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「“同志”の皆さんに感謝」声優・アーティスト 上坂すみれ、4年ぶりの声出し公演を振り返って/WOWOWオンエア記念インタビュー

声優・アーティストの上坂すみれさんが振り返る最新ライブ「SUMIRE UESAKA LIVE 2023 TALES OF SUMIPE 運命の書/同人の書」で開いた新たな“物語”=TALE/WOWOWオンエア記念インタビュー

今だから歌えた「ラムのラブソング」

——アンコールでは初代『うる星やつら』の主題歌である「ラムのラブソング」のカバー歌唱をされました。上坂さんのラムちゃん、および『うる星やつら』への思いも聞かせてください。

上坂:まさか「ラムのラブソング」をカバーできるとは思っていなかったので……なんというのでしょうか、不思議な感覚です。

自分がラムちゃんの声を演じているのも不思議な感覚なんですよ。やっぱり平野文さんのラムちゃんで育ったので。平野さんのラムちゃんがいるから、令和のラムちゃんがいる。どちらもみんなに好きになってもらえたらいいなという気持ちで演じています。また、『うる星やつら』のBlu-ray Disc&DVD BOX Vol.2の特典映像に「ラムのラブソング」カバーを特典で入れていただいたことにもびっくりしました。それを今回はライブでバンドアレンジで披露できて感慨深いものがあります。

改めて『うる星やつら』についてお話しすると、高校生の時から、毎朝学校行く前などの時間に録画したものを見ていました。そこから原作を読んで、フィギュアも集めるようになって、それが高橋留美子先生にハマったきっかけでもあります。

世代的には『犬夜叉』なんですけど、自分の“ファースト留美子先生”がラムちゃんだったし、その存在を演じることができるなんて思ってもいませんでした。

最初はプレッシャーが大きくて。そんなことができる人がいるのかな、と思っていました。でも平野さんや古川登志夫さん(あたる役)の引き継ぎコメントを読んで勇気をもらいました。共演した神谷浩史さん、内田真礼さん、宮野真守さんなど、自分よりもキャリアのある方々に「すごくぴったりだね」って褒めてもらって、楽しんで良いんだなと思えるようになりました。

もし1年前に「ラムのラブソング」をカバーしていたら緊張して歌えてなかったと思うんですが、第1期の放送も終わった今のタイミングだからこそ楽しく歌うことができました。

——観客の皆さんも「待ってました!」と言わんばかりの盛り上がりでしたよね。

上坂:流石にとても緊張して、客席を見ることがあまりできなかったんですけど。黄色いペンライトを振ってくれているのが分かって、黒い空間の中に黄色いカラーが灯っていたので、ラムちゃんカラーだなって思いました。

——さすが同志は分かっていますね。最後の曲はデビュー曲の「七つの海よりキミの海」で、ファンにとってグッと来る瞬間でした。

上坂:そうですね。10周年を目前にした公演でアンコールの3曲目にデビュー曲を歌い、そしてそれが一番盛り上がるというのは私自身にとってもグッと来る光景でした。この曲って今となっては長い曲というか。

最近は3分位の尺の曲が主流だと思うんですけど、この曲は5分超えですし、ライブではバンドアレンジがあるのでさらに長くなっているんです。この曲を「長いな」と感じさせることなく最後まで楽しんでもらうというのは、今後10年の目標というか。古い曲にせずに歌い続けていけたら良いなと思いましたね。

——全く長さを感じなかったです。あっという間でした。

上坂:曲構成が行ったり来たりしていますし、特にライブだとあっという間に感じますよね。音源で聴いたらもうちょっと長く感じるのかなと思うと、ライブの不思議な力を改めて感じます。

——この曲はどんどんと進化していく曲なのかもしれないですね。

上坂:そうですね。

ライブは「大規模なオフ会」。でもそれだけじゃなく……

——今だから明かせる、ライブ当日の裏話的なエピソードがあれば教えてください。

上坂:なにかあったかなぁ……。あ、この公演の時に立川のホテルに宿泊したんですけど、人生初の立川宿泊で。せっかくだからと思い、お部屋でマッサージをしよう!と思ってお願いしたところすごく優しい女性の方に施術していただいたんです。私をなんだと思ってるんだろう?というくらい優しく「お嬢ちゃん」と呼んでいただいて……。

——それは良いですね(笑) すごくかわいい子が来たな〜って思ったんでしょうね。

上坂:「お嬢ちゃん、お仕事で来てるの? 大変ねえ」って。それにすごく癒やされて2日目も頑張ることができました。お嬢ちゃんって呼んでもらえてうれしかったです(笑)。

——改めて、5月4日(木・祝)に放送される「同人の書」の見どころを教えてください。

上坂:今回は私を知らない方が見られる機会でもあると思うので、声出しライブの良さを感じていただけたらなと。

声優さんのライブっていろいろあると思うんですけど、かなりカルチャー寄りのライブの良さや、アニソンの幅の広さを楽しめるんじゃないかなと思っています。セットリストの多様さも、一連の流れとして見るとすごく面白いじゃないですか。ユーロビート、ロック、EDMがあって、電波ソングの中にも種類がある。

私はそういうサブカルチャーやネット文化……地下にあるようなものをより明るくポップに楽しめるのが私のライブのテーマでもあり、面白さでもあります。同志の皆さんがすごく盛り上がっている姿も映っていると思うので、それも楽しんでもらいたいですし、私も楽しみです。

——「生産!団結!反抑圧!」の部分などは家で叫んでもらいたいですね。

上坂:そうですね! あれも久しぶりにコールができたので、カットされてないと良いな……(笑)。(スタッフに確認して)あ、されていないそうです。確かにあれは家で叫んでもらいたい。ペンライトを持っている方は、そういうものを持って見るのも楽しいかなと思います。

——ライブのテーマのお話もありましたが、上坂さんにとってライブとはどのようなものですか?

上坂:「大規模なオフ会」のような気持ちでライブやイベントを楽しんでいます。MCもすごく楽しいですし、一つ一つの曲が誰かにとって思い入れのある一曲になるし、みんなで思い出を作る機会としてライブはぴったりの場です。いろいろな人生を歩んでいる人が一堂に会して、同じ体験をするって他では得難いことです。ライブはとても貴重な場であり、楽しい時間だということを今回改めて実感しました。

——上坂さんとしても新たな1ページを開いたライブになったのですね。最後に10周年イヤーの意気込みを聞かせてください。

上坂:10周年を無事に迎えることができて、まず皆さんに“ありがとう”と感謝を伝えたいです。コロナ禍でなかなかできなかったこと、フェスへの参加や、新しいシングルの制作など、10周年を懐かしむと言うよりは、これからの10年に向けての1年目という気持ちで、いろいろな活動をしたいです。

「この機会を逃したらもう無いかも」ということが、去年までは多かったような気がしますけど、今年はいろいろな場所で皆さんにお会いできる年になっていくと思いますし、それが私もすごく楽しみです。イベントが多いので、全部参加しようとすると大変なので、無理のない範囲でというか……私はいつも皆さんには「ほどほどに」と言っているんですけど、一年の間にどこかで一回は会えたらいいなと思っています。

[インタビュー・逆井マリ / 写真・小川遼 / ライブ写真・鈴木健太(KENTA Inc)、高橋定敬]

上坂すみれ公式サイト

WOWOW番組情報

・『上坂すみれ SUMIRE UESAKA LIVE 2023 TALES OF SUMIPE』
5月4日(木・祝)午後5:00 [WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]

※放送終了後~WOWOWオンデマンドで1カ月間アーカイブ配信あり

☆番組サイト
https://www.wowow.co.jp/music/sumipe/

※ご視聴いただいた方の中から抽選で5名様に、直筆サイン入りチェキをプレゼント!
https://www.wowow.co.jp/plusw/present.php?p_id=7901

WOWOWでは豪華声優アーティストの最新ライブを続々放送&配信!

・『水樹奈々 NANA MIZUKI LIVE HEROES 2023 -BLADE MODE-』
5月4日(木・祝)午後8:00 [WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]

・『水樹奈々 Live Archives ~NANA's Selection~』
6月18日(日)午後3:30 [WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]

※『水樹奈々 NANA MIZUKI LIVE HEROES 2023 -LIGHTNING MODE-』はWOWOWオンデマンドで5月8日(月)までアーカイブ配信中!

☆番組サイト
https://www.wowow.co.jp/music/mizukinana/

・『蒼井翔太 LIVE 2023 WONDER lab. Garden』
5月17日(水)午後9:30 [WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド] ※リピート放送

・『蒼井翔太 Live Archives ~SHOUTA & FAN's Selection~』
5月17日(水)午後11:45 [WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド] ※リピート放送

☆番組サイト
https://www.wowow.co.jp/music/aoishouta/

※全番組、放送終了後~WOWOWオンデマンドで1カ月間アーカイブ配信あり

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