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『ウルトラマンアーク THE MOVIE』辻本貴則インタビュー【ネタバレあり】

【ネタバレあり】『ウルトラマンアーク THE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク』辻本貴則監督インタビュー|「この作品を作っている間は、みんなが想像力を解き放っていたんです」

2025年1月18日(土)にTVシリーズが最終回を迎えた『ウルトラマンアーク』。そして、2月21日(金)より『ウルトラマンアーク THE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク』が全国劇場で公開中です。

本作では様々な戦いを乗り越えてきた主人公・飛世ユウマが、宇宙賢者・サスカルから与えられた究極の試練に挑みます。時空さえも歪められた超次元の中に現れる怪獣や宇宙人、そして「ギルアーク」……。 果たしてユウマは想像力を超えて、最大の試練に打ち勝つことができるのでしょうか?

アニメイトタイムズでは、劇場版の公開を記念して、辻本貴則監督(辻は一点しんにょう)へのインタビューを実施。TVシリーズ最終回の裏側から劇場版に込めた様々なこだわりまで、多岐に渡るお話を伺いました。

※本記事にはTVシリーズと劇場版のネタバレが含まれます。

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「君に勇者たる資格があるかどうか、だ――」『宇宙賢者』を名乗る謎の男「サスカル」が主人公・ユウマに告げたその言葉が、この闘いのすべての始まりだった。ユウマに課せられる想像を超えた究極の試練。「失敗すれば、君はアークとしての力を失う――」怪獣防災科学調査所「SKIP」のメンバーとして守ってきた星元市の平和、「SKIP」に集う仲間たちと築き上げて来た信頼の絆、たびたび直面して来た怪獣を倒す意義への葛藤…。ウルトラマンに変身する光を手にしたからこそ、ひとり重圧を噛み締めて来たそんな使命たちが、いま、サスカルの手により弄ばれ、次々にユウマに襲い掛かる!暴れる大怪獣たち、荒ぶる邪悪な宇宙人、時空さえも歪められた超次元の中で、ついにその姿を現す黒いウルトラマンアーク、「ギルアーク」。果たしてユウマは…ウルトラマンアークは、『想像力』を超えて最大の試練に打ち勝ち、未来を守り抜くことができるのだろうか?!作品名ウルトラマンアークTHEMOVIE超次元大決戦!光と闇のアーク放送形態実写映画シリーズウルトラマンアークスケジュール2025年2月21日(金)キャスト飛世ユウマ:戸塚有輝石堂シュウ:金田昇夏目リン:水谷果穂伴ヒロシ:西興一朗武川モトキ:中山翔貴...
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『ウルトラマンアーク』が持つ優しく柔らかい世界

ーーまずは、初のメイン監督作品である『ウルトラマンアーク』を振り返ってみての感想をお聞かせください。

辻本:前提としてすごく分かりやすい作品にしていないし、したくなかったんです。普通のドラマを展開しながら、ウルトラマンの世界を描きたいという思いがありました。お子様向けというか、典型の分かりやすいキャラクターにしなかった分、そのテイストみたいなものをスタッフや他の監督にお伝えするのはちょっと難しかったです。

最終的に浸透はしたとは思うんですが、どうしても分かりやすさを求められるので、「主人公がどういう性格なのか分からない」とか、そういう感想がスタッフから出たりもしました。ただ、そこで紋切り型の表現にするんじゃなく「これで大丈夫だから」となんとか粘って。そうやって進めた結果、『ウルトラマンアーク』の全体のカラーである優しく柔らかい日常の世界と言いますか。全体を通して、それが作れた気はしています。

ーー話し合いを重ねながらの制作過程だったんですね。

辻本:メイン監督と言っても総監督ではないので、監督陣と一緒に打ち合わせすることは少ないんです。シリーズ構成の方やプロデューサーを介しての説明となる場合が多い。そういう意味では伝言ゲームになることもあって、そこで意識のズレみたいなものは当然あって、そこの苦悩は常に抱きつつの進行ではありました。

継田淳さん(シリーズ構成・メイン脚本)とは……何て言うんでしょう。作品について、あんなに脚本家とずっと話し合ったことはなかったです。脚本を書き始める前の「この作品どうする?」という話から、「最終回や特別編はどうします?」という結末の話まで、ちゃんとふたりで作品に向き合い続けたという自信がある。ぼんやりではあるものの、最初から最終的なゴールは見えていた感じなので、継田さんが全体を見てくれればなんとかなる、という思いで進めてました。

ーー継田さんとの話し合いというのは、主に縦軸についてでしょうか?

辻本:主にそうです。ただこの作品は、毎回縦軸を感じさせる作りではなくて、オムニバス形式というか、要所要所で縦軸があるという作りにしていましたので、単発回も重要でした。どういう単発回がこの作品に合うのかは、いつも話し合っていた感じです。

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ーーオムニバス形式だったこともあり、各エピソードでは監督陣の想像力が解き放たれていましたね。

辻本:今思えば、これまでの自分も結構好きにやっていましたし、今回の僕はそれができないターンというか。むしろ普段やれない縦軸をやれるというので、そっちにモチベーションを持っていきました。ただ、他の監督回の仕上がったものを見ると、「自由にやってていいなあ」って羨ましくもあり。でもそういうシリーズにしたかったので、本望といえば本望ですね。

ーー特に終盤にかけては、戸塚さんと金田さんのお芝居がキャラクターをより彩っていたなと。

辻本:そうですね。最初からバディものにしようとは思っていたんですけど、先程も言った通り、分かりやすい内容にしてないので、序盤はその匂いをなかなか出しづらかったです。ただ、後半になるとそのバディ感は「徐々に出てきているな」という実感もあって。特にラスト2話はこの二人の物語になっていきますから。

元々真面目でしっかりと芝居ができていらっしゃるお二人なので、成長というよりは「ようやく慣れてきた」という感じでしょうか。初々しさとぎこちなさが取れて、後半になると自分のやりたいことができている、演じる役、そして現場に身体が馴染んできたんだなという印象でした。メインキャスト二人で半年間もギュッと芝居をやることって、今後すぐにはないかもしれないですよね。だからこそ、「この時間を楽しんでほしいな」と親心的に見ていました。

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