映画
宮野真守が登壇『HUMAN LOST 人間失格』舞台挨拶レポ

宮野真守さんが“年金1億円”を目指す!?|劇場アニメーション『HUMAN LOST 人間失格』初日舞台挨拶レポート

破滅に至った一人の男の生涯を描く日本文学の金字塔、太宰治「人間失格」を狂気のSF・ダークヒーローアクションへ再構築した劇場アニメーション『HUMAN LOST 人間失格』が2019年11月29日(金)より全国公開。

TOHOシネマズ 新宿にて開催された初日舞台挨拶に主人公・大庭葉藏を演じた宮野真守さんが、木﨑文智監督、ストーリー原案・脚本の冲方丁さんと共に登壇。

上映前で期待を膨らませるファンを目の前に、作品の制作経緯や注目すべきキーワードについてが語られました。

▲左から冲方丁さん、宮野真守さん、木﨑文智監督

▲左から冲方丁さん、宮野真守さん、木﨑文智監督

CGの作り込みに歓喜!

暖かい拍手に迎えられえて登場した宮野さんは「ついに日本で初日を迎えられて本当に嬉しいです」と挨拶。

太宰治の『人間失格』を題材にした本作ですが、木﨑監督と冲方さんからは原作から違和感が出ないように「人間関係を崩さずに取り入れた」ことが明かされました。

また、シナリオ開発もかなり難航したそうで、2年ほどの時間を費やしたとのこと。

そんな制作秘話が明かされると宮野さんから「そもそも誰が『人間失格』をヒーローものにしようと思ったんですか?」と素朴な疑問を投げかけられました。

葉藏について宮野さんは有名な日本文学が原作だからこそ「原作の精神性というか、葉藏の鬱屈とした悩みの部分は大事にしようと思った」とコメントしました。

また、本作はアニメーションの絵ができる前に声をあてるプレスコで収録が行われたことも話題に。

木﨑監督から収録現場にはアニメーターさんも同席し、声優陣の声の表情や生の芝居をアニメーションに落とし込んでいるということが明かされました。

宮野さん自身も「些細なところも汲み取ってもらえている」と、葉藏の表情が宮野さんの声のお芝居から細かく作り込まれていることに対して嬉しそうにコメントしていました。

葉藏は全裸になりがち!?

平均限界寿命120歳を突破すると年金1億円が支給されるという設定が話題にあがると「年金1億円欲しい〜!」と叫んだ宮野さん。でも120歳になって人間合格しないと…ということを指摘され「合格します!」と笑顔を輝かせました。

また、本作にはぶっ飛んだ演出もたくさん盛り込まれているとのことで、特にアクションの凄さは必見と宮野さん。

CGでのアクションシーンの制作はとても大変だそうで、当初は100分中25分しか入れられないと言われていたのだとか。

しかし物語の大半がアクションシーンとなったことについて冲方さんは「クリエイティブ魂が爆発している」とクリエーター陣を称賛しました。

すると宮野さんは「葉藏も変身しますしね!」と変身シーンを実演。「(葉藏は)全裸になりがち!」と印象的だという変身シーンについてコメントしました。

冲方さんと木﨑監督からは「死と同時に誕生も描かなきゃいけない」となぜ全裸になるのかの説明も。しかし、「モデリングが大変だから脱がさないで」と言われていたことも明かされます。

MCから監督に「やるなと言われたことをどんどんやってしまったんですね」とツッコミが入ると「スタッフがロスト化したからできた作品です」と冲方さんがフォローしました。

「僕と組むと香菜ちゃんは不幸になる」

宮野さんのほか、福山潤さんや櫻井孝宏さんら豪華声優陣のについても話題に。

ヒロインを演じた花澤香菜さんについて宮野さんから「僕と香菜ちゃんが主人公・ヒロインで組むと彼女(の演じるキャラクター)は絶対不幸になるんですよね」と苦笑い。

笑いに包まれた会場に向かって「今回はどうなっているか楽しみにしていてください」と笑顔でフォローしました。

イベントの最後に宮野さんは「本当に斬新な企画に参加させていただいて、アニメーションの可能性が広がっていると感じました」「僕はお芝居で魂を注ぎ込んだので、ぜひ皆さんにそれを感じて欲しいです」と笑顔で挨拶。

冲方さんは「本作は閉塞感的なディストピアですが、そこから脱出できるんじゃないかという痛快感や高揚感を楽しんで欲しい」とアピールします。

木﨑監督も「古典とSFの融合という前代未聞の企画です。誰も想像していない方向に展開していくのでぜひお楽しみに」とこれから上映を楽しむ観客の期待感を煽りました。

[取材・文・写真/菊地真由]

作品情報

『HUMAN LOST 人間失格』


 
11月29日(金)全国公開
配給:東宝映像事業部

INTRODUCTION

全人間、失格
昭和111年・GDP世界第1位・年金1億円支給
日本文学の最高峰「人間失格」
狂気のSF・ダークヒーローアクションへ再構築
破滅に至った一人の男の生涯を描く日本文学の金字塔――太宰治「人間失格」。

深い死生観、文学性が今なお、強烈な衝撃を与え続ける不朽の名作。そのスピリチュアルを内包し屈指のクリエイター陣によって再構築された、新たなるオリジナルアニメーション映画が誕生した。

“日本発の世界を魅了するSFダークヒーロー”を創出すべく本作の起点となったのは、スーパーバイザー・本広克行。

脚本は、太宰治と同じ小説家であり、日本SF大賞ほか数々の賞を受賞した冲方丁が担当。日本文学を大胆なSF世界観と重厚な物語へと昇華させた。

異様の日本をリアリティある映像へと落とし込むのは、海外でも多数の賞を受賞し、次々に映像革命を起こし続けるアニメーション制作・ポリゴン・ピクチュアズ。

主題歌には、グラミー賞にノミネートされSpotifyにおいて世界でもっともストリーミングされたシンガーJ.Balvinをfeat.に迎えた、音楽シーンの最前線を走り続けるm-floが参加し、世界を彩る。

そして、それら鋭く多彩なクリエイティブを、「アフロサムライ」において卓越したアクション描写で世界を驚愕させた監督・木﨑文智が、エモーショナルにまとめあげた。

“日本文学の最高峰×ジャパニーズアニメーション”が危うく交錯する――

狂気の“日本”を巻き添えにする、誰も知らない“ダークヒーローアクション”「人間失格」。

STORY

昭和111年――医療革命により死を克服し、環境に配慮しない経済活動と19時間労働政策の末、GDP世界1位、年金支給額1億円を実現した無病長寿大国・日本、東京。

大気汚染と貧困の広がる環状16号線外“アウトサイド”で薬物に溺れ怠惰な暮らしをおくる“大庭葉藏”は、ある日、暴走集団とともに特権階級が住まう環状7号線内”インサイド”へ突貫し、激しい闘争に巻き込まれる。

そこで”ロスト体”と呼ばれる異形体に遭遇した葉藏は、不思議な力をもった女性“柊美子”に命を救われ、自分もまた人とは違う力をもつことを知る。

暴走集団に薬をばらまき、ロスト体を生み出していたのは、葉藏や美子と同じ力をもつ男“堀木正雄”。正雄はいう。進み過ぎた社会システムにすべての人間は「失格」した、と。

文明崩壊にむけ自らのために行動する堀木正雄、文明再生にむけ誰かのために行動する柊美子。平均寿命120歳を祝う人類初のイベント“人間合格式”を100日後にひかえ、死への逃避を奪われ、人ならざる者となった大庭葉藏が、その果てに選択するものとは――

STAFF

原案:太宰治「人間失格」より
監督:木﨑文智
スーパーバイザー:本広克行
ストーリー原案・脚本:冲方 丁
キャラクターデザイン:コザキユースケ
コンセプトアート:富安健一郎(INEI)
グラフィックデザイン:桑原竜也
CGスーパーバイザー:石橋拓馬
アニメーションディレクター:大竹広志
美術監督:池田繁美 / 丸山由紀子
色彩設計:野地弘納
撮影監督:平林 章
音響監督:岩浪美和
音楽:菅野祐悟
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
企画・プロデュース:MAGNET/スロウカーブ
配給:東宝映像事業部
主題歌:m-flo「HUMAN LOST feat. J. Balvin
(rhythm zone/LDH MUSIC)

CAST

大庭葉藏:宮野真守
柊美子:花澤香菜
堀木正雄:櫻井孝宏
竹一:福山潤
澁田:松田健一郎
厚木:小山力也
マダム:沢城みゆき
恒子:千菅春香
 
公式サイト
公式ツイッター(@HUMANLOST_PR)

(C)2019 HUMAN LOST Project
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