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演技派と呼ばれる関智一さん、山寺宏一さんらベテラン陣の新たな挑戦

演技派と呼ばれる関智一さん、山寺宏一さんらベテラン陣、『昭和元禄落語心中』で新たなる挑戦

 雲田はるこ先生による人気コミックを原作とし、1月から好評放送中のTVアニメ『昭和元禄落語心中』。そんな同作の放送開始記念スペシャルイベントが2015年12月12日(土)、東京・日比谷公会堂にて開催されました。今回のイベントには関智一さん(与太郎 役)、石田彰さん(有楽亭八雲 役)、小林ゆうさん(小夏 役)、山寺宏一さん(助六 役)、林原めぐみさん(みよ吉 役)といった豪華キャストが出演。アニメ第1話&第2話の先行上映やトークなどが行われました。今回はイベントでのトークを中心に、会場の様子をお届けします!

 
■達者なキャスト陣が聞かせて、魅せる落語トーク

 この日のイベントは作品にちなんで、ステージを寄席に見立てて進行。落語の高座で使われるめくりの寄席文字や、生出囃子にもこだわりが感じられます。まずは、イベント開催時には初上映されたTVアニメの第1話&第2話をひと足お先に鑑賞。劇中では、林原めぐみさん(ボーカル)×椎名林檎さん(楽曲プロデュース)がタッグを組んだことでも話題のオープニング主題歌「薄ら氷心中」も初お披露目されました。

 続いて、出囃子でキャストがステージに登壇。作品についてトークする出演者口上のコーナーへ。与太郎役に決まる前に、ひょんなことから落語家の立川志ら乃師匠に弟子入りしていたと明かす関さん。落語家・立川談志師匠の形態模写を披露する落語好きな小林さん。そんな小林さんに無茶振りされ、続けて談志師匠の形態模写に挑戦する石田さん。観客だけでなく、他のキャストも思わず見入ってしまうほどの完成度の高い小噺を披露した山寺さん。挨拶で開口一番「落語なんて嫌いよ……」と言って観客を沸かせる林原さん。キャスト陣はそれぞれのアプローチで、落語との関わりや落語への愛を表現。芸達者なキャスト陣のトークは、イベント開始早々から観客の心を掴んでいきます。

 
■落語を披露!? 前代未聞の型破りなオーディション

 今から36年前に、大学の落語研究会へ入って小噺を覚えたという山寺さんは「それで演じることの楽しさを知って、そこから声優になるということになりまして、そして今、この素晴らしい作品の助六という役を演じることができて本当に嬉しく思っております!」と本作へ出演する喜びを語りました。そして、山寺さんが「彼(関さん)だけね、オーディションを受けていないんですよ!」と話し始め、オーディションの話題に。

 指定されたセリフを読み上げ、演じるといった通常のオーディションとは異なり、本作のオーディションでは、指定された落語を自ら3分間に抜粋して、スタッフへ提出するという異例の方法がとられたそう。一風変わった今回のオーディションについて、石田さんが「セリフを書き起こしてあるわけでもなく、そこから自分でやりなさいみたいな……。そこを超えてくる情熱のある人だけ、採ってやるっていうような……」と自分なりのオーディション意図の解釈を語ると、林原さんが「そんな上から目線……」とコメント。客席から驚きの声が上がります。

 林原さんのコメントを受けて、山寺さんが「こんな失礼な作品はないと思って……。僕は落研だったから、絶対受かってやる! そして断ってやる! と思ったんです。そしたら受かったんで、喜んでやらしていただいております!!」と冗談交じりに話し、会場の笑いを誘いました。落語をこよなく愛し、プライベートでも演芸場へ通うという小林さんも「情熱だけで……。情熱しかありませんでした!」とオーディション当時を振り返りました。

 
■演技派と呼ばれるベテラン陣の新たなる挑戦

 また、落語もさることながら、個性的なキャラクターたちが登場し、奥深い人間ドラマを描いているのも『昭和元禄落語心中』の魅力のひとつ。孤高の落語家として半生を送ってきた八雲役について、石田さんが「天才、名人と呼ばれるような人だけが心の中で誰にも打ち明けられず、誰にもわかってもらえず、持っている葛藤みたいなのを抱えた人なんです」と話し始め、年配のキャラクターを演じることに対しても、「マンガチックにやることが許されるおじいちゃんではないので、それがみなさんにどう受け入れられるかっていうのが僕の中の課題でもあるし、一番の心配事で……。オンエアされて、みなさんがどういう反応をしてくださるのかなっていうのがすごい気になりますね。自分の中では、やれることはとりあえずやらせていただきました」と語ります。

 そして、八雲と助六を翻弄する芸者のみよ吉について、林原さんが「(みよ吉のように)どっちに行ったら良いかわかんない……みたいな事が私の人生の中に無いものですから…」とコメント。そんな林原さんの言葉を聞いた山寺さんが大きく頷いていると、「深く頷き過ぎ!」と林原さんからのツッコミが。林原さんのツッコミに、山寺さんが「付き合い長いもんで……」と返すと、観客の笑い声はいっそう大きくなって客席に広がっていきます。共演作も多く、昔からお互いをよく知っている林原さんと山寺さんとの信頼関係が伺えるひとコマでした。

 これまで多くの役柄を演じてきた林原さんですが、今回のアフレコ現場では、音響監督からは当初「(キャラクターが)強すぎる」という指摘も受けていたそうで、「みよ吉のエキスをどっちからどう引っ張り出してきたもんか…。相当いろんなところから探り出し、持参したって感じでしょうかね」と笑いながら、役作りについて語りました。

 
■寄席芸能「太神楽」のひとつ、傘まわしを見事に成功させた関さん!

 その後は、芸人グループ翁家社中による寄席芸能「太神楽」の上演へ。ナイフ投げなどの曲芸が披露され、ひょんなことから、関さんも傘まわしに挑戦。傘の上で紙風船を回す芸に一度で成功し、拍手喝采を浴びました。

 エンディングの挨拶では、キャストたちがアニメ『昭和元禄落語心中』への愛や作品にかける情熱を口々に語り、最後に、関さんが「本日はいっぱいのお運び様、誠にありがとうございました!」と挨拶して、イベントは幕を閉じました。


■TVアニメ『昭和元禄落語心中』

【作品情報】
刑務所の落語慰問会で見た大名人・八雲の「死神」が忘れられず、出所した与太郎が真っ先に向かった先は、寄席だった。拝み倒して八雲の住み込みの弟子となった与太郎だが、八雲の元では小夏という女性が暮らしていた。八雲と小夏には他人が容易に触れられない因縁があるらしく・・・。

繊細な人間描写で高い評価を得る雲田はるこ原作による、昭和の落語界を舞台にした噺家の愛おしき素顔と業を描く期待の一作。第17回「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門優秀賞受賞。第38回「講談社漫画賞」一般部門受賞。

【放送情報】
MBS、TBS、CBC、BS-TBS"アニメイズム"枠ほかにて好評放送中!
MBS:毎週金曜深夜2:40~
TBS:毎週金曜深夜2:25~
CBC:毎週金曜深夜3:13~
BS-TBS毎週土曜深夜0:30~
※放送日時は変更になる場合があります

【スタッフ】
原作:雲田はるこ「昭和元禄落語心中」(講談社『ITAN』連載)
監督:畠山 守
シリーズ構成:熊谷 純
キャラクターデザイン:細居美恵子
落語監修:林家しん平
色彩設計:佐野ひとみ
撮影監督:浜尾繁光
音楽:澁江夏奈
音楽制作:スターチャイルドレコード
音響監督:辻谷耕史
音響制作:ダックスプロダクション
アニメーション制作:スタジオディーン
製作:落語心中協会

【キャスト】
与太郎:関 智一
有楽亭八雲(菊比古):石田 彰
助六:山寺宏一
小夏:小林ゆう
みよ吉:林原めぐみ
七代目有楽亭八雲:家中 宏
松田:牛山 茂
アマケン:山口勝平
ヤクザ兄貴:加瀬康之
萬月:遊佐浩二
ほか

>>アニメ『昭和元禄落語心中』公式サイト
>>アニメ『昭和元禄落語心中』公式Twitter(@rakugoshinju)

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(C)雲田はるこ・講談社/落語心中協会
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