春アニメ『ゆるキャン△ SEASON3』各務原なでしこ役・花守ゆみりさん、志摩リン役・東山奈央さん、土岐綾乃役・黒沢ともよさんインタビュー|音と匂いがキケンなアフレコ現場。シェフ東山がスタジオで振る舞ったニクいアイツ
綾乃とリンは正反対なタイプの猫?
──黒沢さんにお伺いしたいのですが、改めて綾乃がどういうキャラクターなのか、加えて表現する上で意識したことがあれば教えてください。
黒沢:ゆるいギャルです。
一同:(笑)。
黒沢:最初からバイクに乗っていたこともあって、リンちゃんのツーリングに非常に興味を持っていて、(山梨まで)行けたらいいなって思っています。演じる時に意識したこととしては、リンちゃんの声がとにかく小さくて繊細なんですよ。今まで収録のときに、同じ空間にいてもなでしことしかしゃべっていなかったのが、リンちゃんとしゃべるようになって。今までの雰囲気を踏襲しながら、一緒にいる人によってトーンが変わってくるのを演じ分けつつ、でもキャラはぶれないように。大きい声はそんなに出さないけども、近めの距離感で、弾けるところは弾けるといったトーンは、特に気をつけながら収録をさせていただいきました。
あとすごく個人的なこととしては、収録の音声量が小さいので、リンちゃんと2人のシーンで一番緊張しました。リンちゃんのセリフの時に台本をめくると絶対にマイクがノイズを拾っちゃうので、タイミングに気をつけながら収録するという洗礼を受けました(笑)。
東山:本当にリンはね~。自分でしゃべっていてもよく聞こえないです(笑)。
黒沢:そうだったんだ!
東山:でも不思議なことに、自然の静かな感じの中で、2人やソロでコショコショしゃべってる感じがちょうどよくなるんです。掛け合いをする相方たちは大変なところもあるとは思うんですけど、静か~にアフレコしてる感じなんですよね。
黒沢:楽しかったです。
──お二人は綾乃にどんな印象をお持ちですか?
花守:猫のような女の子です。軟体動物なんだろうなって。
東山:私は風のような子だなって思う。
花守:芯の部分は変わらないけど、人によっていなし方が変わる。悪い女よな(笑)。懐に入ってくるのがすごい上手なんだろうなって。でも、なでしこをすごく好きでいてくれて、私も大好き。トーン的にはちょっとリンちゃんに似ているところもあると思っていたけれど、2人が会話しているところを聞いて、ダウナーな感じだけれども、全く反対のところにいる2人だとは思った。
黒沢:私は隙のない女(リン)と、隙しかない女(綾乃)だと思っている。
花守:でも自分で隙を作ってるじゃん(笑)。アヤちゃん隙作ってそうじゃない?
東山:逆に隙とか考えてなさそう。考えてやってるわけじゃなくて、ありのままというか、生まれ持っての天性。
花守:モノローグなさそうだもんね。
東山:私も動物で例えると、リンも綾乃も猫っぽいと思うけれど、不思議なことに綾乃はなでしこを振り回すんだけど、リンはなでしこに振り回される。何か絶対的に違う属性を持っているんだよね、似ているようで。
花守:最初は遠巻きなんだけど、だんだん心を開いてくれるタイプ。ご飯がほしい時にすごい足元に来て「私が一番かわいいわよ」ってアピールしてくるのに、ご飯あげた瞬間「ありがとう、じゃ」って(笑)。
黒沢:そんなそっけない?(笑)
花守:掴みどころがないけど、ちゃんと積み上げていってる感じのある猫ちゃんな気がする。
東山:普通、2回ぐらいしか会ってないのに、いきなりツーリングキャンプには誘えないですよ。いくら意気投合しているとはいえ、急に一緒に遠出しようなんて……。気持ちに素直なんだね。
黒沢:初めて会って、その次がいきなりツーリングキャンプ行こうよって。
花守:心の距離の詰め方が早い。リンちゃんはすごく慎重で、どこからどこまで友達なのか、「なでしこはこれでよかったんだろうか」って考えてくれるタイプだけど、アヤちゃんは「よしやろう」って思うがまま。
黒沢:「だって一緒にココア飲んだじゃ~ん」みたいな。そういうところでたぶんギャルが出るんですよ。