『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』二階堂ルイ役 三森すずこさんインタビュー｜『オッドタクシー』ファンはスッキリできるはず！この映画で更にルイの深堀りも！

可愛らしい動物キャラとお笑い芸人が声優として多数登場しつつ、コミカルさもありながら内容は本格的ミステリーで口コミによってどんどん人気が広がっていったTVシリーズ『オッドタクシー』が『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』として2022年4月1日から全国公開！　

今回の映画では、TVアニメシリーズのエピソードを各キャラの証言を交えて振り返りながら、残されていた謎や衝撃の最終回の“その後”に迫る内容になっています。

映画公開を祝して、アニメイトタイムズでは連続インタビュー企画をお届けしています。今回の第2弾では作中のアイドルグループ、ミステリーキッスのセンター、二階堂ルイ役を演じ、TVシリーズのED曲「シュガーレス・キッス」も歌われている三森すずこさんです。TVシリーズを振り返っていただきつつ、映画のみどころや注目ポイントをご紹介いただきました。

物語が進むごとに「動物キャラでよかった」!?　多くの伏線を最後に回収した監督の手腕にビックリ

――『オッドタクシー』の台本を読まれた時、そして実際に演じたり、オンエアをご覧になった時の印象をお聞かせください。

二階堂ルイ役　三森すずこさん(以下、三森)：最初にシナリオをいただいていたので目を通してはいましたが、実際にアフレコが始まると割と時間をかけてじっくりと収録していたし、毎回登場していたわけではなかったので、オンエアを見て初めて気付かされたシーンが結構ありました。そして会話や掛け合いも魅力的で、「『オッドタクシー』めちゃめちゃおもしろいじゃん！」と改めておもしろさに気付かされて。最初に白箱の状態でいただいて、おもしろかったから一気見して、オンエアもリアルタイムで見て、「やっぱりおもしろいな」とかみしめていました。

また、キャラクターのかわいさやビジュアルのカッコよさとはまったく違う印象で、最初は戸惑われた方もたくさんいると思います。たぶん「キャラがなぜ全員動物なんだろう？」と気になっていた方もいると多いと思いますが、物語が進んでシリアスなシーンが多くなってきたら、「ビジュアルが動物でよかったな」と救われた気がします。

そして物語の全体を通して、いろいろな謎が散りばめられていましたが、それを最後に全部回収する(木下 麦)監督はすごいなと思いました。

――キャスティングにお笑い芸人の方が多く起用されていましたが、朴訥とした独特のお芝居も作品の独特な雰囲気を作り出す要因の1つになっている気がします。

三森：芸人さんのコントや漫才のような独特の間は、私たち声優では表現できない間の取り方で、ちょっとぶっきらぼうな感じが出ていたりして。特にお兄ちゃん(大門兄　CV.ミキの昴生さん)は(笑)。演じようと思ってもなかなかこのテイストは出せないので、芸人さんならではの強みだと思います。

オンエア後、ネットでの考察に気付かされたこと多数。アニメファンではない人にも人気が広がるムーブメントも発生

――オンエアが始まってからのファンの方の反響はいかがでしたか？

三森：ファンの方からの反響も大きかったです。毎回放送後に考察している書き込みとかを見て、私自身も気付いていなかった解釈が書かれていたりして、皆さんと一緒に作品を楽しんでいる感覚を味わわせていただけました。

あと私の周りにいる友達にもこのアニメを見ている子が多くて、まだ見ていない人に勧めたり、輪を広げていくムーブが起きていました。そして実際に見てハマっていくという、口コミで広がっていく様子を肌で感じられて嬉しかったです。

――実写のミステリードラマで多く見られるような現象がこの作品でも起きていましたね。どんどんうねりが大きくなっていくような。

三森：ストーリー自体もこまやかな振り方をしているし、会話もアニメよりもTVドラマに近い展開で。だから普段アニメを見ていない人でもすんなり楽しんでいただけたんじゃないかなと思うし、実際、私の友達にもそういう子がいました。

あと作中ではたくさんの伏線が張り巡らされているのに加えて、オンエアされた回と次回の間に挟まれているオーディオドラマ(『オッドタクシー』公式YouTubeにて配信中)を聴くと、「えっ!?」と驚いたり、「あのシーンをもう1回見なくちゃ！」と思ったり。それは私なんですけど(笑)。ルイが出ている回しか現場にいないので、あわてて見直したりして。見るたびに発見がある、深められる作品ですよね。