音楽
TrySail 7周年の秘訣は「適度な距離感?」変わったこと、変わらないこと/インタビュー

TrySail 7周年の秘訣は「適度な距離感?」変わったこと、変わらないこと――TVアニメ『阿波連さんははかれない』OP「はなれない距離」麻倉ももさん・雨宮天さん・夏川椎菜さんロングインタビュー

「はなれない距離」の3人の距離感にも注目

――「はなれない距離」はどのタイミングで制作されていたんですか?

夏川:いつだったっけ?

スタッフ:レコーディングは8月でした。

雨宮:"Re Bon Voyage"の前か。カップリングの「Etoile」は最近録ってます。

――「はなれない距離」はすごく可愛い曲ですが、聴いたときの印象はいかがでしたか?

雨宮:久しぶりの可愛い曲だなって。いろいろな曲をやってたので(笑)。

――そうですね(笑)。特にここ最近はいろいろなジャンルの曲がありました。

雨宮:カッコつけたり、闇に落ちたりしていたので(笑)。ここまで可愛さに振り切った曲をまだやれるんだなぁって。やれるだろうと思ってくれたから私たちのもとに届いたとは思うんですけど、そんな需要があるんだって(笑)。

麻倉:最近はわりとダークな曲が多かったので、久々に可愛いキラキラサウンドで純粋にうれしかったですね。歌詞もいろいろ遊べるなというか。「ここにニュアンス入れられるな」って思うような印象的なワードがいっぱいあったので、レコーディングも楽しみだなって思いました。

夏川:ふたりが言うように、久しぶりの可愛い曲だったので「気合い入れてやらなきゃな」って感じはありました。レコーディングをするそのときまで「大丈夫か?」って(笑)。それと同時に、「これお客さん絶対好きなヤツ!」って。真摯に向き合えばお客さんに喜んでもらえるものが作れるなと感じていたので、自信を持ってレコーディングには臨めたなって。

――お客さんが好きなやつというのは、サウンド感のことですか?

夏川:サウンド感もそうなんですけど、距離感をテーマにした曲なので、近い感じというか……密着感がある曲なので、そういうものを好きな人が多いんじゃないかなと。これまでのTrySailのミュージックビデオやライブの感想を聞いていると、私たち同士の距離感の近さを大事に見てくれているんだなと感じていて。それを表現できる曲だと思いました。

――実際ミュージックビデオは3人の距離がめちゃくちゃ近いですよね。

夏川:そう(笑)。コメント欄でめちゃくちゃ大好評だったので「やっぱりな!」って思いました(笑)。

――囁くような声も印象的ですが、レコーディングで覚えてらっしゃることはありますか?

夏川:残暑が残っている時期だったと思うんですけど、私は暑苦しいくらいに本線の歌をマイクに近づいて歌いましたね。吹いちゃうか、吹かないかギリギリのラインで。声を大きくするというより、声の太さは変えずに、距離感を近づけるほうが曲にも合ってるんじゃないかなと思いました。

麻倉:レコーディングのときは「ここでニュアンスを入れよう」ってしっかり書き込んでいた記憶があります。例えば<あーんしてあげるよ>は無邪気な感じに。<スッてピタってキュンて>のところはスパッと単語を切って<キュン>でニュアンスを入れたり、サビ前の<ね?>もそれぞれ変えてみたりしたいなってことを細かく書いて。意外と速い曲なのでパッと見たときに分かるようにした状態でレコーディングに臨みました。

――雨宮さんはモードを切り替えてレコーディングに臨まれたのでしょうか。

雨宮:そうですね。「可愛い声だよな、曲的に」と(笑)。囁き声で歌うってすごく難しくて。例えば<スッてピタってキュンて>も息多めだけど、音程があるのでその音にはちゃんと当てなくちゃいけないし、でもせっかく3つあるから表現を乗せていて。あと、普通に囁くだけだと、何を言ってるか分からないんですよね。なので「子音を立てながらこそこそ言って下さい」ってディレクションを受けて。でもそういう技術的なところに頭を取られていると無表情になってしまうから、がっつり広角を上げて笑顔感を出しています。だから常にマルチタスクというか(笑)。「音程守る! リズム守る! 囁いて、かつ表現も入れて!」っていろいろなことを考えながら、反射神経と冷静さを使う感じでした。可愛い曲ですけど高カロリーです(笑)。

――さきほど話題に上がったミュージックビデオの撮影はいかがでしたか?

雨宮:何かがすごく大変だったわけではないんですけど、普段とは違う大変さがあって。というのも、あそこまで密着することが多くないので、人の衣装を踏んでしまうことがあるんですよ(笑)。服踏まないかな、手がぶつからないかな、とかそういったことを考えていました。映像はアップだから分からないと思うんですけど、手をついて全体重を支えている場面もあって。意外と身体がキツい(笑)。

――あの笑顔の裏に運動部のようなキツさがあったんですね……!

雨宮:密着するって結構たいへんなんです(笑)。

麻倉:でも監督さんの頭に絵がしっかり浮かんでいたからか、撮影はすごくスムーズで。終わったときに「これだけで良いのかな?」って思うくらいサッと終わりました。

夏川:うんうん。いろいろなシチュエーションを用意してくれていたんですが。監督さんが緻密に考えてくれていたのですごくスムーズで。今までのTrySailのミュージックビデオだとリップシンクでばーっと撮って「あとでつなぎますね」ってことが多かったんですけど、この曲は「この歌詞はこのシーンをはめます」って予め決まっていて順調に進みました!

「Etoile」はひとつのターニングポイントに

――カップリングの「Etoile」は最近録られたとおっしゃってましたね。

夏川:ジャケもMVも撮ったあとだよね。今年入ってからだったと思います。

――タイトルどおり星がテーマになった曲ですが<変わり続ける未来へ変わらず歩き続けよう進もう心躍る方へ>などの歌詞から、7周年を迎えた今、皆さんに贈る曲なのかなと思いました。

雨宮:そうですね、本当に。

夏川:お客さんとTrySailの関係性の歌は節目節目で歌ってきてはいるんですけど、“Re Bon Voyage”で再スタートを宣言してからは初めてで。最新のTrySailが伝えたいことや、TrySailと皆さんとの距離感が詰まっています。ひとつのターニングポイントにもなったと思いますし、お客さんに大事にしてもらえたら良いなと。

――"Re Bon Voyage"で得たものというのも、この曲に入っていると感じていますか?

雨宮:さっき"Re Bon Voyage"の話で「声を出せないライブの在り方のひとつの完成形」と言ったんですが……環境が変わっていく中で、落ち込んだり、自己評価が変わったりと、みんないろいろあると思うんです。でもライブに行けば楽しいという気持ちを思い出せる。そういう場所になったら良いなと改めて思いました。あと何年経ってもライブでみんなの顔を見ると「本当にありがとう」って思わせてくれるんですよね。そういう意味では私たちにとっても “変わらない場所”。ライブとリンクするところがある曲だなって思いました。

麻倉:歌詞がすごく印象的で。ツアーをからめてお話すると……あの時の皆さんの楽しそうな姿とか笑顔が忘れられなくて。ふらっと帰ってきた時でも、笑顔の場所、変わらない場所としてTrySailを思ってくれたら良いなって思っていました。

――この曲はライブも聴くことができますか……?

一同:どうですかね〜(笑)。

雨宮:どこかでは披露するはず(笑)。

夏川:この楽曲の性質として、はじめて聴く人というよりも、ずっと応援してくれている人のほうが刺さる曲だと思うので、歌うとしたら我々のライブの中でって感じになるのかなと思っています。

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