
LiSAさん、4クール連続タイアップの集大成! 冬アニメ『俺だけレベルアップな件』Season 2 OPテーマ「ReawakeR (feat. Felix of Stray Kids)」インタビュー
1Aと2AでLiSAさんとフィリックスさんがパートを入れ替えた部分は聴きどころ
──英詞部分ではストリートやスラングっぽい言葉が用いられているのも特徴的ですね。
LiSA:英語だけでなく、日本語のはめ方もそっち寄りというか音楽的で。
──LiSAさんとフィリックスさんが歌うパートは、1AではLiSAさんから、2Aではフィリックスさんからと入れ替わっていますね。
LiSA:せっかくのコラボレーションだったので、フィリックスさんの声がアニメのOP尺でもちゃんとコラボらしく出てくればいいなと思いました。だから澤野さんには「フィリックスさんのラップも入れたいです」とお願いしました。
1番は私がAメロ、フィリックスさんがBメロを歌って、2番ではフィリックスさんがAメロを歌っていますが、Bメロのラップ部分の口なじみが気持ちよくて楽しかったです。
──レコーディングはどのように行われましたか?
LiSA:フィリックスさんと別々でした。でも今回作詞していただいたBenjaminさんとcAnON.さんが立ち合ってくださって、一緒に作っていきました。
──でもパートのバトンタッチや重なる部分などスムーズで、お二人一緒にレコーディングされているような一体感を感じました。
LiSA:ありがとうございます。
──LiSAさんの英詞を歌う時のカッコよさは普段から感じていますが、今回は特に多いので難しそうですね。
LiSA:この取材の時点ではまだライブで歌ったことがないので、フルで最初から最後までやったことがないのでどうなるか仕上がりが楽しみです。
──今までのお話以外で聴きどころや注目ポイントなどご紹介お願いします。
LiSA:すごく作品に寄り添った楽曲ですし、私にとっても新たな挑戦になったので、みんながどう受け止めてくれるのか楽しみです。そしてアニメのお話が進んでいくごとに、みんながこの曲の受け取め方、そしてこの曲もどう進化していくのかも楽しみにしています。
「うぃっちくらふと」を作詞作曲編曲したキタニタツヤさんいわく「女の子はみんな魔女っ子を飼っている」!?
──ここでカップリングのお話も。まず「うぃっちくらふと」はキタニタツヤさん作詞作曲ですね。
LiSA:かわいいって狂気ですよね。キタニさんは「女の子はみんな魔女っ子を飼っている」とおっしゃって、この曲を私に授けてくれました。女の子の声で再生する「かわいい」を限界まで詰め込みました。
──「根から腐れてるあたしたち みて、みて、みて、いちばん綺麗!」とか「ズルした君を吊るしたって意味ないね このくすり我慢して飲もうね?」とか超怖いですよ! ホラー映画のテーマ曲じゃないかと思ったくらい。
LiSA:そうですよね(笑)。実は私からこういう曲を歌いたいと言いました。キタニさんの「化け猫」(https://www.youtube.com/watch?v=lMZUE2SvF_c)という曲で、キタニさんが描く女性の怖い部分がすごく共感できたんですよね。
私の曲でも「EGOiSTiC SHOOTER」など、女の人の情念みたいなものを私が書くと本当に情念っぽいんですけど、キタニさんが表現してくださると「闇堕ち」みたいで。たぶんこんな人がキタニさんの中に居るんだと思います。
──このタイトルも「魔法」を意味するので、魔法とか魔女が好きな人もこの曲にハマるかも?
LiSA:魔術だからロココ(18世紀のフランスで流行した美術・建築などの装飾様式)な感じで。
──レコーディングはいかがでしたか?
LiSA:楽しかったです。レコーディングではキタニさんが実演してくださるんですけど、ヤンデレ感というか、キタニさんの性癖がレコーディングでもすごく出ていて(笑)。
──ひとつ確認ですが、キタニさんのディレクション通りに歌っただけで、LiSAさんの中にはこんな女性はいないと思っていいですよね。
LiSA:いるかもしれませんよ(笑)。ご想像にお任せします。
グルーヴィーなサウンドとLiSAさんの強い女性像のイメージが歌詞に散りばめられた「RED ZONE」
──もう1曲カップリング曲「RED ZONE」ですが、曲頭などにある「Ayy L-i-S-A LiSA LiSA LiSA」のフレーズなど海外を意識した楽曲のように感じます。
LiSA:『俺レベ』が世界に向いている作品だったので、世界で愛している人たちに楽しんでもらえるような曲を作りたいなと。
私は洋楽も好きで、海外アーティストが来日してくれた時に感銘を受けることも多くて。デジタルなサウンドでCDでずっと聴いていた人たちもライブでそのアーティストが演奏するのを聴くとすごく体が動くんですよね。グルーヴ感というか。その感覚をみんなにも味わってもらえるといいなと思ったのがこの曲を作ったきっかけでした。またこういうグルーヴィーなサウンドも以前からやりたいと思っていたこともあります。
──『俺レベ』の戦闘中に流れてもハマりそうですね。
LiSA:確かに。今からアニメに入れてくれないかな(笑)。作詞のTSUGUMIさんに「こういうことがやりたいんです」とご相談させていただいて、そこからNetflixで配信されている私のドキュメンタリー番組(『LiSA Another Great Day』)を視聴して感じた、私の強い女性像ものを歌詞に入れてくれました。
──タイトルはなぜ「RED ZONE」なんですか?
LiSA:歌詞に込められている「もっと突き抜けていい、もっと望んでいい、もっと攻めていい」といったメッセージからこのタイトルを提供してくださったお2人に名付けて頂きました。アラート(警戒態勢)みたいな強さもあるだろうし、スピードのメーターを振り切っている感じを、私が向き合う姿から感じてくれたのかなと思っています。
──「何が起きても私のままで走ってゆく」とか「ギリギリでも Don’t wanna stop」などLiSAさんらしいです。あと「この世界は Mine mine mine」も。
LiSA:そんな風に見えますか?(笑) 私の曲に「一斉ノ喝采」という曲がありますが、そういう景色がこの曲を聴いた瞬間に思い浮かびました。みんなで戦っていくぞ、ではないけど、自分たちを鼓舞するような曲です。
──呪文みたいな「Ayy L-i-S-A LiSA LiSA LiSA」のところもライブでは皆さんに?
LiSA:もちろんやってもらうつもりです。これから色んな場所で皆さんの前で歌わせて頂く中で進化していくと思っています。