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『キミプリ』南條愛乃&花井美春が明かす、収録前の心境【インタビュー】

「メロロンにとっては、自分自身のことよりもねえたまが一番。ねえたまに笑っていてほしいんです」ーー『キミとアイドルプリキュア♪』プリルン/キュアズキューン役・南條愛乃さん×メロロン/キュアキッス役・花井美春さんロングインタビュー

『プリキュア』シリーズ第22弾『キミとアイドルプリキュア♪』(『キミプリ』)が毎週日曜 朝8時30分より、ABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネットにて放送中です。第17話で、紆余曲折を経て登場したキュアズキューン&キュアキッス。変身までの道のりに胸が“キュッ”となっている方も多いのではないでしょうか。

アニメイトタイムズでは、プリルン/キュアズキューン役・南條愛乃さん、メロロン/キュアキッス役・花井美春さんにインタビュー。作品への想いやキャラクターに込めた感情、そして変身シーンを迎えるまでの舞台裏を教えていただきました。

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キミとアイドルプリキュア♪
主人公【咲良(さくら)うた】は、歌うのが大好きな中学2年生。ある日、伝説の救世主【アイドルプリキュア】を探しにきた妖精【プリルン】と出会う!プリルンは、ふるさとの【キラキランド】が、【チョッキリ団】のボス【ダークイーネ】によって、真っ暗闇にされてしまったのだ。そんな中、街の人のキラキラがチョッキリ団によって奪われ…大ピンチ!「キラッキランランにしたい!私の歌で!」うたの決意が結ばれ、伝説の救世主《キュアアイドル》に変身!歌って踊ってファンサして♡どんな真っ暗闇でも、キミをキラッキランランにしちゃうよ!作品名キミとアイドルプリキュア♪放送形態TVアニメシリーズプリキュアスケジュール2025年2月2日(日)~ABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネットにてキャスト咲良うた/キュアアイドル:松岡美里蒼風なな/キュアウインク:髙橋ミナミ紫雨こころ/キュアキュンキュン:高森奈津美プリルン/キュアズキューン:南條愛乃メロロン/キュアキッス:花井美春ピカリーネ:大原さやかタナカーン(田中):諏訪部順一チョッキリーヌ:矢作紗友里カッティー:山田浩貴ザックリー:佐藤せつじマックランダー:矢野正明響カイト:佐久間大介咲良和:江頭宏哉咲良音:...

ふたりにとって『プリキュア』は特別な存在

ーーアニメイトタイムズではおふたりにお話を伺うのは今回が初めてになります。少しさかのぼって、これまでの歩みについてもお聞かせください。まずはオーディションについて、当時はどのようなお気持ちで臨まれたのでしょうか?

南條愛乃さん(以下、南條):私はプリルン/キュアズキューンの役でオーディションを受けさせていただきました。受かったという連絡をいただいたときは、“これからすごい1年が始まるんだな”っていう気持ちになって、改めて気が引き締まる思いでした。

なんかこう……受かってほしいという気持ちと、“受かってほしいけど、でも自分に1年やり切れるかな”っていう不安もあって。というのも、プリキュアシリーズに参加するのは今回が初めてで。伝統ある作品ですし、受かったという連絡をいただく前から、実はちょっとプレッシャーを感じていて(笑)。でも、実際に“決まった”と聞いたときには、“じゃあ、やっぱり頑張ろう!”という気持ちになりました。

もちろん、どのお仕事も全力でやっているつもりですが、今回は特に、体調管理も含めてより一層しっかり取り組もうと改めて思いました。ガッツが湧くというか。自分にとっての挑戦の場でもあるので、今持っている力をちゃんと発揮して、さらにそこから新しい何かを身につけて、それをプリキュアシリーズに還元できたらいいなと。とにかく「やるぞ!」という気持ちでした!

花井美春さん(以下、花井):(うなずきながら)私も喜びと同時に不安がありました。私自身『ふたりはプリキュア』を観て育ったので、“自分がプリキュアになる”っていうのは、声優としてのひとつの目標であり、小さい頃からの夢だったんです。でも、いざ実際に決まると、現実感がなくて……。

「受かった」と聞いたときは信じられなくて。“本当ですか!?”って何度も聞き返しちゃいました(笑)。それくらい頭が真っ白になってしまって。“夢をいただいていた側”だったのが、今度は“夢を届ける側”になるんだと思ったときに、すごくうれしい反面、不安も大きかったです。しかもメロロン/キュアキッスという大役。正直「大丈夫かな?」って。

ーー南條さんからは伝統的な作品、そして花井さんからは憧れの存在というお話がありました。SNSにも書かれていましたが、おふたりにとって改めてプリキュアシリーズとは、どういう作品でしょうか。

花井:やっぱり、女の子が戦う姿にすごく憧れがありました。時には傷つきながらも戦う姿にロマンを感じていたんです。子どもの頃に観ていて、すごくカッコいいなって思っていたのを今でも覚えています。当時はよくプリキュアのおもちゃで遊んでいましたし、もちろんプリキュアの格好もしていました。それだけに“私がプリキュアになるんだ”って思ったら、真っ先に母に伝えたくなって。でも、(現段階で)まだ発表前なので言えていないんです。それでも「受かったよ!」という連絡をいただいたときはルンルンだったので、母と連絡を取るときに「なんか機嫌が良い?」って言われて……(笑)。

南條:(笑)。私自身はプリキュアシリーズの世代ど真ん中ではなかったんですけど、やっぱり周りには性別問わずにプリキュアが大好きな子たちがたくさんいることはもちろん知っていましたし、どれだけ特別な存在かを強く感じていました。それと、同業の仲間たちから『プリキュア』の話を聞くときに、そこにはやっぱり他の作品とは違う、ちょっと違う空気というか、尊さみたいなものがあるんだろうなと感じることが多くて。不思議な力があるというか……。プリキュアに変身して戦うとなると(キャラクターたちも)力が湧くじゃないですか。その感覚をリアルに体験しているように感じていました。

ーーそういった空気感というのは、実際に参加してみてどうでしたか?

南條:やっぱり“魔法”みたいなものを感じます。最初は、もちろん気合も入っていましたし、“頑張らなきゃ”“体調管理気をつけよう”“この月は忙しくなりそうだな”とか(笑)、現実的なこともたくさん考えていました。でも、力が湧いてくる。関わっていくうちに、だんだんと魔法にかかっていくような……そんな感覚がありました。きっと、これこそが歴代の『プリキュア』や作品に関わってきたチームの皆さんが繋いできたエネルギーなんだろうなって。自分たちのチーム、今で言う『キミプリ』のチームだけじゃない、ずっと積み重ねられてきた温かい力のようなものが、自分たちも包んでくれている。そんな感覚です。これが、伝統ある作品に出演するということなのかもしれないなと。そういう不思議な力を感じているところですね。

それと実は昔……もう10年くらい前かな。ある先輩の役者さんがプリキュアを演じられていて、「プリキュアって、自分にとって本当に必要なときに来るものだよ」って話してくれたことがあったんですね。

ーーへえ!

南條:実は、過去に何度か他のシリーズ作品のオーディションにも呼んでいただいたことがあったんですが、全然ご縁がなかったんです。残念だなと思う一方で、もしかしたら“今じゃないのか”という気持ちもあって。というのも、その先輩が「プリキュアを応援してくれているお子さんや家族にすっごくエネルギーをもらったし、この仕事をしていて良かったって改めて思えた、大きなきっかけになったよ」というお話をしてくれていて。「そのきっかけが、今欲しい!」と思い続けていて、でもご縁がなかったので、今回も、正直“またそうなるのかな”って気持ちもあったのですが、今回このタイミングで決まったことで、なんとなく“今がそのときなんだ”って腑に落ちたんです。

実際、関わりたいというよりかは“必要だからここに来た”っていう感覚の方が強いんですよね。すごく不思議なんですけど……ただ嬉しいだけじゃなくて、“この役を大事に、丁寧に演じよう”っていう責任感も、自然と湧いてきました。

ーーちなみに、プリキュアシリーズに参加されてからその先輩にご報告もされたのでしょうか?

南條:いや、実はまだなんです(笑)。連絡は取れるのですが、なんかもう、ここまでが一生懸命すぎて……。今日お話ししていたら、“あ、ちゃんと連絡しなきゃ”って思いました。プリキュアに変身してから、ぜひ報告したいと思っています。

ーーせっかくならそこまで伝えたいですものね。今、歴代のオーディションのお話がありましたが、花井さんもこれまでオーディションに参加されたことはあったのでしょうか?

花井:私も歴代のプリキュア作品で何度かオーディションを受けさせていただいたことがあったんですが、なかなかご縁がなくて……。毎回、“今回は絶対に受かるぞ”という気持ちで挑んでいたんですけど、それでもやっぱりダメで。

でも今、南條さんのお話を聞くと、そういう“奇跡”みたいなところもあるんだなって思うんです。私はウインク以外の4キャラを受けさせていただいて、それぞれ役柄が全く違ったので、それぞれに向き合うための準備や体調管理、全部がすごく大切なものに感じられて。ほかのお仕事ももちろん大事ですけど、プリキュアシリーズには思い入れがありすぎて、“どうしてもなりたい!”って思っていたので、そこに集中して全力で向き合っていたんです。それで、今回のスタジオオーディションが終わった瞬間に、一気に力が抜けてしまって、帰宅後に知恵熱まで出てしまい……(苦笑)。

ーー張り詰めた糸が切れたというか。

花井:はい。終わった瞬間に“あれ?”って……(笑)。でも、それくらい全力でやりきった感覚があって。“これでダメでも悔いはない”って思えるくらい、自分の中では納得のいくオーディションになりました。

南條:私、スタジオオーディションのとき、たかみな(キュアウインク/蒼風なな役・髙橋ミナミさん)と一緒の回で。

花井:そうだったんですね!

南條:そうなの! 待合室で隣に座っていて。たかみなが震えるほど緊張していたんですよ。それで、私が全然関係ない話をして。「(素の声色で)そういえばさ〜」みたいな(笑)。それで少し気が紛れたところで、「髙橋さん」って呼ばれて、「あ、私だ! 呼ばれました!!」って、本当に緊張していて。「頑張ってね」なんて言って送り出したんですけど、メンバーにたかみなが入っていたので「よかった〜」って。あの雑談がマイナスになっていたら、「たかみな、本当にごめん!」ってなるところでした……(苦笑)。でも、本当に見たことがないくらい緊張していたんですね。現場で合流したときも、ものすごく緊張していて。みんな並々ならぬ想いで、この作品に挑んでいるんだなと改めて感じました。

花井:南條さんは緊張しなかったんですか?

南條:それが本当に不思議で……! 私はプリルンが楽しい!というだけでした。プリルンとしてアフレコに参加したのは、おもちゃの音声収録CMが最初だったんです。まだアニメのアフレコより前の時期でキャラクター像を掴みきれていないタイミングだったので、色々と想像をしながらの収録でした。

それからのアニメ収録だったので、緊張するかなと思っていたんですけど……アニメ収録初回日は『わんぷり』(『わんだふるぷりきゅあ!』)最終回の“バトンタッチ”の映像があって、その時は『わんだふるぷりきゅあ!』側の監督さんもいらっしゃったので、その緊張感はありましたがキミプリ本編としては楽しさしかなかったです。というのも収録の準備で使うリハーサル用のVTRがあるんですが、それを見ながら、プリルンのあまりにも自由で、可愛くて、純粋な姿にワクワクしてしまって。緊張というより、「この子をやるの楽しい!」っていう感情しかなかったです。

南條:次々に、私自身が思いつかないようなアドリブが自然と出てきて、自分でも驚きました。本当に「楽しい」しかないんですよ。第19話の収録は、はじめての緊張感でした(笑)。

ーー(笑)。

南條:私、ほんとに緊張しぃな性格なんですよ。そんな私がプリルンのときだけは自分でも驚くほど「楽しい」しかなくて。「今日もプリルンができてうれしい!」ではじまり、収録が終わったあとも「次週も楽しみ!」って思えるほどでした。自分でもビックリです。

花井:すごい……! 私はめっちゃ緊張してます!

南條:(笑)

花井:やばかったですよ!

南條:でも合流もあとからだったし、無理もないよね!

ーー 第11話 「Trio Dreams」のラストにメロロンが登場しましたね。

花井:いっちばん最後に一言だけ意味深なセリフを喋るんですけど、その一言のためにもうずっと緊張していて……。声がかすれそうになるくらい、体がガチガチでした。もう、“満を持して喋るぞ”っていう感じで。自分史上のアフレコの中で、いちばん緊張したかもしれません。そのあと12話では、メロロンとしてたくさん喋らせていただいて、そのときも本当にすごく緊張していて。ずっと固まったままの状態で収録に臨んでいました。

南條:でも素晴らしかったです。放送を見ている分には、緊張しているとは全然気づかないと思います。でも「そりゃ緊張するよなあ」って思うんです。合格が決まって、その後も「みんなで頑張ろうね!」ってやりとりはしていたんですけど、プリキュア3人と私はアフレコをしていて、美春ちゃんだけあとから合流。「ただでさえ思い入れのある作品で、かつ後から入るって緊張するよな」って。でも、みんな合流をずっと待っていたんですよ!

花井:私が初めてアフレコに参加したとき、皆さんが“美春ちゃんの席ここだよ!”って、席を空けてくださっていて。キャストの皆さんも、スタッフの方々も、みんな本当に優しく迎えてくれて。「私、いま『キミプリ』の一員として、ここでアフレコができるんだ……」って幸せを実感しました。……と思いながらも、ものすごい緊張感(笑)。

南條:グループLINEで「その緊張を忘れるくらいの、めっちゃ良い現場だから楽しんでね!」みたいなやりとりをした記憶が……。

花井:そうなんです! 相談に乗ってくださったんですよ。まだ始まってもいない段階で、緊張しすぎてプレッシャーに押しつぶされそうで、どうしようと思っている時に、南條さんとやりとりをさせていただいて。そしたらすっごく温かい言葉をかけてくれたんです。私にとってのお姉ちゃんのような存在ですね。

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