音楽
超学生が6人のボカロPとコラボしたEP「MAR6LE」への想いを語る/インタビュー

6人のボカロPが“ヴィラン”をモチーフに楽曲制作! みなさんの“推しヴィラン”を見つけてほしい――超学生さん メジャー初EP「MAR6LE」リリース記念インタビュー

 

「オーバールック」はアナログ寄りの低音中心な音と、キャッチーな歌詞のバランスが秀逸

――5曲目の「オーバールック」も新曲ですね。ディスコソウルなムードのダンスチューンで。

超学生:この曲はちょっと異質なんですよね。てにをはさんはやりたいこともできることもすごく広くて、ご自身もやりたいことに必死で追いつこうとしている方で。てにをはさんのXのスペース(配信機能)を拝聴していても、「1日中音楽のことを考えているんだろうな」と職人気質なところがあるなと僕は思っていて。なのでお願いした時にどんな曲が上がってくるのか、とても楽しみにしていました。

「オーバールック」は超学生にたくさん寄り添っていただきつつ、ヴィランキャラクターを使ってこういうことをしたいんだなというのがひしひしと伝わってくるような1曲になっています。でも他の曲のようにキャッチーさもしっかり含まれているんですよね。てにをはさんのおもしろいところは楽曲の持っているパワーと、歌詞でやっていることのミスマッチさがすごいんです。

この曲だとエレキベースをメインに重く進んでいって、割とアナログ寄りな音で低音中心に構成されていて、サビでもポップな盛り上がり方はしないんですが、歌詞だけに注目すると「頭をシェイクシェイク」ですから。そのバランス感覚が独特で、超学生的にも「歌ってみた」でそういう曲を選ばせてもらうことが多いので、このEPの中で一番いろいろな歌い方が浮かんだのが「オーバールック」だったんじゃないかなと思います。

――曲名は「見落とす」という意味ですが、歌詞を読むと「なるほどな」と腑に落ちました。

超学生:そうですね。MVもかなり攻めているので楽しみにしていてください。

 

 

「Abyss-Over」は『デュエル・マスターズ』の要素を詰め込めるだけ詰め込んだ曲

――冒頭でも少し触れましたが、EP最後の「Abyss-Over」はかなりアッパーで、カッコいい曲ですね。

超学生:今回の『デュエル・マスターズWIN 決闘学園編』は主人公そのものがヴィランという特異なケースになっているので、烏屋茶房さんをはじめ、皆さんと相談したところ、「歴代のキャラクターを入れましょう」ということになりました。

烏屋茶房さんもこれまでのヴィランキャラクターをたくさん見ていただいて、歌詞全体にも『デュエル・マスターズ』の要素を詰め込めるだけ詰め込もうと。ヴィランキャラクターにフィーチャーした曲でありながら、輝きを放った歌詞になっているのは、烏屋茶房さんが持つメジャーさやキャッチーさが出ているからかなと思っています。

――この曲は他の収録曲と違って、アニメの王道感があるシンプルな楽曲になっていますね。

超学生:そこもまた新鮮なのかなと。最近のアニソンでは、王道な曲はあまりないと思うので、今回自分が歌わせていただけたことは、とてもいい経験になったと思います。

――6曲通して聴いてみた時、怪しい建物の前で、ピエロみたいな人が「悩みや不安、怒りを持っている方はいませんか?」と呼び掛けていて、入ってみたらいろいろなアトラクションがあるけど、どれにも悲哀や怒り、狂気が感じられて。気が付いたらあっという間に出口に立っていて、あまり記憶がないまま立ち去る人の影は悪魔らしき人が笑っている、みたいなイメージが浮かびました。

超学生:おもしろい視点ですね。それはたぶん各曲がそれぞれ持っている信念が重くて、深いところにあるから、聴く人によってはまるで人生相談を受けているかのように感じるのかもしれないですね。

――あと超学生さんといえば“ガナリヴォイス”が特長ですが、このEPを聴いていると体や心がどんなに疲れていてもパワーがみなぎってきて。まさに強めのエナジードリンクのような。

超学生:そうなんですか? 「歌ってみた」では、「歌声で殺される」という感想が多いのに(笑)。ボカロPさんとのコラボで逆のエネルギーが生まれたのかもしれません。

――改めて、このEPの聴きどころのご紹介をお願いします。

超学生:個人的には、収録曲の音作りがそれぞれ全然違うのがおもしろいなと思っています。通勤や通学で使っているヘッドホンやポータブルスピーカーなどで聴いていただく時、音に注目していただくとより楽しんでいただけるかなと。

あとボカロが好きな方は、ボカロPさんが持っているヴィラン感を聴くことができるEPになっていますので、超学生のヴォーカルで良ければぜひ、いろいろなヴィラン感を味わってみてください。

 
 

タイアップ曲を歌うのは大きな夢の1つであり、「恩返し」

――初回生産限定特典として、『デュエル・マスターズ』のオリジナルイラストプロモカードが付くのはすごいですね。

超学生:自分が『デュエル・マスターズ』のカードになることなんて、まったく想像もしていなかったので、本当に嬉しかったですし、フレーバーテキスト(カードの下に入っているセリフ)も僕が提案したものをそのまま採用していただきました。

元々あるキャラクターカードの絵柄を僕にしていただいて、元のカードをどれにするのかも選ばせていただいたので、かなり僕の要望を取り入れてくださったカードになりました。本当に幸せな経験をさせていただきました。『デュエル・マスターズ』ファンの方にもレアカードとして大切にしていただければと思います。

――豪華版には、2ndワンマンライブのフォトブックとブロマイドが付いてきますね。

超学生:豪華版の2nd ONE-MAN LIVE PHOTOBOOKには、ライブの写真がたくさん掲載されています。デザイン的にもダイナミックなことをたくさんしていただいたので、ページを開いたらそのままライブの世界に入れるような一冊になっています。配置や掲載する順番にもこちらの要望を取り入れていただいたので、ぜひお手にとっていただけたら嬉しいです。

――更に2連アクリルキーホルダー3種も!

超学生:キャラクターに要素となっているパーツ……例えば「ヒス」だったら白髪のあのキャラクターと薬があったらいいかなと思って。要望を出したら叶えていただきました。実物を見たら想像したよりも一回りも二回りも大きいし、色もきれいに印刷されていたので、僕の要望を上回るような特典になりました。ぜひおでかけの時に付けていただいて、どんどん超学生ファンだとアピってください(笑)。

――音源だけでなく、特典もすごいボリュームですね。

超学生:そうですね。1stアルバム「超」の時もそうですが、「こんなに特典を付けて大丈夫かな」と心配になるくらいで(笑)。でもアルバムが出ること自体が大きなイベントだと思っているので、思い出になるといいなと思って、たくさん特典を付けさせていただきました。

 

 

――これまで『仮面ライダーBLACK SUN』の主題歌「Did you see the sunrise?」やアニメ『カワイスギクライシス』のOP曲「スペースキャットビッグバン」など、タイアップ曲も担当されていますが、タイアップ曲を歌うことの意味や、どのように向き合われているのかをお聞かせください。

超学生:僕自身、純粋なオタクで、昔からアニメやマンガにたくさん救われてきたので、制作に少しでも携われたらいいなと思っていました。その夢を今、たくさんの方のおかげで叶えさせてもらっているので、タイアップ曲を歌う意味をあえて言うなら「恩返し」でしょうか。主題歌やテーマ曲はアニメの雰囲気を彩る要素の1つになると思うので、マンガやアニメにお世話になった分、今度は自分がその役割をしっかり果たせたらいいなと。

過去のアニメを思い出す時、主題歌も一緒に思い浮かぶと思うので、皆さんにとって、いい思い出になればいいなと、いつも全力で取り組んでいます。タイアップ曲を歌うことは僕の夢の中でも大きなものになるので、今後もいただけるように頑張りたいです。

――アニメイトでのインタビューですので、そちらに関連した質問も。アニメイトには行ったことがありますか? 

超学生:高校生の時に初めてバイトをするようになって、自由に使えるお金ができて。『鬼滅の刃』の伊之助が好きなので、伊之助の推し香水(「鬼滅の刃 フレグランス 嘴平伊之助」)を買いたいなと思ったんですが、ネットで購入すると匂いがわからないし、店舗でなら試すことができるということで初めて行きました。そのときにいろいろ見て回りましたね。

あとは、『にじさんじ』の方と仲良くさせていただいているので、パネルを撮影して「見たよ」と送ったりしています。

――もしアニメイトを1日自由に使えるとしたら?

超学生:アニメイトで脱出ゲームをしてみたいです。脱出ゲームが好きなので、ゲームマスターをさせていただいて、オタクの皆さんにアニメイトから脱出していただくという(笑)。あとはパネルの展示もしていただけたら、すごく光栄です。推し香水を作ってもらうのもいいかも。Geroさんや蛇足さんなど他の歌い手さんにも参加してもらって、「大人セクシー」シリーズを(笑)。この記事を読んでくださった偉い方、ぜひ前向きにご検討ください(笑)。

 

 

ラジオやYouTubeでも精力的に活動中! 楽しみながら登録者数を伸ばしていきたい

――現在、パーソナリティを務めるラジオ番組「超学生の仮面を脱ぐ夜」が放送中ですが、どんな番組ですか?

超学生:深夜ラジオテイストで、ディープなこともたくさんしているし、リスナーさんからもディープなお便りがたくさん届いています。普段の超学生の動画や楽曲を聴き切ったという方が「何か新しい要素はないかな」という時に聴いてほしいコンテンツです。超学生の新要素開拓用にチェックしてみてください。また、深夜ラジオのテイストが好きという方や、深夜に何か音が欲しい方にも聴いてもらえたらと思います。

――今インタビューしていても、言葉の情報量が多く、テンポよく話されるので、ラジオパーソナリティにピッタリだなと思っていました。

超学生:本当ですか? 最近、作家さんと「ラジオは難しいね」という話をしていて。ガッツリFMラジオしてくださいと言われたら、頑張ってそれっぽいこともできなくもないけど、みんなが求めているのはそっちの方向ではなく、割とリラックスしたダウナーなしゃべり方を求めているんじゃないかなという話になり、そっちを目指した回もあったりして。収録なので、まずかったらカットしてもらえばいいかと、まだまだ挑戦中の身です(笑)。そんなにガチガチに作られたラジオ番組ではなく、自由にやらせてもらえる部分がたくさんあるので、「素の超学生」というより「こんな超学生もいるんだ」という声をたくさんいただいています。

 

 

――アーティストとしての今後の目標や展望などをお聞かせください。

超学生:まずはこのEPを皆さんに聴いていただくために頑張ろうと思います。あと今年はYouTube投稿を頑張ろうというテーマもあります。毎週木曜日に動画を上げていて、いろいろなジャンルを歌っているので、興味が湧いたら聴いていただけたら嬉しいです。

公式YouTubeの登録者数100万人を目指していますが、(伸ばすための活動ではなく)結果的に登録者数が伸びるような活動をしていきたいと思っています。いい意味で、こだわりや制約を捨てようと思っているので、皆さんからのリクエストもいただきたいですし、思いついたらいろいろやるので、どんどんリクエストやアイデアをお待ちしています。

――あくまで、楽しみながら登録者数を伸ばしていく方向で。

超学生:「歌ってみた」は、本当に趣味というか、好きだからこそやっているんです。皆さんにも楽しんでいただけたら嬉しいです。

――最後に、皆さんへメッセージをお願いします。

超学生:普段から僕のことを見ていただいたり、楽曲を聴いていただいている方は熱量が高い方が多くて、いつも大変ありがたいなと思っています。この記事を読んだり、実際にEPを聴いて感じたことを送ってくださると僕や制作陣みんな嬉しいです。僕のファンの方はニッチな投稿を送るのが好きなようで、僕もそういうタイプなので楽しみにしています。

この記事で僕のことを初めて知ってくださった方には、今回のEPはヴィランキャラクターがコンセプトになっているので、各曲のヴィランキャラクターのモデルを推測してみたり、アニオタの方が「おおっ!?」と思える要素も入ってたり、『デュエル・マスターズ』とのコラボもあったりと、アニメファンの方にも楽しんでいただける要素が多いので、ぜひ聴いていただきたいです。EPを聴いて、推しキャラを見つけるつもりで楽しんでみてください。僕の推しは「ファントム」の主人公です。

MVが公開されている曲は、映像も見ていただくとより楽しみが広がるはずです。いつも応援してくださる方も、初めましての方も、今後ともよろしくお願いします。


 

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