『Re:ゼロから始める異世界生活』(リゼロ)TVアニメ第1期新編集版放送記念！スバル役・小林裕介さんが第1期を振り返りつつ、第2期への意気込みを語る／インタビュー

「もう1回演じたいシーンはない」その真意は？

――「もう1回ここを演じたい」というシーンを教えてください。

小林：え～っ!?　んーーー、1期を見返してみると「ここ、もう少しできたな」というシーンはいっぱいあります。でも当時の状態で出たものがあれで、監督がOKを出したと思うとやり直したくはないかもしれませんね。

――「このシーンは幸せだったからもう1回やりたい」ということなら？

小林：1期終了後にコラボなどで名場面を演じる機会が何度もあったけど、そのシーンだけ演じるのは難しいと感じました、特にこの作品は。だからやるなら全部やり直したい、一連の流れでやってようやく完成する気がします。幸せなシーンもそこまでのツライ経験があってこそだと思うし。だからここだけをやり直したいというところは出てこないです。すみません(笑)。

対照的だったOVA2作、ハッピーだけど戸惑った『Memory Snow』、『リゼロ』らしい『氷結の絆』

――2018年にOVA『Memory Snow』、2019年にOVA『氷結の絆』が制作されました。どんな想いで収録されたのでしょうか？

小林：『Memory Snow』は初めて台本を読んだ時に思わずもう1回読み返してしまって。「あれ!? スバルが死んでない！」って。「何でこんなにハッピーな展開しかないんだろう？」と逆に不穏に感じて。

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――OVA制作決定の第一弾PVがコミカルだったので、「そうは言っても本編はまた悲惨なんでしょ？」と僕も思ってました(笑)。

小林：そうなんです。「これ、ギャグだけど楽しんじゃっていいのかな」と思って収録に臨んだら、監督から「楽しんで、ギャグでやっちゃってください！」と言われたので、じゃあ振り切ってやろうと。だから収録は楽しかったです。「ただずっと幸せな時間が続くことに皆さんはどう思われるんだろう？」と気になりました。

でも公開後には良い反響の声をいただいてホッとしました。きっとTVシリーズを最後まで見てくださった方々だからこそ、好意的に受け止めていただけたのかな、僕にとってもごほうびだったのかもしれないと思いました。

――『氷結の絆』はエミリアとパックの過去にエピソードが中心でした。

小林：今回はスバルの出ているシーン以外何も読まず聞かず、真っさらな状態で完成版を見んですが「やっぱり『リゼロ』ってすごいな」と思いました。バックボーンが深いんですよね。特にエミリアとパックは。ただこれを見てから第1期を見返したら受け止め方が変わってしまうかもしれないとも思いました。

そんなどんでん返しがあるところが『リゼロ』らしいし、死に戻りがないから1つの世界線でずっとお話が描かれるのは違和感でもあるし。『リゼロ』だけど、『リゼロ』じゃないような。これもこれで楽しいなと思いました。

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――なおさら、『氷結の絆』を見た後にTVシリーズを見直したくなりました。

小林：僕は逆に見辛くなりましたね。さっき言ったようにエミリア目線で見ちゃうとスバルが本当に嫌な男に見えてしまいそうで……。まぁ第1期新編集版は見ますけど(笑)。

第1期新編集版が1月1日から放送開始！　正月から再びヘビーな『リゼロ』の世界へ

――第2期放送に先駆けて、1月1日から第1期新編集版が放送されます。

小林：実は僕も詳しくは知らなかったんですが、1時間で2話放送すると聞きました。1期の1話は1時間スペシャルだったのでそのままですが、単純に1時間に2本分放送するのではなく、リテイクされているカットもあるそうで楽しみですよね。

『リゼロ』って1週間待つのが一つの試練なんです。毎回最後が気になる終わり方だから悶々と過ごしていた方も多いと思うんです。でもその時間は作品に入れ込むために必要な時間だとも思います。

だからこそ今回の25話を1クールに凝縮する試みは素敵だなと感じました。1話30分だと物足りないけど1時間だとボリューム感があるし、しかも1週間空けて見られるので、もしかしたら1番楽しみやすい形かもしれない。2クール作品と聞くと手を出しにくいかもしれないので、だからこそ初めての人に見てほしいなと思います。