アニメ『先輩がうざい後輩の話』のBlu-ray全4巻が好評発売中&絶賛再放送中！ 五十嵐双葉役を演じる楠木ともりさんが「収録中&放送中は毎日楽しくなれたアニメ」──楠木さんのお気に入りエピソード3選は？

WEBマンガとして様々な賞を受賞し、コミックも累計150万部(※電子含む)を突破した人気作『先輩がうざい後輩の話』。2021年10月からTVアニメ放送&配信がスタートし、Blu-ray全4巻が絶賛発売中です。

『先輩がうざい後輩の話』は、入社2年目で、営業部で働く双葉と、彼女の直属の先輩で、ガサツな武田、そして彼女を取り巻く同僚や先輩たちを描いた作品。双葉の成長と武田との関係の変化、周辺の人間模様をコミカルに描きつつ、ほっこりできたり、元気がもらえたり、恋愛模様にドキドキしたりと人気を博しました。

現在、Blu-ray全4巻が発売中、TOKYO MXとBS11にて再放送中です。2022年5月25日には原作コミックの最新刊、第9巻も発売されるということで、主人公の五十嵐双葉を演じる楠木ともりさんへのスペシャルインタビューをお届け！

TVアニメを振り返った感想と、楠木さんのお気に入りエピソード3選、現在発売中のBlu-rayの見どころや楽しみ方などをたっぷり語っていただきました。

声優になる前から原作を読んでいた作品──「人に優しく、そして心が穏やかになれる」アニメ

――原作を読んだ時の印象と演じていく中で新たに発見したこと、感じた魅力についてお聞かせください。

五十嵐双葉役　楠木ともりさん（以下、楠木）：最初にこの作品に触れたのは高校生の時で、Twitterでタイムライン上にまわってきたのを見て初めて知りました。それ以降もリツイートで流れてくるたびに読んでいましたが、当時はまだ学生だったので、単純におもしろい創作作品として楽しんでいました。

そして私自身が声優のお仕事を始めて社会人の立場になってから改めて読み直してみると、高校時代よりも、もっと距離感が近く感じました。また日常のささいな出来事も後から振り返ってみると「あの時は楽しかったな」と思えたり、ちょっとした日常の幸せに気付かせてくれたりする作品だなという印象があります。

――学生時代に読者として読んでいた作品のキャラクターを演じることになるなんて、運命的ですね。

楠木：オーディションのお話をいただいた時も「えっ!? アニメ化するんだ！」という喜びが先にあって（笑）。読み始めた当時からリツイート数がすごく多かった作品で、まだ私が声優のお仕事をしていない時から読んでいた作品がアニメになって、しかも自分が演じるチャンスを与えられることもなかなかないので、「参加したいな」という想いが強かったです。

――この作品を見て、「会社ってこんなに楽しくて、和気あいあいとしているんだな」と思うことはありませんでしたか？

楠木：さすがにそれは思わなかったです。現代では「社会人は大変」というメッセージのほうが広く、浸透しているので（笑）。会社で働くことは、こんなにハッピーなことばかりではなく、辛いことや大変なこともたくさんあるとわかっていました。

でもこの作品では例えば先輩とご飯に行ったり、距離が縮まったなと感じたり、仕事を任せてもらえるようになったりとか、働いている中でのちょっとした楽しみが描かれている印象があって。ささいなことでも喜びに感じられたら、毎日楽しく過ごせるんじゃないかと教えてくれているのかなと思います。

――糸巻商事という会社を舞台にしていますが、各キャラクターの日常のやり取りから青春感も感じました。

楠木：ですので高校生の時に読んでいても楽しかったのかもしれません。社会人というと仕事の大変さに加えて、先輩とうまくいかなかったり、後輩への接し方がわからなかったりと、いろいろな方の悩みを見聞きすることが多いなか、この作品のキャラクターたちは先輩や後輩、同僚などと楽しそうに接していて。

学生も「学校」というコミュニケーションの中で人と接していますが、そこに近い感じがしますし、人と接する喜びが描かれている気がします。

――自分の会社員時代は先輩は助けてくれないし、毎晩飲まされるしと、こんなに素敵な会社生活は残念ながらできませんでした（笑）。

楠木：そうだったんですね（笑）。社会人生活の理想形が描かれているから、「現実はこんなにうまくいかないよ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、この作品に触れることで「こんな先輩になりたいな」だったり「先輩に任せてもらえるように成長しなくちゃ」と思えたり、相手の気持ちを理解しようと思ってもらえるかもしれません。

人に優しく、そして心が穏やかになれる、そんな作品ではないでしょうか？