花澤香菜さん、神谷浩史さんが『夜は短し歩けよ乙女』完成披露上映会に登壇！ 神谷さんが『四畳半神話大系』の裏話を語る!?

　2017年3月9日（木）TOHOシネマズ六本木にて、4月7日（金）公開となる映画『夜は短し歩けよ乙女』の完成披露上映会が開催されました。本作は、累計130万部を超える森見登美彦さんのベストセラー小説のアニメーション映画作品。大学生が選ぶ本第1位を記録し続ける、森見登美彦さん作品の中でも最もファンの多い作品の一つとなっています。

　上映会後には、本作で声優を努めた星野源さん、花澤香菜さん、神谷浩史さん、秋山竜次さん（ロバート）に加え、監督の湯浅政明さんが登壇するトークイベントが行われました。本稿では、そんなイベントの模様をレポートしていきます。

▲左から、秋山竜次さん（ロバート）、花澤香菜さん、星野源さん、神谷浩史さん、湯浅政明 監督

スタッフ・キャスト全員が楽しんで作ったのが画面から伝わってくる
　MCの呼び込みで、星野さん、花澤さん、神谷さん、秋山さん、湯浅監督5人が登場。客席近くの扉から通路を歩いての登場ということで、集まった大勢のファンから拍手と感性が飛び交っていました。開場のみなさんに一言ずつ挨拶を行い、秋山さんの芸人らしいギャグを混じえ笑いが起こるなか、本作の参加した喜びを語るトークへとイベントは移っていきます。

　本作のキャスティングに関して、監督から直筆のメッセージが届いたと話す星野さん。「『マインド・ゲーム』（2004年）を見て以来、湯浅監督の作品はずっと追いかけていたので、直筆のオファーとなれば断れないなと思いました」と参加できた喜びを語ります。今回のイベントには先輩をイメージした眼鏡をかけてくるなど、作品への愛着もかなり高い様子で、アフレコについても「納得するまで何度も撮り直しをさせていただけて、監督やスタッフさんと一緒に楽しく収録をさせていただきました」と語るなど、かなり手応えを感じているようでした。

　湯浅監督も「星野さんが出れば必ず作品が面白くなる、とスタッフたちとも盛り上がりまして、なんとかして出ていただこうと、気持ちを込めて手紙書かせていただきました」と話し、星野さんが「確かに少し脅迫めいた内容でしたね」と冗談めかしていうと、開場からは大きな笑いが起こります。

　読書家であり以前から森見さんの作品のファンだったと語る花澤さん。「原作を大学時代に読んでいたんですけど、先輩みたいな人いるなあって思ってたんですよ。今回ヒロインの黒髪の乙女をやらせていただけるのが凄く嬉しくて、みなさんが読んで感じているであろういろんな乙女像を表現できるよう、責任を持って演じさせていただきました」と力強く語ります。

　本作にて学園事務局長を演じる神谷さん。以前湯浅さんが監督を努めたTVアニメ『四畳半神話大系』のオーディションを受けて落ちてしまったというエピソードを明かし、客席がどよめきます。「監督の作る絵を拝見していつか作品に出演したい思っていたところでオファーをいただきまして、この作品に出演できて本当に嬉しかったです」と喜びを露わにしました。

　パンツ総番長という印象的すぎる役を演じる秋山さん。「最初はキャラクターの名前をきいて、なんだ？　と思ったんですけれど、パンツはもともと好きだったので、パンツに関われるという喜びはありましたね」とキレのあるトークで開場の笑いをかっさらいます。また、「パンツ総番長は願いが叶うまでパンツを履きかえないという、素敵なキャラクターなんですよ。僕も見習って映画のヒットを願って4日ほどパンツを履きかえていません」と、どこまで本当なのかわからないトークで他のキャストを翻弄。秋山さんが喋っている間は笑いが途絶えないほどでした。

　最後にみなさんからコメントをいただき、トークイベントは幕を下ろしました。

◆秋山さん
「どこを切り取っても絵になる、とても完成度の高い作品になっています。みなさんにゼミホ作戦（絶対見に来て欲しい作戦）を実行していただき、この映画を目に焼き付けてほしいと思っております」

◆神谷さん
「アニメーションの基本である絵が動くという要素がふんだんに盛り込まれている、楽しい作品に仕上がっています。最後まで見るととても元気になれる作品なので、ぜひ劇場に足を運んでください」

◆花澤さん
「楽しい時間の使い方を学べる、人生を広げていけるように感じられる作品です。すみずみまで魅力が詰まっているので、何度でも見ていただけたらなと思っています」

◆星野さん
「アニメーションが持っている力、人間のイマジネーションの素晴らしさを実感できる作品になっています。スタッフ・キャスト全員が楽しんで作ったのが画面から伝わってくると思いますので、たくさんの方に見てもらいたいです」

◆湯浅監督
「森見さんの素晴らしい作品をいただいて、とても作るのが楽しい作品でした。その楽しさをみなさんに伝えられたら嬉しく思っています」

　スタッフ・キャストが全員の思いとこだわり、そして楽しんだ気持ちの詰まった『夜は短し歩けよ乙女』は、2017年4月7日（金）公開です。ぜひ大スクリーンでその魅力をご堪能ください！

[取材・文・写真／原直輝]

映画『夜は短し歩けよ乙女』作品概要

イラスト：中村佑介

【物語】
クラブの後輩である"黒髪の乙女"に思いを寄せる"先輩"は今日も『なるべく彼女の目にとまる』ようナカメ作戦を実行する。春の先斗町で、夏の古本市で、秋の学園祭で、乙女に近づこうとやっきになるも、空回りの連続。
京都の街で、個性豊かな仲間達が次々に巻き起こす珍事件に巻き込まれながら、不思議な夜がどんどん更けてゆく。外堀を埋めることしかできない"先輩"の思いはどこへ向かうのか！？

【キャスト】
星野源、花澤香菜
神谷浩史、秋山竜次（ロバート）、中井和哉、甲斐田裕子、吉野裕行、新妻聖子
諏訪部順一、悠木碧、檜山修之、山路和弘、麦人

原作：森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』（角川文庫刊）
監督：湯浅政明　脚本：上田誠（ヨーロッパ企画）キャラクター原案：中村佑介　
音楽：大島ミチル　主題歌：ASIAN KUNG-FU GENERATION
制作：サイエンス SARU　製作：ナカメの会　配給：東宝映像事業部

>>映画『夜は短し歩けよ乙女』公式サイト