マンガ・ラノベ
『まんがタイムきらら』編集・末永雅弘インタビュー

ワールドワイドを目指す『きらら』の成り立ちと、編集者の楽しさ。大熊先生の取材と学習の賜物によって誕生した『星屑テレパス』編集デスク・末永雅弘さんインタビュー【『まんがタイムきらら』20周年記念】

アニメ化のオファーを受けてから放送されるまでの流れとは?

――『まんがタイムきらら』編集部では、アニメ化のオファーから制作・放送まで、編集部内や作家陣とどのようなやり取りが行われているのでしょうか。また、アニメ化をはじめ、メディアミックス展開において意識していることをお聞かせください。

末永:オファーをいただいてから、まず作家さんにオファーがあったことをお伝えして、作品によっては脚本会議の段階から作家さんにも参加していただきます。

また、アニメの制作会社さんから送っていただいたキャラクターデザインの設定なども、作家さんに監修していただきます。作家さんはただでさえ、多忙を極めているので申し訳ないんですけど、やはり作品を一番理解している作家さんに入っていただくことで、アニメのスタッフさんたちと意思の疎通ができますから。そうすることで、原作側とアニメ制作側が一丸となって、素晴らしいアニメになるように頑張っています。

編集部内のことでいえば、作品の担当編集がメインで動く形になりますが、作品が連載されていない姉妹誌にもカラー広告を載せたり、編集部全体で協力する空気があるかなと思います。

――アニメ化された後も、原作の先生が毎回打ち合わせに参加されたり、収録に立ち合われたり、脚本自体を書かれる方もいるなど深くコミットするケースも多いですよね。

末永:作品によって違うと思いますが、『星屑テレパス』の場合は、大熊先生に脚本会議へ毎回ご出席いただいて、その場で意見をおっしゃっていただいています。

――『きらら』作品は繊細な描写がありますし、雰囲気も大切ですからね。よくアニメの監督やスタッフも原作者の方からアドバイスをもらったり、疑問に答えてもらえるとやりやすいという話を聞きますが、『星屑テレパス』もそうなんですね。

末永:かおり監督やスタジオ五組さんにもこちらの要望や意見を汲み取って作っていただけましたし、原作ファンの方も安心してご覧になっていただいているんじゃないかなと思います。

今後も『きらら』らしさを大切に。変わらない部分と変わっていく部分を見守りながら楽しんでください

――改めて、『きらら』作品がたくさんの方に、長く愛される理由はどこにあると思われますか?

末永:「かわいい子たちを題材にした癒される漫画」とよく言われていますが、事実、現実社会で疲弊した方たちにとって、女の子たちの優しい日常は癒しになっている部分はあると思います。

ただ、それだけではなくて。『まんがタイムきらら』の創刊20周年企画として、「わたしのイチオシきらら」と題して、読者の皆さんから連載していた作品から好きな作品を選んでいただいて感想文を送っていただきましたが、その感想文を読ませていただくと、「夢に向かって進む女の子たちから勇気をもらった」とか「ツライ境遇にある時、自分も頑張ろうと思えた」という感想が多くて。

一見するとか弱い女の子が頑張る姿はただ癒されるだけでなく、勇気や活力も与えてくれるところが魅力に繋がっていると思うので、そういう部分は今後も大切にしていきたいです。

――『けいおん!』のように、2~3世代に渡って愛される作品が今後も出てきそうですね。実はいろいろなアーティストにインタビューしてきた中で、『けいおん!』を見て、「楽器を始めた」とか「バンドを始めた」という方も結構いました。

末永:「わたしのイチオシきらら」でも、現役の高校生の方で「最近、『けいおん!』を見ました」という方もいらっしゃって。ずっと愛していただいている方だけではなく、新しいファンの方が増えていったり、今後も何かの原動力になってもらえたら嬉しいですね。

 

――『まんがタイムきらら』20周年企画の今後の予定をお聞かせください。

末永:創刊15周年を記念した『まんがタイムきらら展』という展示イベントを2018年に東京、2019年に大阪、2020年に新潟、2021年に名古屋で行わせていただきましたが、20周年を記念して再び東京で開催します。

詳細はこれからの告知をお待ちいただければと思いますが、『きらら』の歴史を感じていただける展覧会になっていますので、ぜひ足を運んでいただけますと幸いです。

――では、皆さんへメッセージをお願いします。

末永:20周年を迎えられたのは、これまで応援してくださった読者の皆さんのおかげだと思っています。これからの『きらら』は変わっていく部分、変わらない部分があると思いますが、今後も応援していただけますと嬉しいです。

星屑テレパス コミック情報

第4巻発売中
990円(税込)

まんがタイムきらら展

 

『星屑テレパス』作品情報

星屑テレパス

あらすじ

女子高生たちが宇宙を目指す“青春ロケットストーリー”

まんがタイムきらら(芳文社)で好評連載中の大熊らすこ氏の4コマ漫画「星屑テレパス」は、

人とのコミュニケーションが苦手な女子高生の小ノ星海果は自称宇宙人の明内ユウと出会い、

なんと宇宙を目指す約束をする。そして副学級委員長の宝木遥乃や不登校気味の雷門瞬たちとの出会いの中でロケットを作ることになり──

女子高生たちがロケットを作って宇宙を目指す"青春ロケット"ストーリー!

キャスト

小ノ星海果:船戸ゆり絵
明内ユウ:深川芹亜
宝木遥乃:永牟田萌
雷門瞬:青木志貴
笑原先生:高森奈津美
小ノ星穂波:羊宮妃那

(C)大熊らすこ・芳文社/星屑テレパス製作委員会
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