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アニメ『ボボボーボ・ボーボボ』芝田浩樹監督インタビュー

TVアニメ『ボボボーボ・ボーボボ』シリーズディレクター・芝田浩樹氏インタビュー|20周年を迎えて増していく作品人気は予想外!? 「ボーボボのファンは、刺激的な何かを浴びてしまっているかもしれない」

 

作品に登場する名曲は、全て演出の仮歌が元になっていた!

ーー今回の「春マン!! 2024」の収録のように、当時もアフレコ現場に立ち会われたと思いますが、その中で印象に残っていることはありますか?

芝田:時々、キャラクターが歌うシーンが出てくるのですが、当然キャストさんに歌ってもらわないといけないので、ディレクションできるよう、まずは自分やその話の演出さんが歌の練習をしていました。アニメーションも、一旦その話の担当の演出さんが歌えるように作っておいて、現場でキャストさんに歌ってもらうという流れだったんです。

最初は大変でしたが、制作に慣れてきたことや、キャストさんが面白く歌ってくれることもあって楽しみになっていきましたね。でも、楽曲を作るときには、歌を付けない予定の劇伴曲に原作のセリフを乗せていく作業だったので、そこも難しかったです。なんとか歌える形にして子安さんや小野坂さんにお渡ししたものの「尺が合わない」と言われたり(笑)。

あと歌のアフレコは、他のシーンを撮り終わったあとやることが多かったですね。NGが繰り返し出て長引く可能性もあったので。

ーー演出さんたちで作られていたんですね。隅々まで熱意が凄い……!

芝田:ただ、ボーボボと田楽マンが融合した田ボちゃんが歌う「マジカル☆ガール 田ボちゃんのテーマ」では、(田ボを演じる)國府田マリ子さんが歌ってくださるので、ちゃんとそれ用の曲を作っていますよ(笑)。他は全部劇伴の音楽から引っ張ってきて作りました。

 

 

――制作の中で、楽しかった瞬間はありましたか?

芝田:試行錯誤して作ってアフレコの現場に行き、声が乗ったものをダビングして、そのダビングの際にも効果音で遊ぶこともあったんです。効果を担当されていた方が、毎回面白いアイデアでやってくれたので「そう来たか〜!」とワクワクしたり。作品がどんどん立体的になり、仕上がっていく工程に立ち合っているときやっていて良かったなと実感しました!

ーー改めて『ボーボボ』の出演キャストのみなさんの魅力について、芝田さんはどのように捉えているのでしょう?

芝田:皆さん、とにかくチームワークが凄いです。だからこそ楽しい。子安さんは先ほどのインタビューで、スタッフ陣が真面目過ぎて笑っていなかったとお話されていましたけど、アドリブが多い方も沢山いらして、それがそのまま使えるか悩んでいる様子を記憶されていたのでは?現場なのにショー感覚で僕は本当に楽しかったんです。

他の演出家たちも未だに「『ボーボボ』のアフレコは楽しかった」って言っています。(田楽マン役の)金田朋子さんとか、ご自分でコントロールされているのか疑問になるくらい、思わぬ方向に突き進んでいく時もあって(笑)。それを子安さんや小野坂さんが手加減なしにツッコんだりと楽しい現場でした。

ーー子安さんも「ただ、アフレコが楽しかった」と仰っていました。

芝田:テレビ的に言っちゃいけないことをアドリブで仰ることもあるので、それは聞き逃さずにストップをかけたりもしましたけど(笑)。

ーー気が抜けない現場ですね(笑)。お芝居の方のディレクションはほとんどなかったと伺いました。

芝田:そうですね。画を見てもらって、自由気ままにやってもらいたかったので。本当にアドリブ部分をやりすぎないようにしたりとか、重要なシーンではディレクションをしたことはありましたが、そういった箇所以外で口を挟むことはほとんどなかったと思います。

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西暦2024年。地球は様々なアニメ・マンガなどエンタメコンテンツが次々と生まれ、矢継ぎ早に新しいブームを作り出す時代を迎えていた。アニメ・マンガの歴史の中で燦然と輝き、現在も語り継がれる不条理なギャグマンガがあった。それが澤井啓夫原作の『ボボボーボ・ボーボボ』(集英社ジャンプコミックス刊)である。読者・視聴者の心を掴んで離さない"それ"は、時代を経るごとに輝きを増し、現在では伝説的な作品となった……。そして昨年、TVアニメ放送開始から20周年となり、グッズ展開やコラボ企画などで盛り上がりを見せた『ボーボボ』が、今度は集英社春のマンガ祭「春マン!!2024」に登場!ボーボボ、ビュティ、首領パッチが「春マン!!2024」を盛り上げるべく、本企画のCMに出演。アニメイトタイムズでは、そのCM収録現場にお邪魔させていただき、収録を終えたばかりの子安武人さんにインタビュー!ボーボボを演じた直後という、かなりカロリーを消費した状況の中、子安さんに放送当時の思い出や、収録現場について深堀りさせていただきました。子安さんが"相棒"と語る小野坂昌也さんとのお話、ボーボボという異色なキャラを演じる胸中、NGなしのアドリブ合戦になっていた...

 

『ボーボボ』の面白さの根源は、偉大な澤井先生のセンス

ーー芝田さんが思う『ボーボボ』の面白さとは、どのようなところでしょうか?

芝田:難しいですね(笑)。わけがわからないんだけれども、なんとなく体のどこかをくすぐるような言葉や音の響きが、直感的にハマることがあって。流れに関係のないセリフを絶叫したり、生理的に無理だと思ってしまうことでも、なぜか笑えるように表現してきたり。やっぱり原作の澤井先生のセンスなんでしょうね。

ーーその澤井先生のセンスがあって、この令和でも『ボーボボ』が親しまれているわけですから。

芝田:どうして今の時代にも人気があるのかは、私には明確に分かりませんが、「小さい頃に見ていました」というファンの方の声が多いので、もしかしたら放送当時の幼い頃に『ボーボボ』から刺激的な何かを浴びてしまって、それが未だに好きでいてくれる方の中に残っているからじゃないですかね(笑)。

だからこそ、未だに今回のような企画をやってくださっているのかなと。なんで20年経って新しいグッズが出たり、アフレコをするんだろう……(笑)。他の作品だとあまりないんですよね、リメイクでもしない限り。当時は視聴率は悪かったし、モノは売れないって言われていた作品なのに、どうして?って(笑)。今のほうがいろんな商品が出ている印象すらありますから。

ーーアパレルや玩具などひっきりなしにリリースされていますよね。

芝田:よく企画が通るな〜と(笑)。

ーー(笑)。そう考えると『ボーボボ』は稀有な作品ですよね。

芝田:そうですね。ただ、どんな理由でも、20年も昔の作品をずっと愛していただいて、こうやって思い出していただけるのは、とても幸せなことですね。

 

春マン!!2024

「春マン!!2024」特設サイト

 

『超ハジケステージ☆ボボボーボ・ボーボボ』

 
「ボーボボ・ボーボボ」の舞台化が決定!
舞台「超ハジケステージ☆ボボボーボ・ボーボボ」が10月に東京・シアター1010で上演されます!
脚本・総合演出を務めるのは「モブサイコ100」シリーズや「体内活劇『はたらく細胞』」を手掛けた川尻恵太氏(SUGARBOY)!
続報は舞台公式アカウントにて発信予定!
https://twitter.com/bo_bobo_stage

 

作品概要

ボボボーボ・ボーボボ

あらすじ

300X年地球はマルガリータ帝国に支配される時代を迎えていた。
マルガリータ帝国皇帝ツル・ツルリーナ4 世は己の権力の象徴として
全人類をツルツルボーズ頭にすべく全世界で毛狩り隊による“毛狩り”を開始した。
そんな時代に毛の自由と平和を守るためマルガリータ帝国に立ちむかう1人の男がいた。
その男の名はボボボーボ・ボーボボ
鼻毛真拳の使い手ボーボボはビュティ、首領パッチらとともに毛の平和のため(?)旅にでる!!!

キャスト

ボーボボ:子安武人
ビュティ:野中藍
首領パッチ:小野坂昌也
ところ天の助:園部啓一
ヘッポコ丸:進藤尚美
ナレーション:太田真一郎

(C)澤井啓夫/集英社・東映アニメーション

 

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