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冬アニメ『オリエント』監督・柳沢テツヤ、シリーズ構成・國澤真理子 インタビュー【連載第6回】

つぐみの登場で誤算が発生!? アニメならではの見せ場は? 冬アニメ『オリエント』監督・柳沢テツヤさん、シリーズ構成・國澤真理子さん インタビュー

『マギ』の大高忍先生の最新作『オリエント』がアニメ化! 1月5日より放送中です。

物語の舞台は、強力な力を持つ鬼神に支配された日ノ本。鬼に立ち向かい続ける“武士”に憧れる武蔵と小次郎は、“最強の武士団”結成を誓い合い、夢のためへの道を進むことになります。

アニメイトタイムズでは、キャスト・スタッフ陣へのインタビュー連載をお届け! 第6回は、監督・柳沢テツヤさん、シリーズ構成・國澤真理子さん。物語も佳境を迎えた今、今作を手掛けるにあたってこだわりや裏話の数々を伺いました。

テーマは同調圧力

──制作にあたって意識した点は何だったのでしょうか?

柳沢テツヤ監督(以下、柳沢):まず原作を読んでいて感じたのは、「オリエント」は“同調圧力”がひとつのテーマになっている作品ということです。武蔵も小次郎もつぐみも「同調」という圧力に屈して、本当にやりたいことも出来ずに、本当の気持ちを殺して生きてきた……。このテーマについてはとても意識しましたね。

また、アニメ化するにあたっては、アニメとして面白くすることはもちろんですが、原作の大高先生ならではのニュアンスを大事に制作しています。例えばセリフの言い回しは、アニメ化の際、原作から変えていくというアプローチの仕方もありますが、「オリエント」に関しては出来る限り原作から変えず、大高先生ならではの言い回しをできるだけ大事にしています。

──國澤さんは構成においてどんなことを意識されたのでしょうか?

國澤真理子さん(以下、國澤):監督が“同調圧力”とおっしゃいましたが、そこに関しては、大高先生が本当に巧みに、ストーリーの中に逆算して組み込んでいらっしゃるんです。その為、セリフをひとつ飛ばしてしまうとバランスが崩れてしまう。なので、原作に忠実なところは忠実に……でも構成する上でどうしても飛ばさないといけない場合は、作品の魅力を削らないよう、メリハリをつけるように意識していますね。

柳沢:そうですね。國澤さんが本当に上手にまとめてくださっています。

──お二人から見て、メインキャラクターである武蔵、小次郎、つぐみへの印象を教えてください。

柳沢:これは原作のおまけ漫画のエピソードにもあるのですが、武蔵は一人っ子、小次郎は長男、つぐみは末っ子の妹タイプだと。これは確かにと思いましたね。

國澤:私としては最初、武蔵は部長で、小次郎が副部長で、つぐみがマネージャーみたいなイメージでした(笑)。とにかく3人の関係が絶妙ですよね。

──物語も佳境を迎え、3人の生い立ちも明かされてきました。彼らをアニメで描くにあたって大事にしたポイントはどんなところでしょうか?

柳沢:武蔵は親が亡くなって親戚中をたらい回しにされていたり、小次郎は武士だからと差別されていたり、つぐみも自分を殺して小雨田に仕えていたりと、ある種“本来の自分”を捨てて暮らしてきた過去を持っているんですよね。

でも、彼らはそこから「武士になるんだ」「武士団を作るんだ」という決意のもと、本当の自分を取り戻していく物語だと思うので、そういった心情を意識して作っています。

國澤:武蔵たちのバックボーンはこの先の物語でも生きてくるんですけど、改めて原作の作りがすごいなと思いました。原作の先のほうでも武蔵と小次郎の抱えた過去は「ここでこう生きるんだ」と思うことがあって。大高先生は最初から、緻密に考えて作られているんですよね。なのでそこはアニメでも大切にしています。

(C)大高忍・講談社/「オリエント」製作委員会
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