TVアニメ『デート・ア・ライブIV』最終回直前!五河士道役・島﨑信長さんインタビュー|「原作の最後までアニメで見たいと思ってもらえる作品になっている」
改変世界の折紙は正ヒロイン感がある
――ポジションが被っている気がしますね(笑)。話は戻りますが、反転した十香の再登場についてはいかがでしたか?
島﨑:状況が違えば取り付く島があることに驚きました。2期の時なんかはキルマシーンみたいになっていて、対話なんて出来ない状況でしたし。反転したから悪者で邪悪なんだみたいならわかりやすいですが、今回は意外とお茶目な一面も見せてくれて、根っこの部分は十香と変わらないんだと感じました。
なんやかんや素直さや真っ直ぐさもあったので、だからこそなんでこうなったんだろう、みたいな部分が気になります。最後に「私を……十香を、あまり悲しませるな」と言って元に戻っていたのも良かったです。反転十香も反転前の十香が好きなのかなと思ったり、想像が膨らみますよね。
――3期で登場した改変世界の折紙が協力してくれていたのも印象的でした。折紙についてはどうでしょう?
島﨑:普通に清楚な改変折紙は、ヒロイン力が超高いんですよ……。正ヒロイン感があると言えばいいのでしょうか。でも残念ながら今は改変前と後が混ざっちゃっているので、彼女はやっぱり清純なだけではいられないんだな……と。
一途ではあるんですけれど、それが行きすぎちゃう。普段の折紙もそれはそれで可愛いと思いますし、何とか上手に士道の方が接してあげられればいい関係を築いて行けると思います。でも改変世界の折紙は「普通に、素直に、何の問題もなく、何の障害もなく可愛いと思います(笑)」。
――(笑)。でもきっと、どちらの折紙も好きな方は多いですよね。
島﨑:でしょうね(笑)。どっちも折紙ですし、根っこの士道への好意は同じぐらいだと思いますし。それをどう行動に出すか、表現の仕方の違いかなと。でも改変世界の折紙みたいに、やっぱり普段の折紙ももう少し照れたりしてくれると、僕は素直に可愛いと思えます。
――宇宙に行ったりと驚きの展開もありました。士道がみんなに忘れられてしまったりもして。
島﨑:六喰の力でみんなの記憶から士道君の事が封じられてしまいましたが、それでも「絆って消えないんだな」って実感できました。そんな状態でも精霊のみんなやフラクシナスのみんなは協力してくれたので、断ち切れない絆があるんだなと。
でも士道君は相当しんどかったと思うんです。彼の拠り所って仲間だったり絆だったりで、そこをとても大事にしているので。彼の人間らしさを感じられたじゃないですけれど、自己犠牲だけが行動理念で動いている訳ではないと改めて理解できました。やっぱり忘れられたら悲しいですし、自分がどうなってもいいと考えているんじゃないです。
みんなからすると何の得も無いのに自分を助けてくれるように見えているかも知れないですが、士道君の視点で見ると充分貰っているんです。みんなとの絆や思い出、笑顔で返して貰っているから、それが無くなってしまうと辛いし、いくら士道君でも「みんなが楽しそうならそれでいい」とは思えないよなって。
ただちょっと時間を置いたらそれでもいいって受け入れてしまいそうではありますが、最初にみんなの記憶が封じられた時の動揺は印象深かったですし、それでも失われないものがあったことはとても嬉しかったですね。
――そういうシーンを演じる時って難しかったりするのでしょうか? また、キャラクターに感情移入するようなことはありますか?
島﨑:そんなに引っ張られる感じはなくなりました。昔はあったのですが、僕=士道ではないと思っているので。やっている瞬間はしんどく感じても、近頃は僕自身にフィードバックがくることはないかな。その時に僕の心も動いているとは思いますが、士道として苦しみたいし、士道として喜びたいんです。