音楽
舞台キンプリ第2弾|脚本・青葉譲が語るアニメで気づかなかったことが分かる作品の魅力

舞台『KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-』脚本・青葉譲さんインタビュー|書きたい話を詰め込んだら舞台2本分のボリュームに!? 舞台で2つの大会が楽しめるのは最初で最後

ようやくPRISM.1の観客たちの気持ちが僕のところまでやって来た

——さらに、今回は上演時間が2時間50分というボリュームだそうで……!

青葉:そうですね。10分の休憩が入っているので、正確にいうと本編だけで2時間40分なんですけど……大会は1回にすべきでした。お客さんにもキャスト&関係者にも負担をかけてしまうので申し訳なくて……。

——いえいえ!ファンにとってはそれだけ楽しめるのですごくありがたいことです。1回の舞台で2つの大会が見られるのは本当にすごいことだと思います。

青葉:舞台で2つの大会をやるのは、最初で最後です。

——最初で最後!

青葉:正直、ここまで長くなるとは思っていませんでした。でも、後から(出来上がった脚本を)見てどこが削れるかと考えてもどこも削れないんです。無駄なところが1つもない状態でこのボリュームなので、どうしようもなかったのか正直なところです。

——本当にすべてが重要なシーンなんですね。

青葉:そうですね。なので、通し稽古を見ても間延びするところが全くなかったですし、大会もすごくテンポ良くやっているんですけどそれでも長いので、アニメと舞台は違うんだな、と思い、すごく勉強になりました。

——具体的に、どのようなところにアニメと舞台の違いを感じられたのでしょうか?

青葉:舞台も時間は限られていますけど、TVアニメは1話約20分という時間枠に収めなければならないので、かなり時間を飛ばしたり、舞台の人からすればずるい作り方をしていると思います。

舞台はリアルタイムで人が芝居をするので、それこそ息づかいを含めて芝居なんです。アニメはそこをカットしたりするので、そういうところに違いがあるんだな、と。

例えば、剣を出すときもアニメだと2秒ですぐに出すことができますが、舞台では物理的に出すのがなかなか大変で。そういった部分でのテンポ感が変わってくるんです。

ただ、通し稽古を見ていて思ったことがあって。TVアニメだとPRISM.1のそれぞれのショーを1話ごとに出していきましたが、舞台だとそれがひとつながりになっているんです。

なので、実際の会場でPRISM.1を見ているとこんな感じなんだな、と体感できました。そこがすごく楽しめるんじゃないかな、と思います。

——アニメの映像で見ていたことが、実際に体験できるということですね。

青葉:そうです。だから、心の準備が必要になると思います。

——うわぁ~!!

青葉:(笑)。映画館やTVでご覧になった方は心の準備ができる時間があったと思いますが、舞台だと次から次へとやってきます。

ようやくPRISM.1の観客たちの気持ちが僕のところまでやって来て、分かるようになりました。

彼らの日常の様子を見てほしい

——先ほど、全てのシーンが重要だとおっしゃっていましたが、特に注目してほしいシーンやポイントがあれば教えてください。

青葉:いくつかポイントはありますが、『KING OF PRISM』としては皆さんの応援があってこそなので、応援できるところはもちろん見どころですし、皆さんに応援してもらうことはとても大事だと思います。

どちらかというと、前半のデュオ大会では、あまり描けない日常のわちゃわちゃした感じがあります。普段彼らがどういう生活をしているのか、そういう日常的なところを今回は見ていただけますし、もう1つのポイントかな、と思っています。

——アニメではなかなか見られなかったシーンがあるのは嬉しいです。

青葉:本当は日常の様子をたくさん見せたいのですが、TVアニメでは尺も決まっていますし、重たい話が軸になるとどうしても日常会話が減ってしまいます。せっかくの機会なので、ぜひ今回の舞台で彼らの日常の様子を見てもらえたらな、と。

実は、劇場版を作っている頃からずっとやらなきゃいけないし、やりたいと思ったところがありました。劇場版を2本作って、TVアニメシリーズを12本作っても入れられなかった部分を今回の舞台で入れています。

そういう意味では、僕のいろいろな悔いが残ったところを入れているので、舞台ではそこを見てほしいです。

——それは本当に観劇しなければ! いちファンとして、もっと日常的なシーンを見たい気持ちがあったので、すごく楽しみです。

青葉:そうですよね。本当はどうでもいいシーンを見たいですよね。

――では、脚本を書き進む中で、苦労した点はありましたか?

青葉:そんなに苦労したところはありませんでしたが、デュオ大会を書き終わった時点でほぼ舞台1本分の物量でしたので、“どうしよう?”と。PRISM.1まで書いた結果、舞台の2本分もあったので。

――そんなにですか!?

青葉:はい。そこからどう削るかというところで1番頭を悩ませましたし、あまり削ることができなかったので3時間近い舞台になってしまい……。

それならデュオ大会だけにしておけば良かったと、今になって思います(笑)。

一同:(笑)

青葉:でも、PRISM.1を舞台化したかったのでしょうがないですよね。

――デュオ大会もありますが、どちらかというとPRISM.1のほうがメインだったんですね。

青葉:そうですね。もともとは『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』を受けての舞台だと思うので、PRISM.1を舞台化するのが義務だと思っていました。

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