秋アニメ『SPY×FAMILY』Season 2｜ベッキー・ブラックベル役 加藤英美里さんインタビュー「ロイドに会った時のベッキーのテンションは、初めて推しに会った時のような感じです」

TVアニメ『SPY×FAMILY』のSeason 2が、10月よりテレビ東京系列他にて放送中です！

『SPY×FAMILY』は、『少年ジャンプ＋』（集英社）で連載中の遠藤達哉さんによるコミックス。2019年3月より連載がスタートし、最新コミックス12巻までのシリーズ累計発行部数が3100万部を突破。

TVアニメは2022年4月より放送がスタート。放送開始と同時に、子どもから大人まで多くの人に愛され、社会現象を巻き起こすほどの人気作品に。2023年はミュージカルの上演、展覧会『SPY×FAMILY展』、そして、12月22日（金）には劇場版公開も決定しています！

アニメイトタイムズでは、TVアニメSeason 2の放送を記念して、『SPY×FAMILY』のキャストにインタビュー。第4弾はベッキー・ブラックベル役の加藤英美里さんです。キャラクターやSeason 2の見どころはもちろん、加藤さんの子どもの頃のお話など、たっぷり語ってくれました。

ベッキーを演じる時に、一番気にかけたのは優しさの伝え方

――『SPY×FAMILY』という作品について、原作を読んだ時の率直な感想をお聞かせください。

加藤英美里さん（ベッキー・ブラックベル役/以下、加藤）： 原作を読んだ時に、絵柄もすごくかわいいし、登場人物もかっこいい、かわいい、癒しが揃っていると感じました。全て揃っている感じですが、『SPY×FAMILY』というタイトルだけ見ると、不穏な感じがします。

でも、中身はとても家族愛に溢れていて、本当の家族ではないんですけど、家族としてそれぞれが一生懸命ふるまおうとする中、お互いのキャラクターのことを思う気持ちがすごく伝わってくるあたたかい作品だなと思いました。

フォージャー家と学校のメンバーもそうですけど、相手に対しての接し方や思いやる気持ちなど、大人になった私が『SPY×FAMILY』を見て、忘れないようにしなくてはいけないと改めて振り返ることもできた作品という印象が残りました。

――キャラクターを演じる際に意識していることや音響監督に言われたアドバイスなどはありますか。

加藤：原作を読んで、ベッキーのイメージというのは自分の中で固まっていました。ただ、初日のアフレコの現場に行って、初めてアーニャ（アーニャ・フォージャーCV：種﨑敦美）の声を聞いて、種﨑さんの演技を見た時に、「ベッキーは大人びた感じでやろうと思ったけど、ちょっと年齢感を下げた方がいいのかな」と感じました。

その辺を悩んで、音響監督さんに「アーニャに年齢感を合わせる感じで、少し幼くした方がいいですか？」と聞いたら、「無理に合わせなくても、そのままで大丈夫です」と言われました。確かに実年齢がアーニャとは違うはずなので、そこまで気にしなくてもいいんですけど、どの程度合わせたらいいのかというすり合わせは、始めに意識したポイントですね。

ベッキーの中で子どもらしいセリフもあれば、モノローグやアーニャに対するツッコミなどは、ちょっと大人びていたりするので、そういうところをうまくバランス取れるようにできたらいいなと思いました。

一番気にかけたのは、ベッキーの優しさの伝え方です。ベッキーが本当は優しい子だというのを私はもうわかっているんですけど、原作を読んだ時にベッキーの第一印象は高飛車な感じで、けっこう表情もキリッとしていることが多いので、アーニャの方に心がいっている読者さんは、ベッキーのことをちょっと嫌な子だなと感じる人も中にはいるかもしれないと思いました。

なので、私は「ベッキーの優しさのニュアンスをうまく伝えられるように」というところを一番気にかけました。

――優しさのニュアンスとは表現の仕方ですか。

加藤：原作を読んだ時に、ベッキーの言葉はけっこう強い時があるんです。お嬢様だからこそ当たり前のように、高圧的なニュアンスのセリフが出てしまうんですけど、それが嫌な感じにとらえられないように、「かわいく、サラッと言えるようにする」というところを一番気にかけました。

その結果、「アニメを見て、ベッキーを好きになりました」と言ってくださるファンの方が周りに多くて、それは本当に嬉しいし、ベッキーの良さが伝わったと思いました。

――『SPY×FAMILY』Season 1からSeason 2に入りますが、加藤さんの中で、ベッキーを演じる際に何か変化はありますか。

加藤：ベッキーの変化というのは、Season 1の時点で大きかったと思います。アーニャだけでなく、お友だち全体に対しても、ベッキーの成長が見られたSeason 1でした。Season 2は女の子としての面がすごく出てきます。原作を読んだ時に、「どう演じようかな」とすごく楽しみにしていました。

子どもだけど、大人びていて、恋愛のことに興味がある。そういうところがかわいらしくて好きなので、たぶん女の子だったら、共感できる人も中にはいるんじゃないかなと思っています。「小学生の頃、恋愛ドラマや恋愛マンガで得た知識を使っているクラスの女の子がいたな」と当時のお友だちを思い浮かべながら、見てもらってもいいかもしれません。