舞台『佐々木と宮野』菊池修司さん、竹中凌平さんらメインキャスト公開稽古＆取材会をレポート！　無音の間で表現する甘酸っぱくピュアな恋愛模様とは？　竹中さん「心のアクションを繊細に演じていきたい」

男子高校生の日常（ボーイズライフ）を描いた春園ショウ先生の漫画『佐々木と宮野』。

主人公はBL漫画をこよなく愛する「腐男子」の宮野由美とちょっとだけ不良な先輩の佐々木秀鳴。仲の良い先輩後輩から始まるピュアな恋愛模様と2人を取りまく友人との日常が描かれます。

TVアニメも人気を博した本作がついに舞台化！　2022年7月23日（土）より舞台『佐々木と宮野』が上演となります。本稿では、メディア向けに行われた公開稽古＆取材会の様子をお届け！　

【演者一覧】
佐々木秀鳴：菊池修司
宮野由美：竹中凌平
平野大河：上田堪大
小笠原次郎：川隅美慎
半澤雅人：北村健人
暮沢丞：阿部快征
田代権三郎：伊崎龍次郎

▲後列左から北村さん、川隅さん、上田さん、阿部さん、伊崎さん・前列左から竹中さん、菊池さん

稽古の様子を公開！　佐々木と宮野の距離感にキュン！

今回の公開稽古で行われたのは、4つのシーンです。まず、佐々木と宮野の出会いの場面。佐々木が、宮野のクラスメイト・暮沢を喧嘩から助けたことをきっかけに2人は知り合いました。佐々木は同級生の平野から宮野の名前を聞き、彼に魅力を感じます。

怪我をした暮沢（演：阿部）と宮野（演：竹中）が保健室へ行くシーンを見て、彼女を溺愛している暮沢を理解し怪我を労る姿に優しい宮野らしさを感じました。また、平野（演：上田）が喧嘩した佐々木（演：菊池）の元へ駆けつけるシーンでは、サッパリとした会話から信頼と友情が伝わります。

次は宮野が佐々木にBL漫画を貸して仲良くなる場面。佐々木から、宮野はおすすめの漫画を貸してほしいと頼まれ、手持ちのBL漫画を彼に渡します。後日、佐々木から貸したBL漫画の感想を言われる宮野。ひっそりと廊下で二人は漫画の感想を共有します。

菊池さんが竹中さんへグイグイ話かけにいく様子に、佐々木と宮野らしい近い距離を感じてときめくことでしょう。肩を組んだり、好きなものを教え合うなどもっと宮野のことを知りたいと思う佐々木の気持ちが伝わります。また「腐男子」の宮野の特徴である早口の台詞や、飄々としている佐々木が忠実に再現されていました。

続く放課後のシーンでは、佐々木のクラスメイト・平野、小笠原と宮野、暮沢が登場し、賑やかな場面から始まります。友人たちと一緒に遊ぶ予定の佐々木ですが、宮野と偶然会い一緒に帰ることに。電車の中で佐々木は寝ている宮野に「好き」とこっそり告白します。

佐々木と宮野の恋が動き出す重要な場面です。後半では宮野への想いが募った佐々木を菊池さんがしっかりと無音の空気で伝えてくれます。日常の中にキラリと輝く青春の甘酸っぱさを感じさせる『佐々木と宮野』の世界観に引き込まれドキドキしました。

最後は宮野が風邪をひいて風紀委員会室で寝ている場面。本シーンでは、佐々木が宮野への好意を隠しきれず、寝ている隙に指でマスク越しにキス……さらに、佐々木は告白したことを平野に打ち明けます。平野の携帯を借り、佐々木は改めて宮野へ顔以外もすごく好きだと告白しました。

委員会室のシーンでは、菊池さんは寝ている竹中さんへゆっくりと歩き、近づく動きだけで佐々木の感情を表現します。大切に宮野との距離を縮めたい気持ちと想いが溢れ出る様子からは、佐々木の宮野への愛が苦しいくらいに伝わりました。