2.5次元
『スクールアイドルミュージカル』舞台とドラマで繋がる唯一無二の世界観/キャストインタビュー

『スクールアイドルミュージカル』舞台とドラマで繋がる唯一無二の世界観|堀内まり菜さん、西葉瑞希さん、山内瑞葵さん、里菜さんインタビュー

ラブライブ!シリーズ初のミュージカル作品として、2022年に初演が行われた『スクールアイドルミュージカル』(以下、『スクミュ』)。2023年には追加公演、翌年には2024年公演、同11月からは本作をもとにした実写ドラマ(全6話)が放送されるなど、人気を博してきた『スクミュ』が今年、ドラマ版に出演したキャストも加えた新たなメンバーで、2025年公演が2月に東京、4月に大阪で上演されます。

本作は、兵庫と大阪に位置する2つの伝統校――芸能コース選抜アイドル部の活躍でブランド化に成功した大阪・滝桜(たきざくら)女学院と、昔ながらの進学校である兵庫・椿咲花(つばきさくはな)女子高校を舞台に、両校の理事長の娘である椿 ルリカと滝沢アンズを中心に織りなす、オリジナルストーリーです。

今回、アニメイトタイムズでは、初演から毎回出演している堀内まり菜さん(椿 ルリカ役)と西葉瑞希さん(滝沢アンズ役/若槻ミスズ役 ※2025年公演ではWキャスト)、そしてドラマに出演し2025年公演でも舞台に立つ山内瑞葵さん(天草ヒカル役)、里菜さん(鈴賀レナ役)にインタビュー。『スクミュ』の魅力や思い出、ラブライブ!シリーズとの出会いなど、たっぷり語っていただきました。

 

ただ“観る”のではなく、“参加している”没入感は『スクミュ』の魅力

──2022年の初演からこれだけの人気を続けているのは本当にすごいですね。2025年公演の話の前に、まずは初演当時の心境や思い出などをお聞かせください。

堀内:私自身、ラブライブ!シリーズのファンでしたから、最初にオーディションの案内をいただいたときは「ラブライブ!シリーズがミュージカルになるんだ!」と驚きました。どんな作品になるのかワクワクしたのを今でも覚えています。ご覧いただいたの方々に楽しかったと言ってもらえるかな?とみんなで模索しながら稽古していたのを思い出しますね。

西葉:作品が大きすぎて、私はオーディションを受けたこと自体忘れていたんです。どうせ受からないと思って(笑)。「受かったよ」と言われても、「なにが?」と聞き返したぐらいでした。ラブライブ!シリーズがオリジナルミュージカルになるのは私もビックリで、情報解禁の日はすごく緊張しましたね。

実際に公演が始まると、私が想像していたよりも多くの方が何度も何度も劇場に足を運んでくださいました。今までの活動では知り合えなかったお客さんに知り合えるきっかけにもなりましたし、頑張って良かったなと思います。

堀内:改めて思うのは、初演の頃に好きになってくださった皆さんの応援があるから、こうして何度も公演が出来ているんだなって。それをしみじみと感じています。

 

 

──当時のネットでの反応を再度見てみたら、やっぱり皆さん最初は不安もあったみたいで。印象的だったのは、観たあとに「ちゃんと『ラブライブ!』だった」と言っていた人が多かったんです。そういうファンの言葉も含め、周りの反響はいかがでしたか?

堀内:舞台上に立っていて、こんなにお客さんの熱量が手に取るように伝わる経験って、なかなかないんです。初演だった大阪公演の千秋楽で、お客さんと一緒に「君と見る夢」を合唱したんです。そのときの皆さんの声量で劇場が震えたこと、その波動を通して得た感動は忘れられない瞬間ですし、私の心にずっと灯り続けている熱でもあります。それはこれからもずっと絶やさずに、燃やし続けていきたいです。

西葉:私が演じたミスズは難しい役どころでもあったので、皆さんに観せるまではすごく不安でした。でも、いざ初演の幕が開いたら反響が大きくて。「ミスズ部長〜〜」と心に刺さってくださった方がたくさんいたことに安心しましたし、活力にもなりました。『スクミュ』が作る世界観を信じ、演じて良かったなとすごく思いました。

──ミスズは良くも悪くも人間味があるというか、特に前半は誰目線で観るかによって感じ方が大きく変わるタイプですからね。

西葉:本当にそうですね。受け入れてくださってありがとう、って思いました。

──里菜さんは初演をご覧になったとお聞きしました。

里菜:はい。実は私も『スクミュ』のオーディションを受けていたんですよ……その時は落ちてしまいましたけど(笑)。初演を観に行ったら、演技はもちろん歌って踊る姿もすごくいいなと思って、純粋に羨ましい、私もこんなにキラキラしたいなと感じました。なので、今回自分が初演で観たあの『スクミュ』に出られると知り、「あのキラキラを自分も表現できるようになれるんだよ」って、当時の自分に伝えたいです。

──山内さんはいかがですか?

山内:私は2023年の公演をAKB48で同期の浅井七海ちゃん(皇 ユズハ役)と佐藤美波ちゃん(三笠マーヤ役)が出演していたので、観に行かせていただきました。客席で観ていて、ステージから溢れるひとりひとりの個性や歌声のパワーにすごく元気をもらって感動したのをすごく覚えています。

──ラブライブ!シリーズってアニメでも急に歌うというか、劇中のライブシーンが印象的ですから、ミュージカルとの親和性はもともとあったのかもしれないですが、改めて『スクミュ』の魅力についてはどう感じていますか?

堀内:『スクミュ』ってただ劇場で“観る”だけじゃなく、お客さんも気づいたら“参加している”没入感がすごくあると思っているんです。もちろん、たくさんの楽曲があり、メンバーが目の前で歌って踊る姿を観られる魅力もありますが、スクールアイドルが誕生する瞬間を目撃できる体験はほかでは味わえないというか。スクールアイドルたちがひとりひとり道を切り開いていく過程を一緒になって応援し、自分も物語に入っているような感覚は、『スクミュ』でしか得られないものだと思っています。物語が始まるときの“心の栄養素”を感じてもらえたら嬉しいです。

西葉:アニメだと絵の素晴らしさもあると思いますが、ミュージカルや舞台では、それを照明などで補完しているところがあるんです。私たちがお芝居する生の息遣いや歌、ダンスを、照明の美しさでより臨場感たっぷりに表現しているんですね。

ラブライブ!シリーズのファンで初めて観劇した方もたくさんいらしたと思いますが、そういった方々がハマってくれたのは、照明や音響を含めた総合芸術としての力があったからかなと思います。舞台をよく観る方も初めての方も、シンプルに舞台を楽しめるのも『スクミュ』の良いところです。

 

 
山内:あとは、やっぱりそれぞれの個性ですよね。ほんわかした子もいればサバサバした子もいて……個性が本当に豊かで際立っているので、公演を通して“推しメン”を見つけられるミュージカルになっていると思います。

里菜:ミュージカルって、人が“なまもの”としてやっているからこそ伝わるものがあると思うんです。毎回の公演での空気感や伝わるものってちょっとずつ違いますし、そういう意味で『スクミュ』は毎回違ったキラキラ感をお届けできるのも魅力だと思います。

 

理事長たち2人も『スクミュ』の大きなポイント

──山内さんと里菜さんは先日まで放送されていたドラマに出演されていましたので、ドラマ版の魅力や演じた感想などをお聞かせください。

山内:ストーリー自体はミュージカルと同じではありますが、ドラマになることで突然歌が始まることがなくなり、よりリアルな世界観で親近感のある物語になっていると思います。ドラマではお芝居もナチュラルなものになりますが、ずっと愛されている『スクミュ』のパワーをドラマでも出せるように意識して撮影しました。まだ観ていない方には、キラキラ感は失わずによりリアル感の強まったドラマ版もぜひ観て欲しいですね。

里菜:私も、『スクミュ』をより日常に近づけたもの、それが今回のドラマで表現されているとすごく感じています。突然歌が始まるのはミュージカルの良さでもありますが、ドラマはドラマだからこそ、ルリカとお母さん(理事長である椿 マドカ)とのやり取りもすごく鮮明に描かれていて。ドラマで初めて観る方も、ミュージカルで内容を知っている方も楽しめるものになっているので、おすすめです。ミュージカルに行く前に観たら、ここはこういうシーンだと前知識を入れられる内容でもありますよ。

──堀内さんと西葉さんはドラマをご覧になっていかがでしたか?

堀内:里菜ちゃんが言ったように、ドラマは日常に寄り添っていて、よりリアリティを感じると思いました。それに、ドラマのBGMとしてミュージカルの楽曲が使われているんです。ミュージカルでは歌っていた楽曲が会話をしている後ろで流れているとか、すごく面白いなと思いました。両方知っている人間からすると、こういう見せ方があるんだと、『スクミュ』の世界がより違ったカラーで見えてきて楽しかったです。

西葉:ミュージカルの楽曲がドラマ版で使われていることは、相乗効果にもなっていると思います。ミュージカルを知っている人なら「あの曲だ!」となりますし、ドラマを観てミュージカルに来てくださる人は「聴いたことがある!」となりますからね。ドラマとして、よりナチュラルでリアルなお芝居にしつつ、ちゃんとミュージカルを大事にしてくださっているのも感動しましたし、オープニングもすごくテンションがあがりました。

──ストーリーは舞台もドラマも共通です。2つの高校の対比というか、両校が絡んでいく様も面白いと感じましたが、ストーリーの印象や注目ポイントをお聞かせください。

堀内:「勉強をずっと頑張ってきたルリカに憧れのアイドルができて、そのアイドルが自分の学校に転校してくる」という展開に、私はまず感動しました。現実ではなかなか起こり得ないというか、この先どうなっていくんだろう?ってワクワクがありますよね。

西葉:理事長の2人(椿 マドカ、滝沢キョウカ)も結構ポイントだなって思います。複数回観られる方は、理事長を主人公として観る回があってもいいぐらい、理事長の2人は注目してもらいたいです。これまでのラブライブ!シリーズでも理事長はいましたけど、『スクミュ』の理事長って本当にいいんですよ。歌も上手いですし、ルリカとお母さん(椿 マドカ)のやり取りも、アンズとお母さん(滝沢キョウカ)のやり取りも、『スクミュ』の見どころのひとつですね。

山内:私は、やっぱりルリカですね。ルリカのひと言や行動にヒカルちゃんも振り回されますけど、彼女についていくワクワク感、一緒にアイドルをやってみんなで成長していく姿。その物語がやっぱり魅力的だなって思います。

 

 

──ルリカは本当に主人公らしい性格をしていますよね。里菜さんはいかがですか?

里菜:生きている中でなにかに熱中した経験って、皆さんあると思うんです。『スクミュ』の物語はそれを投影できるというか、共感できるというか。自分もあれを頑張っていたな……と思って欲しくて。私たちが『スクミュ』をやることによって、そのときのことを思い出したり、懐かしく感じられる瞬間があったり、逆にこんなキラメキやトキメキがあったら良かったなとか、いろんな感情になれる作品だと思っています。

──それってμ’sのときからそうで。だからこそ、『スクミュ』にはしっかりラブライブ!シリーズの血が流れているなって感じるんだと思います。では、楽曲に関してはいかがですか?特に好きな楽曲や、思い出深い楽曲を教えて下さい。

堀内:「ゆめの羅針盤(コンパス)」という楽曲は、スクールアイドルの真髄を歌っていると思っています。周りのお母さんや友達も大切だけど、やっぱり自分のやりたいことを見つけるのはすごく大切なことですよね。観に来てくださるお客さんもそれぞれの生活がある中で、なにかを始めてもなかなか上手くいかないとか、現実と向き合わなきゃいけないときってたくさんあると思うんです。そういうときにスクールアイドルの存在が救いになるというか、「私は本当にこれがやりたかったんだ」「大好きを信じていいんだ」って思いが、この楽曲には詰まっていて大好きです。

西葉:私は、ミスズとユズハの「主役になれない主役」や、ミスズのソロ曲の「わたしの星座」ですね。「わたしの星座」を文化祭&後夜祭スペシャル公演で歌うとなったときに、ちょっと劇場が揺れたんですよ。「うわ〜!!」っていう驚きと歓声を聞いて、初演から支えてきてくださった人たちの思いを感じました。

役の立場や関係性をわかってくださっている皆さんの歓声がすごく印象的だったので、文化祭&後夜祭スペシャル公演に来られる方はこの曲に注目してくださったら嬉しいです。私にとっても思い出の曲ですし、歌う前にすっごく緊張して手に汗をかいた曲でもあります。

──ただただいい曲、ってだけではないですからね。

西葉:そうなんです。本編を観てくださっているからこそ、文化祭&後夜祭スペシャル公演での曲の重みというか。それを感じていただけると思います。これから『スクミュ』に触れる方は、本編を観て文化祭&後夜祭スペシャル公演も観て、贅沢にすべてを味わっていただけたら嬉しいです。

山内:私は、ドラマでも歌わせていただいた「君と見る夢」が1番好きです。この曲はシーンによって歌うときの感情が違っていて、ラストでは最初アンズちゃんがいない状態で、寂しさもあるけど“みんなで歌うぞ!”って気持ちで歌っているんです。何回聴いてもいい曲だなってすごく思います。

里菜:私が一番好きなのは、やっぱり「きらりひらり舞う桜」ですね。始まったぞ!っていうゾクゾク感といいますか、この曲を聴くと自分の中で燃え上がるなにかがあって、すごく好きです。

それから、文化祭&後夜祭スペシャル公演でレナが歌う「パフェパフェ行進曲」は、レナちゃんの本性がすごく表れていると思います。本編では協調性を大事にみんなのことを見て一生懸命頑張っているけど、「パフェパフェ行進曲」のようなちょっとおちゃめな感じも根にはあるんだよ、って。そのギャップも楽しんでもらいたいです。

 

おすすめタグ
あわせて読みたい

ラブライブ!の関連画像集

関連商品

おすすめ特集

今期アニメ曜日別一覧
2025年春アニメ一覧 4月放送開始
2025年冬アニメ一覧 1月放送開始
2025年夏アニメ一覧 7月放送開始
2025年秋アニメ一覧 10月放送開始
2025春アニメ何観る
2025春アニメ最速放送日
2025冬アニメも声優で観る!
アニメ化決定一覧
声優さんお誕生日記念みんなの考える代表作を紹介!
平成アニメランキング