アニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』3rd season 声優インタビュー連載第5回：オットー役 天﨑滉平さん｜フラストレーションが溜まった[襲撃編]、[反撃編]では対等に戦えることで爽快感を味わいながら演じました。

[反撃編]ではオットーが大罪司教に交渉術でいかに手玉にとる活躍に注目！

──[反撃編]の収録も既に進んでいますが、演じてみた感想をお聞かせください。

天﨑：楽しかったです。[襲撃編]では魔女教とのドヤ顔ばかり見てきたので（笑）。[反撃編]と名前が付いている通り、我々王選候補者の連合軍が攻勢に出て、まともに戦えるようになったので、演じていても観ていても爽快感があります。オットー自身も有能さを発揮できる場面があるので、演じがいもありました。

いち視聴者としてもエミリア陣営と王選候補者たちを応援したいし、彼らの頑張りを観ていると「いいぞ！　いいぞ！　頑張れ！」と思わず声を出したくなるなりました。

　
[襲撃編]では視聴者の皆さんもさぞフラストレーションが溜まったと思いますが（笑）、[反撃編]ではスカっとする場面が続きます。とはいえ、大罪司教たちは相変わらず強いので、一筋縄では攻略できません。

──スバルたちは4手に分かれて、それぞれの大罪司教を攻略しに掛かりますが、オットーは頭が切れるけど、戦闘力は劣るのでかなり不利ですよね。

天﨑：素手だったらスバルよりもちょっと強いくらいですね。一応、護身術を体得しているし、戦闘も結構頑張っていますが、大罪司教はそんなものが通用する相手ではないので、心もとないところはあります。

でも彼のすごいところは商人として交渉力、ネゴシエーションというのでしょうか、言葉を使って相手を手玉にとることに長けているので、それを巧みに使って、相手を翻弄したり、作戦を立てたり、裏で動いたりとうまく立ち回れるかなと。十分にエミリア陣営の戦力になれているかなと思っています。

逆にいえば、安心して任せられるのはラインハルトくらいじゃないでしょうか。そのラインハルトですら……今ふと思い浮かんだんですが、『リゼロ』のアニメをご覧になっている方はどれくらい信頼しているのかな？　

──それは最強の剣豪という認識があると思うので、「ラインハルトが来たら大丈夫！」くらいの安心感と信頼感があると思いますよ。

天﨑：そうですよね。[襲撃編]の最後で、「剣聖の加護」の他にも「審判の加護」も持っていたり、チート級の能力の持ち主で、スバルも「「無敵」（レグルス）に「最強」（ラインハルト）っていかにも力業って感じになっちまう」と言って、共闘してレグルスに立ち向かうので、楽しみにしていただきたいです。

次回のインタビューに登場するリリアナ役の山根 綺さんとは初めて一緒に収録！

──次回登場するリリアナ役の山根 綺さんとの共演時のエピソードや、収録やイベントでは言えなかった疑問やメッセージをお願いします。

天﨑：山根さんとは共演する機会は以前もありましたが、現場でお芝居を一緒にするのはたぶん今回が初めてで。リリアナが初登場した「劇場型悪意」を収録するタイミングで、しっかりとご挨拶させていただいた後、収録に入って「どんな風に演じられるのかな？」とワクワクしていたら、本当に素晴らしくて。「山根さんはすごい」というウワサは人づてに聞いていましたが、実際に現場で演じている姿を見たら、「だからいろいろな現場で求められるんだ」と納得するほどの技術とガッツがあって。

リリアナは初登場だったこともあって、キャラクターを作りながらみたいなところもあったと思いますが、スバルを説明するような長めの口上を述べるシーンは最初に演じられたものでも十分おもしろいものでした。

　
タイトな尺の中であのセリフ量を言うだけでも大変なのに、「こんな感じにしてもらえませんか」というディレクレションが出されて。「長ゼリフなので、ニュアンスを付けたら尺が伸びてしまうし、難しそうだな」と思って見ていたら、本番ではディレクションもちゃんと反映させた上で、尺もニュアンスも完璧で、「この人、すごい！」と驚きました。他の人がディレクションを受けた時、場合によっては「大丈夫かな？」と心配そうに見てしまうこともありますが、山根さんにはそういう心配はまったく不要で。むしろワクワクするお芝居を見せてくれて、度肝を抜かれました。

しかも、リリアナは歌も歌わなければいけなくて、事前にレコーディングすることもあれば、現場で歌うこともあって、ブースの外で見ていたら、山根さんがリリアナに選ばれた理由がわかりました。

だから「山根さんのすごさをいろいろな人に伝えなきゃ」と思って、「ジャパンプレミア」や先行上映などイベントに出演させていただくたび、「山根さんはすごい人なんですよ！」と言っていました（笑）。

──他にも山根さんの現場での裏話はありますか？

天﨑：ご本人は謙虚でまじめな方だとわかるエピソードがあります。アフレコ現場ではドアの近くに新人や若手の人が座って、テストや本番が終わった時に換気したり、休憩でブース外に出る方がいたら開けたり、本番が始まる前にはドアを閉めるということを進んでやったほうがいいと言われていて、『リゼロ』では後輩ポジションの僕と山根さんがやっています。

コロナ禍を経て、知らない人も増えて、若い人が奥や真ん中に座って、先輩がドアの開け閉めをする現場もあったりします。でも山根さんはドアの横に座って、開閉役も進んでしていて。僕もそうしたいタイプなので、同じように振舞える人がいると嬉しくなっちゃうんです。

目まぐるしい展開が続く[反撃編]は1秒、1シーンたりとも目を離さずに！　心にぐっとくる感動シーンにもこうご期待！

──では最後に[反撃編]を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします。

天﨑：[襲撃編]が終わってから約2カ月、大変お待たせしました！　[反撃編]が始まったら最終話まですごいテンポの怒とうの展開が待っています。

特に初回はいろいろな場所でエミリア陣営と王選候補連合と大罪司教の戦いが繰り広げられるので、追いつくのが大変なくらい目まぐるしいですが1秒たりともスバルたちの奮闘ぶりを見逃さないでください。スバルだけではなく、オットーも[反撃編]では表に見える活躍をしますから（笑）。

またいろいろな視点で見るとわかってくることや散りばめられた伏線を回収できるかもしれません。そして『リゼロ』ならではの心にぐっとくるシーンも、もちろんあります。

今までもそうでしたが、この3rd seasonも[襲撃編]をご覧になってくださった方はご存じだと思いますがすごいクオリティと迫力の映像を作ってくださっています。1シーンごとに止めて見返したり、隅々まで見ていただけたら嬉しいです。

　
TV放送や配信などで引き続きお楽しみいただきつつ、ラジオも聴いてください。また[反撃編]のBDの発売も始まりましたので、激しい[反撃編]が始まる前に[襲撃編]前半の穏やかで幸せな日々をもう一度楽しんでみてはいかがでしょうか。

3rd seasonはこの[反撃編]の8話で終わりますが、僕個人は次の4th seasonもやる気満々です！　それには皆さんの応援が必要なので、引き続きの応援やお友達などに広めていただけたらありがたいです。[反撃編]は始まるまで、あともう少しだけ待っていてくださいね。

　
［文・永井和幸］

作品概要

　

あらすじ

襲い来るエルザたちの猛攻を退け、大兎との戦いでベアトリスとの契約を果たした「聖域」の解放から1年が過ぎた。

王選に臨むエミリア陣営は一致団結、充実した日々を送っていたナツキ・スバルだったが、平穏は使者によって届けられた一枚の書状によって終わりを告げる。

それは王選候補者の一人、アナスタシアがエミリアへ宛てたルグニカの五大都市に数えられる水門都市プリステラへの招待状だった。

招待を受け、プリステラへ向かうスバルたち一行を待っていたのは様々な再会。

一つは意外な、一つは意図せぬ、そして一つは来るべき。

水面下で蠢く悪意の胎動と降りかかる未曾有の危機。

少年は再び過酷な運命に立ち向かう。

　

キャスト

ナツキ・スバル：小林裕介
エミリア：高橋李依
ベアトリス：新井里美
ガーフィール・ティンゼル：岡本信彦
オットー・スーウェン：天﨑滉平
フェルト：赤﨑千夏
ラインハルト・ヴァン・アストレア：中村悠一
クルシュ・カルステン：井口裕香
フェリス：堀江由衣
ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア：堀内賢雄
アナスタシア・ホーシン：植田佳奈
ユリウス・ユークリウス：江口拓也
プリシラ・バーリエル：田村ゆかり
アル：関智一
リリアナ・マスカレード：山根綺
ヨシュア・ユークリウス：石毛翔弥
キリタカ・ミューズ：西山宏太朗
ハインケル・アストレア：津田健次郎
シリウス・ロマネコンティ：安済知佳
レグルス・コルニアス：石田彰
ライ・バテンカイトス：河西健吾
カペラ・エメラダ・ルグニカ：悠木碧