声優
田所あずささん初のセルフプロデュースアルバム『Waver』発売記念インタビュー

田所あずささんの初のセルフプロデュースアルバム『Waver』発売記念インタビュー|「ゆらぎ」をテーマにした理由や本作に込めた想いとは?

 

「いつか暮れた街の空」は自身で作曲したナンバーでゆったり歌えて感動的な曲に。

――「いつか暮れた街の空に」はご自身で作曲されたミディアムナンバーですね。

田所:メロディを鼻歌で作って、ジョンさんに形にしていただきました。あまり入り組んでいないシンプルでゆったり歌えて、感動的な曲にしたくて。

――歌い出しの「ああ始まるドキドキしてる」や「これからは一緒に生きて行こうね」など、「クリシェ」で結婚した2人が新生活を始めたというドラマの続きにも聞こえて。

田所:確かにウエディングソングにも見えますね(笑)。この曲は日頃お世話になっている方への感謝を込めた歌で。でも、いろいろな解釈があっていいなと思っていて。もし新生活を始める人がいるのなら自分を重ねていただいても構わないし、そういう余白があってもいいのかなと思います。

――「ソールに花びら」はアコギの繰り返すフレーズは軽快で、歌い方や途中の猫の鳴き声などおしゃれ感のあるポップスですね。

田所:例えば草原の中を歩く時、一歩踏み出すと花をつぶしてしまうことになるのと同じように、誰も傷つけないで幸せになることは難しいのではないかなと。

そう思ってもなかなかのみ込めない、許せない事実だけど、それを知った上で、ユーモアという毒を飲んで少しずつ自分を許していくしかないんじゃないかと思って。

生きている上でどうしても自分の幸せを願ってしまうし、その結果、他の人を傷つけてしまうこともあるし、考えすぎてしまうとツラすぎるからと自分を許す時にユーモアが必要なんだという歌です。

――だから「癒すにはユーモアの処方箋」や「ダメな自分を笑い飛ばして」なんですね。そんな哲学なテーマを歌った曲と思えないほど、聞き心地はよくて。

田所:ジョンさんは「グリム童話みたいな曲」と言っていました。ちょっと毒があるけど、ぱっと見、かわいかったり、美しかったりする世界観はまさにその通りだなと思います。

――「Rest in a Stroke」はワルツのようなゆったりしてテンポで、優しい歌声は曲名通り、温かくて。

田所:自分の意見や意志をはっきり表現するようになってから、「面倒くさい人」と言われたり、離れていく人もいるけど、それでも信じてついてきてくれる人たちはいて。その人たちとはより深く繋がれたなと思ったんですよね。失ったものもあるけど、深いところでガッチリ仲間になれた気がして。

その輪の中そこから一歩出るとうまくノレなかったり、違和感を感じることもあるけど、そんな私を受け入れてくれたり、支えてくれる人と一緒にいる時は「これでよかったんだ」と私を引き戻して勇気づけてくれる。その人達が私に願いをかけてくれることがどれだけ心強いか。私にとって唯一のひだまりとなる曲です。

――「死神とロマンス」はかわいい乙女心を歌ったガーリーなロックナンバーですね。

田所:せっかくだからラブソングも1曲くらいは入れたいなと思って(笑)。それは女性に作っていただきたいなと思っていたところ、ジョンさんからMOSHIMOさんをご紹介いただいて。

MOSHIMOさんの楽曲は、かわいいだけではなく、おもしろくて、毒もあって、飾らず赤裸々で素敵な歌詞だなと思ったし、ご自身のライブでもいきなり恋愛相談を始めたり、自分の恋愛話をされる方で(笑)。

それでお願いしたら引き受けてくださって。ポチ(MOSHIMOのギター・ボーカルの岩淵紗貴)さんと2人きりで話させていただいたら女子トークで盛り上がって(笑)。そして2曲送ってくださったのがこの曲と「徒然恋愛サバイバー」で。

最初は1曲だけお願いする予定だったので、「徒然恋愛サバイバー」を採用するつもりでしたが、この曲もどうしても収録したくて、2曲共収録することになりました。

――ロックバンドの方が作曲しているからバンド感もあり、好きな人を「私を生かす悪いロックスター」や「切ない恋に拍手喝采」などの表現も独特ですね。

田所:かわいすぎないところやタイトルのキャッチーさも素敵です。独特のワードセンスは耳に残るし、音のハメ方もすごいなって。

――スチールギターの音色が曲の軽快なリスニング感も繋がっている気がします。

田所:ジョンさんの編曲ですが、他の曲との兼ね合いやバランスを考えてくださっていると思います。

 

「ちっちゃな怪獣」は妥協せずに進んでいこうという想いを歌った本格的R&B。意外な曲名の由来とは?

――「ちっちゃな怪獣」は曲名から想像がつかない本格的なR&Bで、間奏の長めのピアノソロもドラマチックな約5分半に及ぶ大作です。

田所:自分で一歩踏み出して、妥協せず思ったことを表現しようと考えた時、もしかしたら人から求められることを言われるまま、やっていたほうが楽だったり、うまくいっていたかもしれないけど、私はこうするしかなくて。そんな苦悩や決意を表現した曲です。

――このタイトルにはどんな由来が?

田所:曲の中に「落ち込むタキオンみたい」という歌詞があって、「タキオンってちっちゃな怪獣みたいですね」と言ったのをそのままタイトルにされました。私はずっと嫌ですよと言い続けてきたのに(笑)。

でも、ちっぽけだけど、自分が行く道を1人で切り開いて進んでいく怪獣という意味もあるんじゃないかなと好意的にとらえることにしました。

――「徒然恋愛サバイバー」もアッパーなロックチューンで、「チェ・チェ・チェ・チェ・内緒話」や「運命のジャ・ジャ・ジャッジメント」はキャッチーだし、「サバイバー」、「シンパサイザー」、「サイダー」など韻を踏むところもクセになります。

田所:この曲も「死神とロマンス」と同じ生い立ちで、ポチさんとの女子トークから生まれた曲で。ポチさんの曲はこのアルバムのかわいい担当です(笑)。最初の仮歌詞からほぼ変わっていません。

ポチさんの仮歌がすごい完成度だったし、歌詞のハマり方や耳心地もよくて。またライブ映えする曲ですが、「ライブで盛り上がる曲にしたいね」とジョンさんと話していたからMOSHIMOさんにお願いしたという経緯もあります。

――改めて全10曲を聞いてみた印象はいかがですか?

田所:とても感慨深いですね。ジョンさんが、表題曲を筆頭に私の名刺になるようなアルバムを作っているとおっしゃっていた通り、全曲、私ががっつり入っているし、その分、苦労も多かったから感動もひとしおで。私の分身のようにかわいいです(笑)。

――元々、歌唱力や表現力には定評がありましたが、この1枚の中でも多種多様な歌い方や表現をされていて、「アーティスト・田所あずさ」の魅力や力を再確認できました。

田所:きっと今だから歌えた、作れたアルバムで、デビューした時には歌えなかったと思います。

――ジャケットのテーマや撮影時のエピソードなどご紹介お願いします。

田所:アルバムの制作が始まった頃は、明確なコンセプトはあったけど、ビジュアル的なイメージがまだできていなくて。

私のゆらぎをテーマにしているけど、聞いてくれる人の心も震わすようなアルバムにしたいのでジャケットも何だかわからないけど、見た人の心を震わせるものにしたくて。

絵画のように知識がなくても何か目を引いたり、怖さや美しさを感じるものがあるような、そんな要素を入れたいんですとデザイナーさんにお話ししたところ、できたのがこのジャケットで。

よく見ると、グロテスクだったり、気持ち悪さを感じる虫や植物もいるけど、神秘的で美しい、絵画的なジャケットになったかなと思います。

――アルバムリリース後には1/31の「ANIMAX MUSIX 2021」への出演が控えています。

田所:また「ANIMAX MUSIX」に参加させていただくことが嬉しくて。毎回、楽しいコラボがあったり、自分のステージのバックにアニメーションが映し出されたりと思い出がいっぱいで。

今回はオンラインライブという新しい形式ですが、どんな演出をされるのかなというワクワク感もあるし、私も一生懸命パフォーマンスして盛り上げられるように精一杯頑張りたいと思っています。

 

2021年は外画レギュラー獲得が目標。名刺代わりの1枚で新しいスタートを切る私を応援していただけたら。

――2021年の目標をお聞かせください。

田所:2021年は外画のレギュラーを頑張って獲りたいです。あとはゲーム実況をやりたいと言い続けているんですけど、ずっと叶えていただけないのでぜひ実現したいです。

音楽活動的には『Waver』を全力で作ったため、今は空っぽの状態なので、まだ先のことは考えられませんが、いつかこのアルバムの全曲を生でお届けできる日が来たらいいなと。

――アルバム同様に、ライブのセルフプロデュースも?

田所:任せられるところはお任せしたいですね(笑)。まずは『Waver』は私の全部を詰め込んだアルバムなので、聞いていただきたいです。名刺代わりの1枚になったし、ある意味、デビューアルバムを作った時と同じような、新しいスタートを切る心境です。

「ヤサシイセカイ」など最近、私の曲を知ってくださった方にはこのアルバムでもっと知っていただき、今まで私の曲を聞いてくださった方は、これからの田所あずさも応援していただけたら嬉しいです。

 

ファンアート企画入賞作品

田所あずささん初のセルフプロデュースアルバム「Waver」の発売を記念し実施された、ファンアート募集企画。本企画では「Waver」のイメージをイラストやマンガ、動画等で表現したファンアートを募集していました。

ここでは田所さんによるコメントと入賞作品、受賞者をご紹介いたします! 受賞者のみなさん、おめでとうございます!

 

田所あずさ コメント

田所あずさ賞に選ばせてもらった作品はモノトーンのイラストの中で、指輪だけが青く光ってるのがとても印象的で、Waverにおいての青の重要性を表して下さっているのかなぁと。

そして絵の中の少女の顔が、悲しいでもうれしいでもなく、わずらわしそうなのが深く心に響いたので選ばせていただきました!

今回、たくさんのファンアートを皆さまありがとうございました! 全作品しっかりと見て、目に焼き付けさせていただきました! みんなが曲をたくさん聴いて、感じて、考えてくれて、その上で出した答えを見せてもらえて、とても胸熱でした!

Waverを筆頭にアルバムにはいい曲がたっくさん詰まっていますので、ぜひ発売を楽しみにしていてくださいね〜!

 

田所あずさ賞

受賞者:鍋敷剣山ちゃん さん

受賞者:鍋敷剣山ちゃん さん

 

大木貢祐賞

受賞者:餞のにこちゅ! さん

受賞者:餞のにこちゅ! さん

 

神田ジョン賞

受賞者:はお@碧いバイクギター さん

受賞者:はお@碧いバイクギター さん

 

CD情報

 
田所あずさ『Waver』
2021年1月27日発売
3,000円(税別)
発売:バンダイナムコアーツ

 

アニメイト通販特典

▲56mm缶バッジ

▲56mm缶バッジ

 

▲複製サイン&コメント入りL判ブロマイド

▲複製サイン&コメント入りL判ブロマイド

 

関連リンク

田所あずさランティス公式サイト
https://www.lantis.jp/artist/tadokoroazusa/

田所あずさ公式Twitter
https://twitter.com/azusatadokoro

 

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