シーズン『ブラックリスト シーズン3』が独占日本初放送! 世界中の犯罪者たちの裏取引に協力をし、“犯罪コンシェルジュ”と呼ばれる最重要指名手配犯のレイモンド・レディントンがFBIに出頭し、自身の持つ犯罪者リスト“ブラックリスト”を提供すると申し出る。FBIの新人捜査官エリザベス・キーンはレディントンと共に数々の犯罪捜査にあたるうちに陰謀組織「結社」の存在をつきとめるが―。

 追われる身となったエリザベス&レディントンが、「結社」の悪行を暴いていく同シーズンでは、もちろん「ブラックリスター(悪役)」も健在です。なかでも新たに登場するソロモンは、とても怪しげで魅力的な人物。そんなソロモンの吹き替えを担当するのは声優・浪川大輔さん! 放送に先駆けて、浪川さんにソロモンの魅力や見どころについてインタビューを行いました。

―――役が決まったときの率直な感想をお聞かせください。
浪川大輔さん(以下、浪川):台本を読んだときに「非常に怪しい人物だな」と思いました。そして絵を見て「この人か…」と。僕が今までやらせていただいた役にはない風貌だったので、難しいのではないかと感じました。台本を読み進めていくと登場人物と絡むシーンが多くなり、彼の「先手をいく喋り方」をスタイリッシュかつスマートにみせることに苦戦しました。

―――どういった部分で苦戦しましたか?

浪川:僕の経験したことがないような立ち居振る舞いをする人物なので。秘密の結社にいたり、政府の人たちと会話をしたり……。自分とかけ離れた部分は想像力で補いながら、自分を投影してリンクさせていくということを瞬発力で演じていくのですが、やっぱり自分にまったくないものを表現するのは難しいですね。苦戦というか、考えながらやらせていただいたという感じです。

あと、ソロモンは会話がうまい! 僕は感情的にそのときに思いついたままを話してしまうのですが(笑)、彼は理論立てて話すので「会話がキレイ」という印象です。

―――なるほど。ところで、ソロモンの登場シーンを見ていかがでしたか? 赤ちゃんを抱いて歌を口ずさむという怪しげなシーンですよね。

浪川:この人は追われたり、痛い思いをしたり、今後嫌なことが待ち受けているんだろうな、「フラグ立ったな」、と感じました(笑)。この先どうなるかは分からないんですけど。もしかしたら改心して違う形に……まぁ、ならないとは思いますけど(笑)。もし切ない終わりを遂げるのであれば、それまでにできることを精一杯やろうと、あのシーンで決めました。

―――登場シーンだけでそんな大きな決心を?(笑)

浪川:どの未来か分からないですけど、彼が苦しんでいる姿が見えました(笑)。これは、いち視聴者として感じたことなので、それまでに記憶に残る人物でありたいと決心しました。

―――そんなソロモンの見せ場や見どころがあれば、ぜひお聞かせください!

浪川:『ブラックリスト』といえばアクションシーンもひとつの見どころなので、ソロモンのアクションシーンを観てほしいです。彼は人を使って動くイメージがあったんですけど、ソロモン自身が動くアクションシーンが意外と早くに来ました。最後まで動かないのかなと思っていたんですけど、早速動くんです。「自ら手を下す!」みたいな。「え、もう動くの!?」ってビックリしましたが、そのシーンも後々大切なシーンになるので、ぜひ注目していただきたいです。彼のアクションや面と向かって話すときの話し方は僕なりにこだわった部分なのでそこも観てほしいです。

―――浪川さんの考えるソロモンの魅力はどういった部分でしょう?

浪川:彼に対して「暗躍するスマートな悪役」という印象を持つ人が多いかと思うのですが、現段階で僕が感じているのは彼の「人間らしさ」です。彼が全部を取り仕切っているわけではなく上から命令されてソロモン自身が動くこともあって、命令に対して80点ほどの仕事しかしない「天然さ」があるというか…。窮地に追い込まれたときに意外と「普通の人」っぽい振る舞いをしたりとか。たまに見えるそういった行動が「やっぱり人間なんだな」と感じる部分です。常にスマートでカッコイイわけではないんだなと。注意深く観ていないと分からないくらい些細な部分なんですけど、「あれ?ソロモンさん、ちゃんと分かってました?」って言いたくなるようなところがあるんです(笑)。

―――それは気になります! ソロモンに注目していないといけませんね(笑)。

浪川:8~9割は皆さんの印象通りだと思うんですけど、ごくたまにそういう部分が出てきます。たとえば、あるシーンに「それが問題なのか?」というようなセリフがあって、僕はあえて意味を持たせて謎めいた雰囲気を残したままそのシーンを終わらせようとしました。そしたらディレクターさんに「意味を持たせなくて大丈夫」って言われて。そうするとソロモンは重要な部分に気付いてなくて、「それって問題なの?」みたいな素朴な疑問になるんです。「気付いてなかったの?大問題だよ!」って言いたくなりました。たまに下っ端みたいな動きをするソロモン(笑)。それが彼の魅力です。

―――とっても気になる存在になってきました(笑)。ソロモンを演じるにあたって犯罪心理について調べるなど、なにか準備をしたことはありますか?

浪川:犯罪心理はそれぞれ犯罪を犯す人物によって違うものだと思うので、ソロモン自身がどういった人物なのかをしっかり読み込むようにしました。『ブラックリスト』という大きな世界観がすでにできあがっているので、ソロモンや彼に関わる人々の関係性を『ブラックリスト』にぶつけていく形で途中参加させていただきました。ソロモンたちが「異色さ」を出していけたらと思います。ですから、準備といえばソロモンについて一生懸命調べたことですね。

―――では、ソロモン役のエディ・ガテギさんについてはどのように感じましたか?

浪川:セリフを発していなくても、歩き方1つでにじみ出る「スマートさ」が魅力的です。ソロモンは暗いシーンで登場することが多いんですけど、彼が目をぱっと開くだけで印象的なシーンになったり、普通のセリフでも恐怖を匂わせるセリフにしたり、そういった部分は吹き替え担当としてしっかりサポートできればと思います。表情や声、行動などのさりげない仕草に魅力があって、登場するだけで花があるところも彼の魅力。演じることができて嬉しいですし、それにうまく乗れるように丁寧にやっていきたいと思います。

―――エディ・ガテギさんの細かい演技もじっくり見られているようですが、吹き替えとアニメでは演じていて違う部分は多いものですか?

浪川:アニメも技術が発達して実写に近い動きになってきていると思うんですけど、吹き替えのほうがよりリアルなので、表情の細かい動きを見逃さないようにしています。とくに僕は役者さんと呼吸を合わせるように心がけています。その人に同調していくことをやり過ぎず、やらなさすぎず、っていうことを注意しています。アニメには呼吸がないので、呼吸から作り上げていくのがアニメの仕事だと思います。

―――なるほど! とても神経を使うお仕事だと感じたのですが、収録はどのような雰囲気で進んでいますか?

浪川:本当に『ブラックリスト』なのかなと思うくらいほんわかしています(笑)。でもやっぱり「プロだな」と思うことが多いですし、大御所の方たちもたくさんいらっしゃる現場なので、マイク前に立つと短い時間で収録が進んでいます。ミスも少なくて、とにかく集中力がすごいです。声や雰囲気の圧力は、ちゃんと『ブラックリスト』になるんですけど、休憩は正月のようですよ。三が日かなって思います(笑)。

―――ほんわかした雰囲気から『ブラックリスト』の締まった空気を作るのは難しくないですか?

浪川:ずっと緊張感を持ってやっている方もなかにはいると思うんですけど、大塚芳忠さん(レディントン役)とかは切り替えが本当にすごいです! レディントンが様々な表情をみせるキャラクターということもあるんですが、それを当たり前のようにパッと切り替えてやってのけるのはすごいことだと思います。

―――浪川さんは切り替え型ですか? 集中型ですか?

浪川:僕はすぐ正月モードになるタイプですね(笑)。

―――(笑)。そのあとに怪しげなソロモンを演じる難しさは感じますか?

浪川:よく声優学校とかでもいうんですけど、人って話す相手によって話し方が変わるじゃないですか。上司と敬語で話していても途中で友達が来たらタメ口で話せるみたいに、ぜんぜん難しいことじゃないんです。それと一緒なので、皆さんも無意識にやっていたりするんです。僕はそれが苦じゃないですね。

―――さすがです! では、最後に読者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

浪川:『ブラックリスト シーズン3』は、今までのシーズンに比べ、主人公達の立場がだいぶ変化したと思います。逃亡劇のなかで瞬時に物事が変わっていくという、今までにない緊迫感を楽しめます。また、逃亡しているのに余裕があるエリザベス&レディントンのシーンや、「結社」が2人にどう絡んでいくのか、点と点がきちんと繋がっていく伏線の数々など、魅力満載の作品に仕上がっています。僕自身の役柄もまだ先が分からないので、長生きすることを目標に(笑)、頑張りたいです。

■『ブラックリスト シーズン3』作品情報
海外ドラマ専門チャンネル スーパー!ドラマTVにて1月26日(火)22:00 独占日本初放送!
【二カ国語版】毎週火曜 22:00ほか 【字幕版】毎週火曜 24:00ほか

※1月のスーパー!ドラマTVは、「ブラックリスト」を大特集!ドラマの見どころや舞台裏に迫る特別番組などをオンエア!
特別番組「ブラックリスト 完全攻略SP」
1/24(日)10:30、1/30(土)12:00 ほか
特別番組「ブラックリストの舞台裏 シーズン3」
1/24(日)25:00

>>公式サイト

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