キャスト陣が再会を喜び合うのはアドリブ!?──9月15日(金)公開『映画プリキュアオールスターズＦ』プリズムチーム『ひろプリ』『ヒープリ』加隈亜衣さん、『デパプリ』茅野愛衣さん、『トロプリ』日高里菜さんインタビュー

『映画プリキュアオールスターズＦ』のチーム感

──では『映画プリキュアオールスターズＦ』にご出演されることが決まった時のお気持ちをお伺いさせてください。

加隈：オールスターズに出られるんだというのがまず嬉しくて。『ひろプリ』チームで出られるのかなと思っていたら、まさかバラバラに。どんなチームになるのかなと楽しみにしていました。

それぞれ分かれたチームの系統が……何と言ったらいいか難しいですけど、みんな性格も違うんですよね。のどかとましろは少し似ている感じはあるんですけど……『トロプリ』の色って濃いんだなって改めて感じました（笑）。

一同：（笑）。

加隈：ましろとしては、あまり出会ったことがないタイプで、少し違う空気感がある。『プリキュア』はそれぞれ色が違うってこういうことかと。このチームになって「オールスターズならでは」のスペシャル感を体感した気がしますね。

茅野：でも統一感もあって。キャラデザがみんな違うとは思えないよね。

日高：本当にすごいですよね。全然違うはずなのに違和感なくいいバランスになる。

　
茅野：私は今回出られると思ってなかったんです。きっと主人公はみんないるだろうけど、『デパプリ』チームはどうなるか全くわからなかったので、プレシャスに託して……みたいな気持ちもありました。

出演できるということになって、このキービジュアルを見させていただいて、まさか自分がここに関われるなんてと。もちろん全員集合ではあるんですけど、他のキャラクターたちとしっかりと掛け合いができたのは本当に嬉しかったです。

しかもこのふたりは、『デパプリ』に出演が決まったときに（別現場で）「次のプリキュアなんだね」と声をかけてくれているんです。

──そうなんですね。

茅野：里菜ちゃんが「次のプリキュアに出るんですね！めちゃめちゃ楽しいですよー！」という話を聞かせていただいてて。だから、私の中でのプリキュアのイメージって言ったら里菜ちゃんっていう。

私自身は『プリキュア』シリーズの世代じゃなかったから、恥ずかしながらあまり触れたことが無かったんです。だから里菜ちゃんからそういう話を聞いて、すっごく楽しみになって。

日高：熱弁した記憶があります（笑）。「プリキュアってすごいんですよー！」って（笑）。

茅野：すーごく熱く語ってくれて「本当に素晴らしいんです！」って。「感謝祭も大変だったでしょう」と言ったら「全然です！もう、何も疲れもないです！」。

加隈：（笑）。

──すごい！

茅野：そう。だから、その話を聞いていたので、本当にすごいんだろうなと思ったのが『プリキュア』の第一印象です（笑）。

──加隈さんとはどのようなお話をされていたんですか？

茅野：くまちゃんとは別の収録現場ですれ違った時に……まだブンドル団のジェントルーの時だったんですよ。それで「プリキュアにいつか変身するんですよね！」って（笑）。

加隈：勝手に予想をしていたんです（笑）。「変身したら胸熱！」と勝手に思ってたんですよ。

茅野：どこまでネタバレしていいかわからなくて。でも、同業者だし隠す必要もないんじゃないかなと思いつつも、お茶を濁した記憶があります。

加隈：全然良いんです。きっとそれは答えづらいところがあったと思いますし。ただ自分の想いを伝えたくて（笑）。

茅野：現場で熱い『プリキュア』の話をしたのは、このふたりです。だからチームを見たときにびっくりしちゃって。最初に見せていただいたのが（それぞれのチームが描かれている）4枚のスチールだったんですね。「え!? まさか、このチームでやるの？心強すぎる！」って。

──日高さんはどうでしたか？

日高：まず出演できるということが嬉しかったです。茅野さんがおっしゃっていたように、どんなお話になるのか、どんなチームになるのか……全然知らない中で、予告収録の際にこの4人が一緒だということを知って。

プライベートでも仲の良い方々が担当するキャラクターと一緒に行動するというのも楽しみのひとつでした。それと同時に「ローラ大丈夫かな？」と（笑）。

一同：（笑）。

日高：他のみんなと絡むことでどのような化学反応が起きるのか楽しみでもあり、ちょっとドキドキでもありました。改めて収録してみて、やっぱりローラはギャグ担当なんだなと改めて感じましたね（笑）。

やっぱりちょっとキャラの濃い子だなと。まなつと一緒にいると、まなつが強いからそれが普通になっていたけど、やっぱり違う反応になるよなーと。

茅野：リアクションが、1人だけ違うって話もしてたよね（笑）。

──このメンバーを見たときに、ローラと他のキャラクターがどのように絡むのかが楽しみでした。

日高：あまねちゃんにローラが水をバシャーってかけるシーンもありました。

茅野：ローラにからかわれるシーンがあって。すごく意外だった。

日高：そう！ こういう時じゃないと見られない姿ですよね。

茅野：あまねとしては『デパプリ』チームだと少し先輩なので、ちょっとリーダーっぽいところがあるんですよね。でも今回はローラが「行くわよ」って全部引っ張ってくれて、「良いなこのポジション」と。

一同：（笑）。

加隈：ましろは結構振り回されている感じ。でもしっかりしているところがあるから、ついていくっていう。

茅野：それもすごく新鮮だなって。

──台本を読ませていただきましたが、ラメールの時も「私についてこれるかな？」という勢いでしたね。頼もしいというか。

日高：「まなつを驚かせちゃいましょう」「一番のりしましょう！」といったセリフがあって、そこはやっぱり変わらずラメールだなって思いました。プーカのことを掴む場面も。

加隈＆茅野：（笑）

日高：のどかやましろちゃんが優しいがゆえに、ローラのギャップがめちゃめちゃおもしろくて。

茅野：ギャップがあるがゆえにディレクションが難しかったよね。

加隈：そうなんです。コントラストが変わるから、二人の見え方と言いますか……。

──当時のまま演じてしまうと、印象が変わってしまうということでしょうか。

茅野：そうですね。映画は戦闘シーンから始まるんです。彼女が空手を習っていることもあって、『デパプリ』テレビアニメのフィナーレは凛々しく演じていましたが、かっこよさ重視で演じてしまうと、強そうなイメージになりすぎてしまう。

「もう少しかわいらしい雰囲気で大丈夫です」といったディレクションをいただきました。周りのメンバーが変わると塩梅がすごく難しいんだなと。ローラは特にそうだよね。

日高：はい！　まなつは何を言っても「どんとこい！」と受け止めてくれて。むしろそれを跳ねのけてくれるぐらいの強さがありますが、のどかちゃんは「包み込んで受け止めます」といった優しい雰囲気だから、強く言ってしまうとローラがキツすぎるイメージになってしまう。なので可愛らしさや優しさをもう少し出すよう心がけました。

対象が変わると見え方も変わるんですよね。それが楽しくもあり、特別感もあるなと思いました。

茅野：この3人は一緒に録れたんですよ。

──アフレコでご一緒できたんですね。

日高：はい、プーカも一緒に。残念ながらのどか（グレース）は、一緒に録れなかったんですけど、先に収録してあったので声を聞きながらアフレコできました。

加隈：優しい声でしたね。

日高：癒されました。

──お声を聞けるのがすごく楽しみです。

茅野：私たちも、ほとんど他の方の声は聴けていないので、早く出来上がりが見たいという気持ちです。

日高：加隈氏が一番いろんな人と掛け合いしてるよね。

加隈：はい。キュアスカイチームに途中から参加しているので、後半はずっと一緒でした。のどかとはラビリンとして掛け合いをしています。それもすっごく嬉しくて。

のどか役の悠木碧ちゃんとテストが終わった瞬間、お互いに「のどかだ」「ラビリンだ」という掛け合いをして（笑）。のどかの声を聞いたら私も自然にラビリンになれました。あと『ヒープリ』のプロデューサーの安見（香）さんが、『ヒープリ』チームの小さいぬいぐるみをみんな分持って来てくれたんです。「一緒だよ」って。それもすごく嬉しかったです。

茅野：安見さんだよね。『デパプリ』も同じプロデューサーなんです。確か感謝祭のパッケージについてくる、プレシャス、フィナーレだけじゃなく、スパイシー、ヤムヤム、ブラぺ、マリちゃんがいるトロフィーのようなアクスタに、メッセージを添えて「みんな一緒にいるよ」と渡してくださって。「1人じゃないよ」と。

──あたたかい現場ですね。

茅野：面白いよね。安見さんがプロデューサーを務められているプリキュアシリーズは、変身する時に絶対に妖精が一緒なんですよ。コメコメとプレシャスも一緒に変身してるじゃないですか。ラビリンもそうだよね。

加隈：そうなんです。安見さん自身もアフレコのたびに、作品のテイストにあうような服を着てくださっていて。

──愛情がすごい！

一同：ねー！

　
加隈：映画の物語の中にはバトルもあるんですけど、「やっぱりプリキュアだな」とほっこりした気持ちを感じながらアフレコすることができました。

日高：一緒に録れなくても前後でちょっとだけすれ違ったりする時に、プリキュアの空気感があるんですよね。「わー先輩！」「やっと会えた！」ってなるのもプリキュア現場ならではですよね。掛け合いの声を聞いて「あ！本物だ」ってなることも（笑）。

それこそ私は、ファイちゃん（キュアサマー／夏海まなつ役・ファイルーズあい）とは前後の収録だったんですよね。前にファイちゃんが録っていてので、「ちょっと早く行ったら会えるかな」と思って、早めにスタジオに入ったら無事会うことができて。「一緒に録れないけど、会えたねー！」と写真を一緒に撮って、お話することもできました。

アフレコが終わった後には、（キュアマジェスティ／プリンセス・エル役の）古賀 葵ちゃんが「聞いてました！　本物だと思いました！」と言ってくれました（笑）。

一同：わーっ！

日高：そういうのが、なんだか嬉しいですよね。『トロプリ』放送中の時にも、先輩たちや新しいプリキュアたちとお話していましたけど、それがずっと変わらず今も続いていて、温かいなって。

──バトンが続いているというか。

茅野：うん、本当に。今回の映画のテーマにも繋がることだよね。ずっと続く絆。

日高：まさに！

茅野：「絆が強いんだな」と私も感じていたんです。「里菜ちゃんが言っていたのはこれか」と、今回の収録現場でも感じました。