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『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』再上映記念!舞台挨拶レポート

巨大化ガンダム、シャアの変身など、完結した後だからこそ語れる『ジークアクス』の制作裏話|『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』再上映記念!舞台挨拶レポート

シャアの“変身シーン”は、なぜ生まれたのか?

ネット上でも大きな話題を呼んだ第11話の「シャアの変身シーン」についても、トークは及びました。この印象的な場面は、鶴巻監督の「ここで“士官服姿のシャア”をしっかり見せたい」という思いから生まれたそうです。

物語では“シロウズ”として登場していたシャアですが、鶴巻監督は「マスクをつけた士官服のシャアの姿を、このタイミングでどうしても出したかった」と、榎戸さんに相談したといいます。ただし、「シャアが自分で衣装を用意して着替えるのは、絶対におかしい」という強いこだわりもあったとそう。

その解決策として生まれたのが、「ゼクノヴァ現象」を利用した“変身”という演出。榎戸さんは「赤いガンダムが出現する不思議な現象の“余波”として、変身が起こるという設定にしました」と説明します。

鶴巻監督も「普通に考えれば、シロウズの姿のまま赤いガンダムに乗せればよかったんですよ。でも、“受けるんじゃないか”という思いがどこかにあって」と振り返りつつ、「結果的に“変身”という形で、象徴的なシャア像を描くことができた」と語りました。

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巨大化は、富野監督へのリスペクトを込めた“ハイパー化”

ラストを飾る、白いガンダムの“巨大化”という衝撃的な展開は、多くの視聴者に強い印象を残しました。その斬新なアイデアは、どのようにして生まれたのでしょうか。

榎戸さんによれば、「白いガンダムをラスボスにする」という方針は、企画当初からすでに決まっていたといいます。しかし物語の設定上、一年戦争から5年が経過しており、「型落ちしているはずのガンダムを、どう“脅威”として描くか」が大きな課題だったそうです。

当初は“分身”という演出案もあったものの、過去作品で使われた手法であることから却下。「もう“ハイパー化”しか思いつかない。富野アニメだし」と榎戸さんが提案すると、鶴巻監督は慎重な姿勢を見せつつ、「コンテ作成までに、より良いアイデアが浮かべば変更する」という条件付きで採用されました。

この“ハイパー化”という発想の源流には、富野由悠季監督の『聖戦士ダンバイン』があるといいます。『聖戦士ダンバイン』の作中では、パイロットの負の感情によって機体が“ハイパー化=巨大化”するという印象的な描写がなされていました。

鶴巻監督は「ガンダムでこれをやるのは“禁じ手”かもしれない」と当初は懸念していたものの、放送後のリアルタイムの反応を見て、「富野監督のロボットアニメの文脈で捉えれば、富野ファンには“アリ”だな」と、手応えを感じたと振り返ります。

黒沢ともよさんも「まさかガンダムが大きくなるとは思わなくて。アフレコ現場でも、みんな“えっ!?”って驚いてました」と語り、視聴者と同じく衝撃を受けながらそのシーンを演じたと明かしました。

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