夏アニメ『はたらく魔王さま！！』第2期放送記念：逢坂良太さんインタビュー｜共演者のセリフを聞いて自分が一言発したときに「帰ってきた！」と実感

昨年3月に行われた『KADOKAWA ライトノベルEXPO 2020』でのTVアニメ第2期制作発表は、ファンに大きな衝撃を与えた『はたらく魔王さま！』(著・和ヶ原聡司／イラスト・029)。そんな本作が2022年7月、約9年ぶりにTVアニメ『はたらく魔王さま！！』として帰ってくる！

アニメイトタイムズでは、フリーター魔王さま、子育てをする!?波乱の庶民派ファンタジー第2幕のスタートを前に、キャスト陣の喜びの声をお届けするリレーインタビュー企画を実施中。放送前リレーインタビューのラストとなる第7回は、真奥貞夫／魔王サタン役 逢坂良太さんです。

▲真奥貞夫／魔王サタン（CV：逢坂良太）

バランスが取れていたアフレコ現場、まとめ役は……？

――第2期の制作決定の報告を受けたときの率直な感想をお願いします。

逢坂良太さん(以下、逢坂)：僕らもサプライズという形で第2期のことを知ったんです。発表したイベントの台本に書いてあったんですけど、それでも前日ですから、本当にびっくりしました。ちょうど原作が終わって、少し経ったタイミングだったから、原作お疲れ様会みたいなことでもやるのかなと思っていたので、「マジか！」みたいな。だから、どんな気持ちで舞台に上がっていいかわからなかったです。

お客さんと同じ気持ちで舞台に立っていたみたいなもので、「第2期、頑張ろう！」とかじゃないんですよ。「はぁ～」って呆然としている感じというか。もちろん嬉しかったんですけど。

――9年越しですからね。

逢坂：本当にいろいろありすぎて……という感じですけど、正直な話をすると、続きはできないだろうなと思っていたんです。これだけの時が経つとゼロに近い確率だろうと。

でも裏でスタッフさんたちが動いてくださって実現したという話は伺ったので、本当にありがたいなと思いましたし、僕らも諦めなくて良かったなぁと思いました。

――逢坂さんにとっては、『はたらく魔王さま！』はどんな作品なのですか？

逢坂：作品自体の面白さもそうなんですけど、キャストの仲の良さが半端なかったんですよね。僕もこの頃は、主役などをやらせていただくようになった最初のタイミングで、正直、現場のこともよくわかっていなかったし、自分が真ん中にいるということを自覚してもいないというか、あまり深くは考えられていなかったんです。

がむしゃらにやるしかない！っていう時期でしたけど、あそこまで全員が仲良くなったというのは初めてでした。あんなにゲラゲラ笑いながら収録することもなかったですし。本番中も、笑い声が入っているんじゃないか？って思うくらい、みんなアドリブを入れたり、面白いことをしてくるんですよ。休憩中もずっとしゃべっていたし、若かったから良かったですけど、今やったら喉ががらがらになって、大変なことになるかもしれない(笑)。

あと、特に第1期の最後のイベントが印象に残っていて、女子陣の想いが溢れてしまって、裏で「終わりたくない！」って言って泣き始めたりしたんですよ。僕もそれを見て泣きそうになったんですけど、ギリギリで耐えたりして。そのくらいみんなもこの現場が好きだと思ってくれていたんだなって感無量でした。お客さんもすごく楽しそうにしてくれていたんですよね。

――そのイベント現場にいたお客さんも、皆さんと同じような気持ちかもしれないですね。

逢坂：そうですね！　お客さんこそ、今回は驚いたでしょうね(笑)。

――アフレコでは、誰が中心で盛り上げていたのですか？

逢坂：日笠陽子さんと下野紘さんのコンビ、＋伊藤かな恵さんみたいな感じでしたね(笑)。なんかツッコミとボケのバランスが良かったんですよ。ちょうど半々で、まとめる人もいたし。

――逢坂さんのポジションというと？

逢坂：僕は両方ですかね。ボケは日笠さんと、たまに小野(友樹)さんと伊藤さん。下野さんがずっとツッコんで、僕もたまにツッコんで、東山奈央さんがまとめに入るっていう。一番年下なのに(笑)。

――放送直前特別番組の収録も賑やかでしたが、バランスの良さが出ていた気がします。

逢坂：みんな子供っていうか、中学生とか高校生みたいでしたよね。あれを傍から見て、どう思うかなんですけど。でもあそこで久々に全員が揃った時なんです。だからちょっとした同窓会感はありつつ、でも、個々では会っているから、そんな久々の感じもないっていう感じで、楽しかったです。

――久々に魔王サタン／真奥貞夫を演じて、いかがでしたか？

逢坂：何だか緊張しました。慣れているメンバーだし、作品の続きをやれるから嬉しかったはずなのに、何だか前日からすごく緊張してしまって。一言目を発するまで大丈夫かな？っていう感じでした。でも皆さんのセリフを聞いて、自分が一言発したときに、帰ってきた！って感じはしましたね。

――久々となると、第1期を見返したりするのですか？

逢坂：僕はあえて見ませんでした。なんかなぞる形になるのがイヤだなと思って。思い出すことは大事なんですけど、自分の演技を聞いてしまうと、こうやらなきゃって、自分で思っていなくても心の奥底でそれが残ってしまって、今のお芝居に影響が出すぎてしまうのではないかと思ったんです。

あくまで続きですし、真奥たちも成長していないわけではないので、9年の月日と、作品の月日は全然違いますけど、違ったものが出せたらいいなと思い、新たな気持ちで収録をさせていただきました。