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『ヴィジランテ』で鈴木健一監督が描く”ヒロアカ”との差別化【インタビュー】

ヒーローになるための物語である”ヒロアカ”との対比。スポットライトが当たらなかった人たちにフォーカスした絵作りーーアニメ『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』鈴木健一監督 インタビュー

見え方の異なるおなじみのヒーローたち

ーーここからは序盤を振り返ったお話を伺えればと思います。冒頭は”ヒロアカ”を彷彿とさせるナレーションでしたが、どこか『ヴィジランテ』ならではのダークなテイストを感じました。

鈴木:そうですね。そこは”ヒロアカ”との対比という意味でも、ダークヒーロー的な見え方を意識しています。

ーーおなじみのヒーローも少し暗めの印象を受けました。

鈴木:フィルムの質感で爽やかな”ヒロアカ"ではないことを表現しているので、そういった絵の暗さもあって、同じキャラでも印象が変わるのかもしれません。そもそもキャラクターデザインが『ヴィジランテ』バージョンになっていますからね。

ーーナレーションはデク役の山下大輝さんでした。なにか監督からオーダーを伝えたり?

鈴木:(音響監督)三間(雅文)さんが”ヒロアカ”も担当されているのでそこはお任せしています。やはり、デクなので僕は関与できないんですよね。もちろん知ってはいますけど、長崎(健司)監督や中山(奈緒美)監督がどんな演出でやられているのか、全部はわからないので。

ーーでは、本編に登場する”ヒロアカ”のキャラクターたちも?

鈴木:そうです。そもそも脚本の黒田(洋介)さんは”ヒロアカ”にも参加されているので、演技とかセリフ周りでズレが生じることは基本的にはないんですよね。ただ、「相澤のリアクションってこれで良いんだっけ?」みたいな場面で、三間さんや黒田さんに確認することはありました。

”ヒロアカ”の世界が広がって、両方楽しんでもらえるフックに

ーー主人公・コーイチは“個性”の「滑走」でよく動いていました。描くにあたっていかがでしたか?

鈴木:やはり「滑走」ということで、摩擦がなくなるから綺麗に動けるようにしたかったので、そのためにCGを使ったりしています。青いエフェクトは原作ベースで描きつつ、物語後半から逆算してあの色になりました。

ーー能力的には地味ですが、今後、コーイチがどんな活用方法を見出すのか楽しみです。

鈴木:今は地味ですけど、将来的にはちょっとずつバージョンアップしていくと思うので楽しみにしていてほしいです。

ーーポップのライブシーンはアニメならではの要素でしたが、曲はオリジナルということで。

鈴木:林ゆうきさんに作っていただいて、ダンスもアイドルの先生をしている方にお願いしています。歌詞は基本的には原作を踏襲していますが、ない部分は林さんのチームに作っていただきました。

ーー歌に関して、長谷川(育美)さんにオーダーなどは?

鈴木:歌っている状況を伝えつつ、今のポップの気分で歌ってほしいとお話しました。お客さんがこの辺りにいて、何メートルくらい離れていて、そこからノリノリに盛り上げてくださいというニュアンスですね。綺麗に正しく歌うというより、ライブ感を込めてほしいとお願いしています。ただ、歌の細かい部分は林さんにお任せしているので、演出面でコメントさせていただいた形ですね。

ーー 一方、ナックルは序盤からパワフルな戦闘を繰り広げていました。

鈴木:ナックルはアメコミっぽさが一番あるので、そのゴツさを上手く引き出せたら良いなと。パンチが重くなるように作画さんにお願いしたんですけど、それ以上の絵をいくつか仕上げてくださったので、より一層良い絵になりました。実際、あんな風に殴られたら死んじゃいますけどね(笑)。

ーー殴られたキャラクターはすごい勢いでバウンドしていて、どこか爽快感がありました(笑)。

鈴木:漫画では一回「ボンッ」で終わりましたが、今後も踏まえて強烈な登場シーンにしたかったので、ここは原作より盛っています。

ーー序盤ということで、フックになる要素を取り入れたり?

鈴木:そこは特に意識していないですね。原作があるので、もうそのまま。ただ、この作品は『ヴィジランテ』だけで楽しめるようになっているからこそ、「イレイザーヘッドは”ヒロアカ”のキャラだったんだ」と知る人もいると思うんですよね。そういう風に、”ヒロアカ”の世界が広がって、両方楽しんでもらえるフックになることが一番良いなと思います。

ーー読者の方々へメッセージをお願いします。

鈴木:”ヒロアカ”を別視点から描いたスピンオフですが、”ヒロアカ”を見たことがない人でも楽しめる作りになっています。『ヴィジランテ』から”ヒロアカ”も良いですし、”ヒロアカ”から『ヴィジランテ』を見ると一層面白いんじゃないかと思います。3人がどういう活躍をしていくのか、最後まで彼らと同じ気持ちで見ていただければ幸いです。

ーーありがとうございました。

【取材・文 MoA】

『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』各話場面カット

『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』 第1話「俺がいる」
『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』 第2話「離陸(テイクオフ)」
『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』 第3話「蜂」
『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』 第4話「トップランナー」
『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』 第5話「断罪」
『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』 第6話「一線」
『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』 第7話「真」
『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』 第8話「MAJOR(メジャー)」
『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』 第9話「猛母襲来!」
『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』 第10話「イベント開催!」
『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』 第11話「本番当日」
『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』 第12話「パパにさよなら」

『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』作品情報

ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-

あらすじ

灰廻航一は、ヒーローに憧れながらも夢を諦めた冴えない大学生。
そんな彼の密かな楽しみは、オールマイトのコスプレ姿で街を徘徊し、プロヒーローを気取って人助けに勤しむことだった。
平凡な毎日を送っていた航一だったが、無許可でゲリラライブを行う自称アイドル・ポップ☆ステップ、
「クズ専門の”掃除屋”」を名乗る謎の覆面男・ナックルダスターに出会い、「ヴィジランテ」の活動に巻き込まれていく。
非合法に人々を救ける彼らは、秩序を乱す犯罪者か、正義の自警団か。
”非合法ヒーロー“「ヴィジランテ」の物語が幕を開ける―!

キャスト

灰廻航一:梅田修一朗
ポップ☆ステップ:長谷川育美
ナックルダスター:間宮康弘
オールマイト:三宅健太
イレイザーヘッド:諏訪部順一
プレゼント・マイク:吉野裕行
ミッドナイト:渡辺明乃
インゲニウム:北田理道
蜂須賀九印:千本木彩花
釘崎爪牙:鳥海浩輔
塚内直正:川島得愛
塚内真:瀬戸麻沙美
キャプテン・セレブリティ:森川智之
FeatherS 美羽:竹達彩奈
FeatherS 由羽:鈴代紗弓
ダンス部 部長:田澤茉純
MAD HATTER リーダー:新祐樹
傷顔の男:八代拓

(C) 古橋秀之・別天荒人堀越耕平/集英社・ヴィジランテ製作委員会
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