音楽
上田麗奈NEWアルバム『Nebula』発売記念インタビュー

苦手な夏から「逆境をチャンスに」をコンセプトに!? 全10曲が新録された上田麗奈さんのNEWアルバム『Nebula』リリース記念インタビュー!

透明感のある歌声と神秘的な世界観でリスナーを魅了する上田麗奈さんのNEWアルバム『Nebula』が8月18日発売!

上田さんが夏から連想したテーマ「逆境をチャンス」にちなんだ全10曲を新規制作&収録! TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND、コトリンゴ、rionosなど個性的な作家陣による様々な音世界を、心地よかったり、優しい歌声だけではなく、ダウナーな感じや感情をあらわにするなど豊かに表現。

声優アーティスト、そして上田さんならではアルバムです。上田さん自身も企画参加したアルバムをイメージした記念グッズも発売! 

10月6日には、今年3月に開催された『上田麗奈 1st LIVE Imagination Colors』のライブBDもリリース! このアルバムとライブBDで上田さんの音楽世界を体験してみてはいかがですか?

 

初の夏リリースにちなんだテーマが「逆境をチャンスに」!? 

──今回のアルバム『Nebula』のタイトルの由来やコンセプトを教えてください。

上田麗奈さん(以下、上田):これまでのアルバム『RefRain』が12月発売で冬のイメージ、『Empathy』は3月発売で春のイメージだったので、今度は夏のイメージで作ろうと、夏から少しずつ言葉を連想していく中でテーマを決めました。

流れとしては、私は夏が苦手なので、“苦手”や“拒絶”から、それらに対して自分はどういう経験をしたかなと考えて。

「挫折したことがあるな。挫折した後どうだったかな? そこから気付くことがあったな……」というところを形にしようと思って、「逆境をチャンスに」みたいなテーマやコンセプトを導き出したのが始まりでした。

そして曲順なども決めた後にアルバムタイトルを考えました。和訳すると「星雲」で、宇宙に漂う塵が角度によって、きれいに見えたり、見えなかったりする二面性が「逆境をチャンスに」というテーマに合うんじゃないかなと思って決めました。

──インストを含む、10曲はオーダー時から曲順など決まっていたのでは思うほどの流れの美しさやハマリ方で。どのように曲順や作家陣は決められたのでしょうか?

上田:「挫折」をメインディッシュにして、その前後にどういう感情の流れがあったのかを順序立てていったら、それが曲順になった感じです。

また1曲1曲にもメインになる感情や状態もあるので、パーソナル的にハマりそうな方、音楽的にハマりそうな方をスタッフさんと意見を出し合いながら決めていきました。

──曲目や曲順が発表された後、SNS等で考察されている方が結構いらっしゃって驚きました。

上田:そうですね!皆さんの中では考察しがいがあるのかな? 興味を持っていただけたすごく嬉しかったです。

 

 

「うつくしいひと」のコンセプトは“周りから見た上田麗奈”。神秘的な雰囲気が醸し出す様々な感情とは?

──全10曲すべて新録曲ですね。1曲ずつ曲順にご紹介をお願いします。まず1曲目の「うつくしいひと」は、ピアノやストリングスの音色が美しく、歌声も透明感があって。「綺麗に飾った花の水の中は見えないもの」や「無垢なあの日の私が笑うから」など何かを抱えているような歌詞にも思えて。

上田:2曲目以降は概ね私の感情を表わしていますが、この曲は「周りから見た上田麗奈ってどんな人だろう?」という部分を重点的に描いてほしいとオーダーさせていただきました。

心の中でいろいろ思うことはあっても表にはポジティブな自分を出していたり、ちょっとムッとしても我慢したり、それをうまくやれている時や精神的に安定している時、周りからどう見えているかなと。

rionosさんとはお会いしたことも一緒にステージに立ったこともあるので、関係値があるのでお任せしました。他の曲はビジュアルイメージに深緑が似合いそうな曲が多いんですけど、この曲は明るくて、ちょっと繊細なエメラルドグリーンみたいな感じかな。

──2曲目の「白昼夢」ではピアノの音色や歌声も神秘的ですが、イントロから不穏な雰囲気が……。

上田:不協和音みたいな怪しい感じがしますよね(笑)。美しい感じは残しつつも次のインスト、「scapesheep」につながるような、モヤっとした部分を出したくて。歌詞もきれいだけど、内側に入っていくような。

──「もう聞きたくないんだよ」など、感情があらわになっているような歌い方をしている部分も。

上田:「うつくしいひと」の時はまだ安定感がある精神状態だったんですけど、そんな時でも荒ぶった感情が出る瞬間があるし。でもみんなが幸せなのが一番いいし、自分も役に立てたらという想いがあって。だけどモヤっとする部分があるのも否めない、その中間を作詞・作曲のChouChoさん、編曲の村山☆潤さんが繊細に縫ってくださいました。

──次のインストナンバー「Poème en prose」は前衛的なオケと、「ドリーミング」や「いつも」など繰り返しながら、セリフや叫び声が入っていたり、存在感が大きくて。

上田:「白昼夢」と「scapesheep」をつなぐ大事な役割があって。セリフや歌声などいろいろなものが入っているのでインストと呼んでいいのかな?なんて思ったりもしますが(笑)

「scapesheep」は怒りが強い曲ですが、怒りの前段階として1回ショックを受けたり、悲しみの感情がないといけないという話を聴いたことがあって。感情にもそんな流れがあるんだなと勉強したばかりだったので、「Poème en prose」ではその“怒り”のきっかけとなる“悲しみ”を出していただきました。

──「scapesheep」はオシャレでクールなサウンド感や歌い方なのに「」は感情むき出しだし、サビの「羊飼いが見て見ないふり~鳴き声を黙らせるだけ」という歌詞も強烈で。

上田:怒りが前面に出てしまっていて。心の中の怒りをイメージしていたので、やり場のない感情が入り混じっている「」になっているセリフっぽい部分以外はシャッターを降ろして、胸中でとつとつとしゃべっていて。

荒ぶった気持ちも叫んだりするけど、ずっとその状態のままというわけにはいかないし、人前で見せる表側の自分もいるので、このバランスがちょうどいいなと思っています。きっとどの曲よりも歌詞に細かい意味や理論があるので、聴いていろいろ考察していただけたら。

──「アリアドネ」はギリシャ神話に登場する人物名であり、歌詞の中にも苦しみや痛みの表現も多いけど、曲調はワルツやサーカスを思わせるような優雅さもあって。

上田:ショックを隠すために怒りがあって、心の中で燃えている怒りを出さないように仮面をかぶっている状態がこの曲です。

表の状態を保とうというところは「うつくしいひと」と同じだけど、余裕がまったくないので、どんどん苦しくなって、笑顔も仮面だから硬い表情になってしまう。

仮面をつけている自分をバカだなと思ったり、「哀れマリオネットよ」と言ってみたり。サウンドとのミスマッチ感が奇妙でもあり、二面性にもうまくつながっていると思います。

──「デスコロール」は、タイトルが「黒いサルビア」を意味する言葉で、ウイスパー気味の歌声とシンプルだけど不思議なオケで肩の力が抜けるような。

上田:「アリアドネ」でどんどん苦しくなって、疲れちゃったなというのがこの曲で。最初は絶望と希望の感情論から絶望の曲にしようかなと考えていましたが、一番近い感情は自暴自棄かもしれません。絶望して人生を終わらせたいというよりも全部捨て去ってしまおうかなという状態ですね。

──1番と2番の間の吐息と水音も。

上田:怖いやつですね(笑)。途暗い部屋で聞いていたらそのまま落ちてしまいそうな、ゾッとするポイントが多くて。中で音が消えてジリジリし始めたところは当初はなかったんですけど、デモを送っていただいて、みんなで聞いていたらデータの不具合でピタっと止まった瞬間があって「今の怖かったから本番でも入れてもらいましょう」と。

 

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