音楽
浪川大輔 フルアルバム『Ruts』インタビュー

浪川大輔さん 6年半ぶりのフルアルバム『Ruts』インタビュー|「誕生」から「未来」まで浪川さんの人生の「轍」を描いた10曲を収録

今年アーティスト活動10周年を迎えた浪川大輔さんの6年半ぶりのフルアルバム『Ruts』が2021年6月23日発売! アルバム名の和訳「轍」が示す通り、各曲にテーマを設けて、浪川さんの人生を振り返る1枚になりました。

7月17、18日には大阪城野外音楽堂にて10周年記念ライブ『Kiramune Presents Daisuke Namikawa 10th Anniversary “LIVE IN POP”』を開催!

このアルバムとライブで浪川さんの「轍」を一緒にたどる旅をしてみませんか?

音楽活動10周年を機に、「誕生」から振り返り、「未来」を見つめたアルバムを!

――今回のフルアルバム制作のきっかけを教えてください。

浪川大輔さん(以下、浪川):フルアルバムは『Elements』(2014年12月3日発売)以来、約6年半ぶりになります。これまでいろいろなミニアルバムやシングルを作らせていただき、その都度、テーマを設けていましたが、今回は「フルアルバムを作っていいよ」と言われたので作った感じです(笑)。

ソロプロジェクトでは1曲1曲にエネルギーが必要だし、1人で考えていると煮詰まってしまうこともあって。だからフルアルバムを作るのは勇気やパワーが必要ですが、今回はアーティスト活動10周年なのでいいきっかけと思って作らせていただきました。

歌の活動を始めてから周年というものを意識するようになって、大切なものなんだと気付かせてもらいました。芸能生活が長いこともあり、10年という期間が長いのか短いのかもわからないし、自分の中ではまだまだという感覚で。

でもこの10年を振り返ってみると、いろいろなことがあったなと感じるし、40代の今、思い起こせば様々なテーマをクリアしてきたなと。例えば思春期や大学時代とか。それらを1つにして、アルバムにまとめてみようかなと思いました。1曲目が「“0”」で、10曲目が「未定の未来」ですが、簡単に言えば「誕生」から「この先」まで、人生の流れを描いてみようというのがコンセプトです。

 

 
 

「“0”」は人生に何度か訪れるスタートを「誕生」に例えて。「Run@Way」のテーマは「デビュー」

――では収録順に曲のご紹介をお願いします。1曲目かつリード曲の「“0”」は、OPチューンにふさわしいさわやかな曲ですね。歌詞も「まっさらな僕の星がいま 産声をあげるよ」など始まりへのトキメキを感じるような内容です。

浪川:テーマは「誕生」です。ある程度、経験値を積んで、いろいろなことができるようになっても、次のステップに行く時はまたゼロから始めなければいけないことがあって。声優を目指した時もゼロなら、事務所に所属した時もゼロで、そして売れるためには何をしなくてはいけないか考えなくていけなくなった時も。声優に限らず、どんな人にも何度もスタートラインに立つ瞬間があることを「誕生」に例えてみました。この曲に限らず、皆さんにも当てはまったり、共感してもらえる曲ということも意識しました。

――「Run@Way」は軽快なリズムにのせて、ラップっぽいパートがありつつ、英語が半分以上と多くて。曲名とは対照的に「まだ見ぬ明日へと飛び出せ」とポジティブな前向きな歌詞で。

浪川:僕は9歳が役者としてのデビューですが、他にも初めて縄跳びをしたとか、初めて恋をしたこともデビューの1つで。そして何かを始める時には戸惑うことがあるけど、小さい頃や若い時は好きなことにただひたすらに、ガムシャラに取り組むことができて。そういう気持ちや行動力は大人になった今でも大切なことだと思うので、「何かを始める」、「デビューする」というテーマで作った曲です。

 

「I am what I am」は「思春期」、「Great reversal」は「青春」と10代の想いや輝きを歌に

――「I am what I am」は、ギターとドラムが刻むリズムがアッパーなサウンドに、「チクショーばかり」、「どーにもこーにもカナシミ」などむき出しの言葉が若々しさやパワーを感じました。

浪川:思春期をテーマにした曲です。それぞれ思春期にいい想い出がある人もいれば、ツライ想い出がある人もいると思うし、中2病と呼ばれるような、何かにつけて悪態をついたり、必殺技を出してみたり(笑)。たぶん、うまくいかなかったイメージを持っている人が多いのでは? そんな頃を思い出したり、懐かしんでいる、そんな曲です。曲調は気志團のようなヤンチャな感じになっています。

――「Great reversal」は、青春パンク風の曲ですね。「教科書には書いてないやり方で」や「青春 無限大なら」の歌詞など学生感もあって。

浪川:バンドメンバーにも1曲書いてほしいなと思って、ギタリスト&バンマスの(大内)慶君に作ってもらいました。テーマは「青春」で、歌詞も子供っぽいです。僕は「思春期」と「青春」は違う気がして、「青春」はアホなことを言っていても正解に聞こえるし、意味がわからなくても楽しかったし。悔しい想いもしたけど、Dメロの「逆転ホームラン」や「ロスタイムのPK」、「2点差の3ポイントシュート」のようにいきなり大逆転できるのも「青春」かなと。真っすぐ、突き進んでいるパワーは今でも大切だと思うし、そんな清々しさや若さがある曲です。

 

誰もがぶつかる「挫折」や「不安」を歌った「Prisoner」と「太陽」

――「Prisoner」は、R&B風のおしゃれでアダルトな曲ですね。歌詞は「でもね本当は痛むんだ傷が」や「突き刺さるペイン そこに希望なんてない」など苦しんでいる様子が。

浪川:アルバムのまだ半分くらいですが、ここで「挫折」です(笑)。高校時代に部活に打ち込んで青春を満喫したけど、大学に入ってからケガで競技を断念しなくてはいけなくなって。目の前が真っ暗になり、何も見えなくなったり、人の言葉もわからなくなって、「何のためにやってきたんだろう? 生きている意味があるのかな?」とさえ思うようになっていました。

「挫折」は誰にでもあるものなので、それを歌ってみたいと思って。今回、元・HOME MADE家族のMICROさんと繋がることができて、「Run@Way」とこの曲の2曲を作っていただきました。めちゃめちゃ難しくて、ある意味、挫折しました(笑)。

――「太陽」も少しBPMを落としたバンドサウンドで、「僕はキミの太陽じゃなくてもいいよ」や「ただキミを想えるだけでもかまはないから」などせつないラブソングに聴こえます。

浪川:大学に入学して、心理学を学びつつ、役者の仕事も続けていたので、「卒業したらどうしよう?」という葛藤がありました。そして卒業して社会人になると不安を感じたり、何をやってもうまくいかなくて、何かにすがりたい気持ちに襲われて。皆さんもそんな経験があるんじゃないかなと思って。恋を歌っている曲ですが、社会人の不安な気持ちに通じるものがあるかなと思って、歌わせていただきました。

(C) Kiramune Project
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