上村祐翔さん、宮野真守さん、諸星すみれさん、小野賢章さん、谷山紀章さんがこれまでの5年間を振り返る！　新シーズン制作決定の発表で湧いた「文豪ストレイドッグス 迷ヰ犬達ノ宴 其ノ参」夜の部レポート

原作・朝霧カフカさん、作画・春河35さんによる漫画原作の『文豪ストレイドッグス（文スト）』。

2021年11月7日（日）に、アニメ化5周年を記念したイベント「文豪ストレイドッグス 迷ヰ犬達ノ宴 其ノ参」が開催されました。

イベントには、上村祐翔さん（中島敦役）、宮野真守さん（太宰治役）、諸星すみれさん（泉鏡花役）、小野賢章さん（芥川龍之介役）、谷山紀章さん（中原中也役）のキャスト5名が出演。

本稿では、スタッフが厳選した名場面で胸が熱くなり、企画コーナーと朗読劇で笑顔になり、最後の嬉しい発表でさらに胸が高鳴った【夜の部】のレポートをお届けします。

スタッフ厳選の名場面で5年間を振り返る！

『文スト』イベントでお馴染みのサンキュータツオさんによる司会進行で、キャスト陣がステージに登場。改めて「5周年」という言葉に、主役の中島敦を演じる上村さんは「敦くんが頑張っているからこそ、僕も頑張らなきゃいけないと思いました。彼には感謝しかありません」とコメントし、“5年”という月日を噛み締めます。

最初のコーナーは、アニメが始まってからこれまでの5年間をスタッフが厳選した名場面で振り返り。第1シーズンからは第7話「理想という病を愛す」よりクライマックスのシーンをピックアップ。このシーンを選んだのは、“太宰と国木田がスイッチする場面は、音楽と映像の兼ね合いがカッコ良く、何度も見たくなるシーンです”とコメントを寄せた作画担当の春河35先生。

宮野さんも「太宰と国木田の関係が面白い。仲悪い2人かと思えば決めるときは決めるカッコ良さがあり、その姿を後輩の敦くんに見せて成長させるカッコいい大人なシーンです」と話します。上村さん曰く、宮野さんと細谷さんのやり取りが太宰と国木田そのままだそうです。

続いて第2シーズンからは第13話「黒の時代」より、バー・ルパンでの会話シーンがピックアップ。こちらを選んだのは、シリーズ構成・脚本の榎戸洋司さん。監督・五十嵐卓哉さんと原作・朝霧カフカさんの3人で本物のバー・ルパンで飲んでいると奇妙なデジャヴを覚え、「ストレイドッグに」と乾杯することがスタッフ間の絆を確認するちょっとした儀式になっているそうです。

そんな素敵なエピソードに「カッコイイ！」「オシャレ！」と大興奮の宮野さん。太宰にとっての“黒の時代”編は、織田作との出会いがあったからこそ自分の道を見つけられたことがわかるシーンだと話します。

そして劇場版『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE（デッドアップル） 』より探偵社員がそれぞれ自分の異能と戦うシーンがピックアップ。このシーンを選んだのは、原作の朝霧カフカ先生。先生曰く、どのように戦って自分の異能に勝てたのか過程の妄想が広がるシーンだそうです。

そこで、キャスト陣に「どうやって自分の異能に勝てたのか妄想してください！」とサンキュータツオさんから無茶ぶりが。“宮沢賢治くんは強力な接着剤を使って、身動きできなくして勝つ”というお茶目な回答をする諸星さんや、身体全体を使って表現する小野さんに対し「妄想は膨らむばかりですね！」と谷山さんがうまくまとめ笑いに包まれます。

次は第3シーズンから第27話「荒神は今」より、太宰が倒れた兵士に銃を撃ちまくるシーンがピックアップ。“丁寧で生々しい芝居でとてもリッチな仕上がりになった”とキャラクターデザイン・総作画監督の新井伸浩さんによるセレクトです。

このシーンに対し、ただただ狂気じみたシーンにならないよう、とても慎重に作っていったと話す宮野さん。太宰の根本にある生と死のあり方や危うさに、思わず陶酔してしまうような部分を大事にしたそうです。

谷山さんも「狂気に振っちゃうのは簡単だけど、それだと太宰という深みが出ない」とコメントし、宮野さんの意図が伝わった深いシーンだと話していました。

最後は『文豪ストレイドッグス わん！』から第12話の取り替えっこ劇場。このシーンを選んだのは、本作の漫画担当・かないねこ先生。「声優さんたちの凄さに笑いが止まらない伝説回になりました。全人類に見て欲しいです！」というコメントが寄せられ、会場からも共感の拍手が沸き起こります。

太宰が敦と入れ替わった際「くにきぃ〜だく〜ん」と敦が国木田を呼ぶところは、上村さん自身が考えたとのこと。「1番最初に（台本へ抑揚の）“〜”を入れました」と楽しそうに話していました。難しかったけれど、とてもわちゃわちゃしていて面白いシーンになっていると宮野さんも大絶賛のシーンです。