『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア』ミト役・水瀬いのりさんインタビュー｜水瀬さんが憧れたミトとアスナの関係性の魅力とは？

第15回電撃小説大賞＜大賞＞を受賞した川原礫先生による小説シリーズを原作とし、これまでに4シリーズ（全97話）が放送されているアニメ『ソードアート・オンライン』（以下、『SAO』）。次世代VRMMORPG《ソードアート・オンライン》をはじめ、さまざまなオンラインゲームを舞台に繰り広げられる主人公・キリトの活躍を描いた、世界中にファンの輪を広げる人気シリーズです。

そのはじまりの物語である《アインクラッド》編を、ヒロイン・アスナの視点から原作者自ら描き直したリブート・シリーズ『ソードアート・オンライン プログレッシブ』がついにアニメ化！　『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア』として、2021年10月30日（土）より全国公開となります。

公開が迫る中、アニメイトタイムズでは、本作のメインキャラクターを演じる声優陣にインタビューを実施！　原作小説には登場しない、映画のために書き下ろされた新キャラクター・ミトを演じる水瀬いのりさんにお話を伺いました。

自身の演じる謎多きキャラクター・ミトについてや、お互いの人生に大きな影響を与え合うことになる友人・アスナとの関係性などキャラクター面でのお話はもちろん、以前から出演を熱望していた『SAO』の魅力や、アスナとキリトの声を聴いて感じたことなど、幅広いテーマで本作の魅力を語っていただきました！

ミトがいるからこそ、アスナが普通の女の子でいられる時間があった

――初めて本作のシナリオを読んだ感想や、ミトというキャラクターについての印象をお聞かせください。

ミト役・水瀬いのりさん（以下、水瀬）：私が演じるミトは今回のために書き下ろされたキャラクターになりますが、みなさんにとっても初めてですし、私にとっても『SAO』で初めて演じるキャラクターだったので、最初の印象としては、「ファンのみなさんにどう受け取ってもらえるだろう？」と不安な気持ちがすごくありました。

台本を何度も読んでいくなかで、ミトの選択であったり、《ソードアート・オンライン》の中での彼女のあり方は決して間違いではないと感じました。彼女の選択にすごく共感する部分もあるからこそ、複雑な気持ちになりましたね。

キャラクターの絵を見たときはすごくクールな子だと思っていましたが、彼女の根底にあるゲームが好きという気持ちは、すごく少年のような心というか、好奇心のようなもので。改めて見た目だけでは分からない部分にすごく力を入れて書いていただいたキャラクターなのかな、と感じました。

――そんなミトと友人であり、本作において深い関わりを持つアスナは、水瀬さんから見てどんなキャラクターに映りましたか？

水瀬：アスナは今となってはとても強くて気高い、ヒロインでありながらヒーローのような強さを持つ憧れの存在ですが、そんな彼女にも苦手なものであったり、恐怖心、弱さがあることを、ミトを描くことによってさらに深堀りできたんじゃないかな、と思います。ミトがいるからこそ、アスナが普通の女の子でいられる時間があったという点は個人的にすごくキュンとしました。

なにげないミトのスキンシップに嬉しくなったり、ゲームを教えてもらうようなふたりの時間が、《ソードアート・オンライン》の世界に行ってから、すごくかけがえのない時間だったと記憶に残っていること、自分に不足しているものを互いが持っていることをちゃんと認めながら尊敬し合える関係はすごく憧れて、いいパートナー同士だと思いました。

――ミトはアスナのどんなところに惹かれて仲良くなっていったと思いますか？

水瀬：アスナもミトも思ったことをちゃんと伝えられる人で、不安だったり、できないことを「できない」と言える強さを持っている人なんです。過信せず、ちゃんと弱音を吐ける、そういう人間らしいところに、嘘偽りなく、信頼して会話を重ねていって仲良くなったのだと思います。

あとはどこかでお互いに「こんな人になりたい」と思いながら見ているんじゃないかな、と思います。ふたりの関係はすごく憧れますね。