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『Fate』シリーズ用語・ネタ解説【連載第10回・サクラファイブ】

【連載第10回・サクラファイブ】『FGO』がもっと楽しくなる!?『Fate』シリーズに関連した様々な用語・ネタを解説!

 

注意:以下のページに一部歴代TYPE-MOON作品の言及アリ

 

サクラファイブ とは

「サクラファイブ」とは、『Fate/EXTRA CCC』に登場する、BBから生み出された5騎のアルターエゴ(メルトリリス、パッションリップ、キングプロテア、カズラドロップ、ヴァイオレット)たちの総称。

もともとBBは、月の聖杯戦争を円滑に進めるため、ムーンセルに生み出されたAIのような存在だったのですが、エラーによって暴走。自己改造を繰り返していく内に、自我(エゴ)の一部を切り離し、自分の分身として使役しようとします。

その結果生み出されたのが、「アルターエゴ」です。メルトリリスは「快楽」、パッションリップは「愛憎」、キングプロテアは「渇愛」、カズラドロップは「慈愛」、ヴァイオレットは「純潔」と、BBから分離した5つの感情が霊基の元となっており、複数の英霊の性質を内包した「ハイ・サーヴァント」に区分される存在でもあります。

▲効果こそありませんが、『FGO』においても、ハイ・サーヴァントはクラススキルという形で再現されています。

▲効果こそありませんが、『FGO』においても、ハイ・サーヴァントはクラススキルという形で再現されています。

『Fate/EXTRA CCC』においては、月の裏側に拉致された主人公たちの脱出を阻む「サクラ迷宮」のそれぞれの階層を守るボスとして登場……する予定だったのですが、実際にゲーム内に登場したのはメルトリリスとパッションリップの2騎のみ。

キングプロテア、カズラドロップ、ヴァイオレットの3騎は設定のみの存在に留まり、「サクラファイブ」という呼称も、元は開発スタッフの間で使われていたものでした。

しかし、玉藻の前をパートナーとして描いた、たけのこ星人先生による『Fate/EXTRA CCC』のコミカライズ『Fate/EXTRA CCC FoxTail』において、キングプロテア、カズラドロップ、ヴァイオレットの3人がまさかの登場を果たすことに。

こちらでは、サクラから5人のアルターエゴについての話を聞いたレオが「サクラファイブ」という名称を提案し、凛からそのネーミングセンスを突っ込まれるというシーンも描かれています。

この3人の活躍については、漫画版の物語の核心にもなっているので、実際に漫画を読んで目にしてもらいたいのですが、ゲーム版のラスボスであるBBに匹敵するほど重要な存在に位置付けられています。

なおこの『Fate/EXTRA CCC FoxTail』、ゲーム版の『Fate/EXTRA CCC』を原作としてはいるのですが、サクラファイブの存在だけではなく、ゲーム版には一切存在しなかった新サーヴァントや、原作と大きく異なるストーリー展開が用意されているなど、大幅なアレンジが加えられており、すでにゲーム版を遊んだプレイヤーでも度肝を抜かれること間違いなしの内容となっています。

実はこれにはある背景があり、『Fate/EXTRA CCC FoxTail』は元々、「妖狐伝」というタイトルで、和風の世界観を舞台とした外伝的な作品として描かれる予定でした。

ところがその後、たけのこ星人先生が『EXTRA CCC』の発売前に作成していたプロットが、ゲーム本編のストーリー展開と似た展開になってしまったことが発覚。

その代案としてゲーム版でボツとなったサクラファイブの面々や、新サーヴァントを登場させてはどうかという提案がTYPE-MOON側から出され、現在の形になったという経緯が、単行本のあとがきで明かされています。

また主人公のサーヴァントが、直接戦闘を得意としないキャスタークラスというのは、実は数ある『Fate』シリーズの中でも非常に珍しいです。

『Fate/EXTRA』シリーズのゲーム版は、最初に複数のクラスの中から自分のパートナーとなるサーヴァントを選択するというシステムがあり、戦闘力が低めのキャスターを選んだ場合は、戦闘の難易度も跳ね上がり、しっかりと戦術を練って戦う必要が出てきます。

そうしたゲームでの頭脳戦のテイストが漫画の作中に盛り込まれているのも面白く、数ある『Fate』シリーズのコミカライズの中でも、かなり独特な魅力を持っている作品です。

『FGO』においては、「サクラファイブ」の内メルトリリス、パッションリップが『Fate/EXTRA CCC』とのコラボイベント「深海電脳楽土 SE.RA.PH」に登場。

さらにその復刻版である「深海電脳楽土 SE.RA.PH -Second Ballet-」では、キングプロテアがサプライズ的に実装されましたが、まだ残るカズラドロップ、ヴァイオレットの2騎については未実装。

どちらもかなり強烈な個性をもったサーヴァントでもあるので、いずれは『FGO』でサクラファイブが勢揃いする日に期待したいところです。

現在『FGO』では「復刻版:深海電脳楽土 SE.RA.PH -Second Ballet-」のストーリー部分を再プレイできるインタールードの後、桜のデミ・サーヴァントでもあるパールヴァティーやカーマが登場する「徳川廻天迷宮 大奥」が復刻中ですが、来月8月15日には『Fate/stay night [Heaven's Feel] Ⅲ.spring song』の公開も控えており、『Fate』シリーズのあらゆる展開が“桜づくし”ともいうべきお祭り状態。

10周年を記念した『Fate/EXTRA』のリメイク作品『Fate/EXTRA Record』も発表されましたし、映画の前にゲームやコミックで『Fate/EXTRA CCC』の物語を再体験するのも良いかもしれません。(『Fate/EXTRA Record』の後には、『Fate/EXTRA CCC』のリメイクにも期待したいところですが)

▲リメイクで発表されたビジュアル

▲リメイクで発表されたビジュアル

▲大奥イベントでは、春日局と同居するような存在になっていたパールヴァティー。こちらの姿での霊衣開放を待ち望んでいる人は多いハズ……!

▲大奥イベントでは、春日局と同居するような存在になっていたパールヴァティー。こちらの姿での霊衣開放を待ち望んでいる人は多いハズ……!

今後も本連載では、様々な『Fate』シリーズに関連したネタを紹介するのでお楽しみに。

[文/米澤崇史]


『Fate』シリーズ用語・ネタ解説

◆第01回・ランサーが死んだ
◆第02回・ええー? ほんとにござるかぁ?
◆第03回・何度も出てきて恥ずかしくないんですか
◆第04回・おっと心は硝子だぞ
◆第05回・スカディシステム
◆第06回・すまない……(すまないさん)
◆第07回・王の話をするとしよう(マーリン)
◆第08回・いろんなガチャ宗教
◆第09回・他のサーヴァントに遅れを取ることもなかった
◆第10回・サクラファイブ

◆第11回・ガチャは悪い文明
◆第12回・沖田さん大勝利
◆第13回・おい、その先は地獄だぞ
◆第14回・フィーッシュ!!
◆第15回・俺のサーヴァントは最強なんだ!
◆第16回・ドスケベ公
◆第17回:ボクはキミの剣
◆第18回:溶岩水泳部
◆第19回:私は悲しい……(ポロロン)

◆[HF]第三章公開記念番外編・『Fate』シリーズには桜がいっぱい!?

『Fate/Grand Order』概要

タイトル名:Fate/Grand Order(フェイト/グランドオーダー)
ジャンル:FateRPG(フェイトRPG)
iOS/Android にて好評配信中
企画・開発・運営:DELiGHTWORKS Inc.(ディライトワークス株式会社)
製作:TYPE-MOON / FGO PROJECT
価格:基本無料(ゲーム内課金あり)

Fate/Grand Order 公式サイト
Fate/Grand Order 公式ツイッター(@fgoproject)
ハッシュタグ:#FGO

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